着々と、来季へつなぐ。

11/30と 12/3、ファジアーノ岡山の公式サイトには契約満了のニュースが出た。
三村 真、後藤 圭太、赤嶺 真吾、椋原 健太と、ほぼレギュラー級の面々。

J2昇格を決めた秋田も、12/4に契約満了をリリースし始めていて、来季戦える戦力の作り込みに入っている。

これ、決して他人事でもなく、我が山雅にしたって発表はともかく、所属プレイヤーと、来季の契約に関するお話しが進んでいるということ。

―このまま柴田監督で行けばいいじゃん。
と、家人はおっしゃるが、ことはそう簡単でもなくて、チーム編成の活況時期をクラブとしてどう乗り切るか、かなりしんどい2020年の瀬と拝察する。

―ま、柿本氏、鐵戸氏が踏ん張る、ってもんでしょうかね?

やがて、満了、更改、移籍などが公けにされていき、一喜一憂の年末年始になる。

クラブがやるべきことは、ファンサポーターに耳ざわりの良いニュースを提供することではなくて、もっと魅了して勝利するチームを披露するところにあるのだから、保有カードについては、(収益減が厳しい昨今でもあり) 冷徹な取捨選択が必要だ。

心の動揺を内に抱えながらも、残り4戦に賭けるプレイヤーには、こころより感謝するのみ。

The Parting Glass (別れの杯)は、スコットランド民謡。
かの地では、友人たちの集まりがお開きになる時に歌われる、という。

少々早いけれど、今のうちに口ずさんでみる。

では。

上手の手から 水は漏れ。 (2020.12.2 群馬戦レビュウ)

違う言い方だと、猿も木から落ちる、とか。

上手(=その道の達人)も失敗することがある、というたとえ。

監督らは、前半の布陣であわよくば先制、後半はさらに、攻撃の強度をより高めて群馬を圧倒する  ― そんな青写真だったに違いない。

ところが、実際にゲームをするのはプレイヤーたち。

山雅は、ゲーム開始早々からずっと、群馬に圧倒されまくってしまった。

相手の拙攻に大いに助けられる格好で、前半は無失点でこらえたものの、自分たちのサッカーをさせてもらえず。

ミス、のほとんどが、イージーな、相手へのプレゼントパスであれば、リズムも創れずに後手後手の印象。

で、後半は交代カードを次々に切ったことで、主導権を握れるようになる。

決して個を責める訳ではないが、ボランチの仕事において、米原 秀亮は、まだまだ佐藤 和弘に学ぶことは多いなぁ、という感じ。
もちろん、佐藤と同じプレイスタイルを、君に求めているわけではないけれど、判断およびプレイの速さ、視野の広さ、これらはかならず深めていかないと。

ただし、息を吹き返した後半でさえも、シュートに持ち込む最後の詰めが、やっぱりと、ぎくしゃく。

89分、橋内 優也の蹴り出したボールが、そのまま相手に渡る(イージーなミス)とたった2本のパスで、失点。

最も恐れていた、大宮元#10コンビ(大前、岩上)に、見事な仕事をさせてしまった……..。

まるで長崎戦のデジャブ。
村山さぁ、ボールに向かって飛びつくぐらいしてもいいじゃんか。

あの時点でピッチにあってチームを構成していた面々は、現状、首脳陣が最強として推すパーツなんだろうが、それをしてもあんなでは。

得点力の無さ、ってのは数年来の悩みではありますけれど、なんともなぁ。

こうなったら、息吹、和音、榎本らで、リズムを変えてみたらどうかしら?
……、と愚痴りながら、他で気分を変えるのだ。

では。

ヴェテラン と戦う (ザスパ戦プレビュウ)

ヴェテラン。

と言ったら、英語圏では退役軍人(帰還兵)を指す。
アメリカ映画には、帰還兵を描いた良作が多い。
『バニシング ポイント』や『タクシー ドライバー』など。

いけない、話が横道にそれました。
ここは日本。
なので、経験豊富なプロフェッショナル(エキスパート)、で行きましょう。

で、前節の町田戦(3 – 0 で勝利)をざっとおさらいしたら、
ザスパクサツは、ヴェテランたちが、適宜修正をかけながらゲームを進められるチームに仕上がっている感を強く受けた。

リーグ戦での出遅れ挽回と連敗の波に苦しんではいるものの、勝利数は11で、山雅のそれ(10)を上回る。
また、3点以上獲ったゲームは 3つ(山雅は1つ)であるから、たたみかける強さには、十二分に留意すべき相手なのだ。

〈要所 で崩せ〉
❶ヴェテランとは、最終ラインの舩津、中盤の宮阪や岩上、前線の大前、林らをいう。
陣形のなかに、彼らが適宜に配されていることで、ゲームの局面に応じた攻守を組み立ててくる。
たとえば、町田戦では、攻めにハヤるあまり、人数に乏しくなった町田の中盤を衝き、そこでけっこう自在にボールを動かす。
あるいは、ピッチを広く使い、いなすようなボールを多用して、町田の攻撃をはぐらかす。
……、そういった頭脳的なプレイが目についた。

それが、あらかじめ与えられた指示だったのか、状況に応じて選択されたやり方だったのか?
いずれにしても、その作業をこなしてみせる理解力と力量が、そこには在る。

攻撃面。
町田戦でセンターバックを務めた、川上、岡村はともに23歳の売り出し中の俊英。
そこを、枚数的に同等のツートップで強圧をかけ、ボール奪取の起点とするだろう。
ザスパは攻撃を組み立てる際は、内田 達也が最終ラインに落ちて3バック気味になる。
この時、2列目から中盤にかけては、山雅が枚数的に優位になるので、そこにチャンスが生じる。
宮阪 政樹を孤立させて無力化したいところだが、果たして……。

群馬は、サイドの岩上 祐三へボールを逃がすか、あるいは大前 元紀が降りてきてボールを捌くだろうから、そこも含めて対策する。

とすれば、群馬の左サイド加藤 潤也のところへとボールを回させ、ここから攻撃突破を図ることになる。

結論。
山雅は、その右サイドに手間と人数をかけて侵入していくことになりそう。
もちろん、右に集めておいて、左へと、ビッグスイッチを織り交ぜながら。

守備面。
キーワードは、スピード。
つまり、群馬がロングボールとサイドからのクロス、という戦略できた場合は、スペースを消し、侵入者を抑え込むために競走を余儀なくされるだろう。

それには、ボールに追いつくための個の速さ、それと、センターバック間の連携が必要になるから、今節も、橋内 優也にはご苦労をいただくことになりそう。

早い話が、ヴェテランの智恵と技量をできるだけ発揮させないように、かつ、伸び盛りでも未熟さを残す部分を衝く、という戦術を推奨するのです。

つまりは、老獪さにおいて、こちらが上回れるか、そこでしょうね。

かつて大宮で#10を背負ったふたり(大前、岩上)であれば、簡単にやらせてくれはしないだろう。
とは思うけれど、今夜は、なにがなんでも、上州の地に凱歌をあげるのだ、山雅。

では。

京都城 落ちず (2020.11.29サンガ戦レビュウ)


昨日アルウィンで、京子さんからいただいた長崎遠征のお土産。
それを食しながら、書くブログなんであります。

結果は、0 – 0 のスコアレスドロー。

―もう、消化不良ったら、ありゃしない。こんなんじゃダメだわ。

と、無得点に不満タラタラの家人ではあったが、

―太郎ちゃん、何回も(ゲーフラに向かって)手を振ってくれたのよ!
と、ゲーム後は、幾分かはご機嫌が上向いたようでありました。

〈責めるべきは、サンガなり〉
どういう目論見かは知らないが、ウタカも安藤 淳も連れてこないなんて。

まるで、コーヒーを入れないクリープを供するような行ないではないか、サンガさん。

まさに、聖地アルウィンに対する背信行為にも等しい仕打ち。

これが10位のチームなわけ?、と、〈自称素人〉のご婦人に言われるようでは、論外でありましょう。

なんでこの萬年が、いやぁ、あのチーム、ユース上がりのタレントには見るべきものがありますよ、とサンガに変わって、その素人様にエキスキューズしなけりゃいけないのさ。

ために、ゲームは、山雅が、ひたすら攻めるような展開になってしまったわけ。

(おそらく)京都は、もっぱらカウンター攻撃狙いを採用、しっかりと守備陣形を造ってきたことが、その理由と思われる。

それにしては、バイスや新庄からは、裏を狙ったロングボールとか縦に切り裂くようなスルーパス、あるいは、ビッグスイッチはほとんど不発であったような……。

トップの宮吉は、あまりボールを引き出すような動きを見せないし、かといって、膠着を打開しようとして(ウタカのように)下に落ちてボールを捌くでもない。
7、8年前のような活発さがなく、淡泊なプレイに終始していた。

ウタカさんだったら、少々アバウトなボールを入れても、収めるとシュートにまで持っていくんだろうなぁ、とか思いながらの観戦。

不在によって、さらにその存在感を増す、さすがのリーグ得点王ではあった。

〈特に 責めるべき内容でもなし〉
相手が引いてしまうと、ここまでボールを動かせるようになったのか、という感動。

と同時に、ここまでが今の力量か、というリアル。

そういうゲームであった、かと思います。

シュートを打つためのスペースと瞬間を産み出す工夫、それがもっと追求すべき課題でしょうか。

佐藤 和弘のミドルシュート、前 貴之の駆け込み、もっと遠慮なくやってもらいたい。
とにかく、このふたりのボール回収は、チームを蘇えらせている。
ご両人、なんとか完全移籍加入がならないものか……。

で、ひたすら籠城作戦で対峙してきた京都サンガの牙城を、今回は落とせず……。

終盤、あれほどまでにセルジ―ニョに依存しないといけないの?、ジャエルよ。
自分で最後までやり切ってもいいのに。

などと、思いつつ観ていましたが、もっと、相手を引っ張り出すようなひと手間か、あるいは、シンプルかつ強引な打ち込みがあっても良かったのでは?

そこらへんの答案は、中2日置いての、アウェイ ザスパ戦に期待しましょう。

今節の引き分けによって、うーん、トップハーフ(11位以内)は厳しくなったのかなぁ、と感じつつも、引き続き上をみて行こう、山雅。

では。

パイプラインで待つ気分 (京都サンガ戦プレビュウ)

苦しい時期を過した(いまだに苦しいかも?)けれど、チームの戦いぶりにも復調や上向き感が増しつつあるリーグ終盤。

渕東なぎさだって、現在の好調を喜んでいるに違いない。

ボトムから少しでも這い上がろうとすると、周囲のチームもそれなりに壁を破ろうとしているんだろうなぁ、との思いにかられるものだ。


前線にピーター ウタカ、最終ラインにヨルデ バイス、とセンターラインに強力な外国人を補強してスタートしたものの、昇格圏を逃がした京都サンガにしたところで、それなりにモチベーションを保とうと必死であるはず。

今節は、このふたりを筆頭に、その仕事をできるだけ無力化すること。
特に、中盤あたりから、ウタカや仙頭に縦パスがつながってしまうことを排除すること、それがイチバンの焦点だろう。

そのためには、陣形を間延びさせず、堅く保ち続ける、これが最上の策でしょうか?

攻撃面では、おそらく3バック同士の対峙になるだろうから、自分と同じポジションの相手プレイヤーを押し込むこと。

特に、両サイドバックは、優位に立つことで、侵入をゆるさずにみづからが侵入する。

あえて、キャプテン安藤 淳の脇を狙っていきましょう、高橋 諒よ。

まぁ、細かいことはともかく、COVID-19の威力によって、いつ打ち切りになるかもわからんリーグ戦を、スタジアムでワクワクしながら楽しむのみ。

ハワイオアフ島のノースショア(北海岸)には、絶好のサーフポイントがあって、そこはジャック ジョンソンの生活する場所でもあるんだけれど、その名を、バンザイ パイプラインと呼ぶらしい。

せめては、この曲を聴きながら、ゲームへの期待感を高めつつ、今日のアルウィンを待ち望む。

では。