勝因はなんだったのか? (相模原戦レビュウおわり)

結果について、その原因を求めることを安易にやっちゃあいけない、とみづからを戒める僕ではあるが、

今節については、その態度を棚にあげて、勝因を考えてみました。

❶山雅のほうが、各個の技量において優位であったこと。
(実も蓋もない話だが、ここは大事です)

❷ゲーム開始早々に先制した相模原が、以降、前半は、攻撃的な姿勢をトーンダウンしたこと。
失点が少ない守備への自信と、省エネサッカーの狙いがあった?

山雅がもっと早い時間帯に同点に持ち込んでいれば、そういったサッカーは採用しなかった、と思う。

❸後半、(喝が入ったのであろうが)相模原が攻撃的姿勢を強めてきたことに対し、80分に同点されたものの、その攻勢とパス翻弄に、山雅がよく耐えたこと。

❹同点にされてからも、前線の顔ぶれもあって、パワープレイに走ることもなく、それまでと同様なサッカーを貫いたこと。

❺前線3枚の後方に、逆三角形の格好で、安永、菊井、米原(アンカー)を並べる、

いわば、4 – 1 – 2 – 3 のシステムにたどり着いた采配。

……こんなところとなりますが、

すると、あのゲームは、

案外、心理的な部分に左右されたものだったのかも知れません。

10,000人超が入ったアルウィンの熱狂と興奮、これについては、プレイヤーに直接訊いてもいないので、要因としては不明です。

では。

今節のファールについて (相模原戦レビュウ❷)

そもそもが指揮官の気質から、とは言え、

相模原ベンチが、あれだけ強烈なクレームをつけたことも、もっともなこと。

3点目(勝ち越し決勝点)のセレブレーション、たしかに、山雅がやり過ぎました。

わざわざ、ゴールのベンチから遠い側へ、控えプレイヤーとスタッフまでもが飛び出していって、わいわいやったのですから。

おかげで。

1分くらいアディショナルタイムが伸びたのですが、

今季最大の3失点もあわせ、アウェイの洗礼と悲哀だった、ということで、相模原さんには我慢してもらいましょう。

さて。

このゲームの山雅のファールは、全部で 6こ。

山雅のゲーム当り平均は 12ですから、かなり少なかった。

そのいちばんの要因は、相模原の活発なパスワークを捕まえ切れない、つまり、ファールを繰り出すこともできなかったことにあった、と思います。

その背景には、山雅のサイドバックとウィングが高い位置を採るため、センターバックがカヴァーしきれないスペースを狙って、相手がパスコースを選択してくることがある。

ボランチなりを介して、山雅サイドバックの後方スペースを侵す、という感じ。

だから、相手に渡ったボールが、サイドから一気に持ち込まれてシュートをゆるすシーンが、毎試合めだつ。

ここらは、おそらく、左右サイドの上がり下がりのバランスを調整するしかないと僕は診ますが、

下手にやってしまうと、現状の攻撃性がかなり薄れるかも知れない。

まぁ、それだけ相模原が、特に縦パスを駆使して前進することに洗練していた。

基本的には、シュートを相手をできる限り翻弄して打とうとする姿勢を含め、

相模原は、〈巧く交わしていく〉サッカーを追求してますね。

そこに加え、

たとえば、#55田代、#47岩上の、相手の攻撃圧が強まると、大げさに痛んでみせて、レフェリーを丸め込んでゲームを中断してしまう、そういった狡猾さを使う。

それでゲームを手玉に取れれば、上位争いに絡むチームだと思いますけれど、
3部リーグとは、こういったチームも参戦なんで、なんとも、やっかい。

さて、そんな中。

カードを貰って、ついに、出場停止にリーチ(累積3枚)となった、

#46 安永 玲央が、萬年式MIP(もっとも印象に残ったプレイヤ)です。

1点目、左から入れたクロスのための位置取り。(そこへボールを供給した宮部の判断もグッド)

3点目、ボールを回収するとすぐに菊井に渡し、みづからも長い距離をカウンター攻撃要員のひとりとして走った仕事。

これだけでも、その資格はあると思います。

移籍後まる一年(昨季夏季に加入)が経過し、山雅の攻撃性を体現しているボランチとして収まった。

ここで附言しておきますと、

僕が、なぜチームに昇格を望むのか?、といえば、

ステータスやクラブ規模がどうこうよりも、山雅で闘ってくれるプレイヤーには、より高次のリーグとピッチで選手人生を過してもらいたい、それだけ。

では。

山雅劇場こそ,死語に (相模原戦レビュウ ❶)

日曜日、ソネさんに会ったら、

― 相模原の 2点目、あれは、要らないですよ。

そうだろうな、とは思う。

その失点は、プレビュウで指摘したそのものの、様態。

クロスをフリーで打たせてしまい、かつ、サイドバックの上から上背を利して叩き込まれると、競い負けしてしまう弱点。

かつ。

相模原は右から入って来ても、最後は、左サイドで仕上げる、という攻撃を再三貫いていたわけだから。
(高木がヘデイングでかぶせてくるのは、60分から繰り出していたパターン)

つまり。

3 – 1 、もしくは 4 – 1くらいで、坦々とあのゲームを締められることこそが、

いま、山雅が目指している姿だろう。

だから、あれは、やっちゃあいけない山雅劇場、なんです。

余計な手数をかけて、やっとこさ勝てたのを、

昇格、昇格と力んでいる方々ならば、まさか、手放しで容認するはずもあるまい、と僕は信じて疑わない。

ひとつの高揚、高潮(のようなもの)の時季から、すでに 5年が経っているのに、

過去からしか現在を見られない感性が、山雅劇場などと、口にするのです。

あとは、

いまのチームの良点、たとえば、カウンター攻撃の迫力(枚数の投入)をみて、

これを、〈山雅らしさ〉と評してしまう。

いまや、亡霊みたいな過去への執着が、一体、いつになったら止むのだろう?

❶不在が示した存在感。
プレビュウは迂闊にも、山本 康裕の出場停止を織り込んでおらず、ダブルボランチ(安永、米原)でやると、

どうしても、菊井 悠介の立ち位置が低くなりがち。(ただし、後半は高い位置を採るようになった)

さらに、山本が、右サイドへ張り出して適時やって魅せる、(相手攻撃の)寸断/阻止、サイドバックとの絡み、それが欠乏したがゆえに、

樋口のサイド(右)は、どうしても不活発になりました。

で、そこと対峙する、相模原の左サイドを利した格好に。

❷Something New とは?
良くも悪くも、中村 仁郎の使われ方に、今後、注目ということでしょうか。

たとえば、3点目のシーン。

菊井が、左を走る村越にラストパスをとおしたのは、やはり、右方を駆けていた中村との連携における日の浅さが底流にあったはず。

となれば、登録早々、ゲームに投入する律義を感じながら、

中村の、独特なリズムとテクニックは、ボールを中央へ運んでから、ペナルティエリアへと突入するチャンスを大きく拡げそうな予感。

相模原戦、ぺナ突入の仕掛けは、チームとして、いろいろと試していましたから、そこに期待したい。

ボールを握るサッカーの、シュートから逆算した、最後の詰めの部分です。

とにかく。

これで、山口 一真、佐相らとの定位置競争は、より厳しくなりますね。

では。

昨夜は,勝利が義務だった (2024.8.17 相模原戦レビュウ 取り急ぎ版)

3 – 2 の 勝利 !!

ゲームに勝つことは、最高のファンサーヴィス、と思う。

けれど、したり顔をして、

勝利こそ、チームの義務/責務、と決めつけるほどに、僕は、他人に模範ばかりを求めるほどの人格者ではない。

やってみなければわからない、のが勝負であるし、

実際、始まって 30分過ぎまで、

きのうの山雅の出来は、とても推奨できるものでなかったから、

内心、どうするかねぇ、これ……、と観ていて、ずいぶんと気持ちが沈んでいた。

(ゲームの詳細は、次稿に譲る)

しかし。

それでも、昨夜の山雅にとっては、〈勝利〉は、まぎれもない〈義務〉に違いなかった。

それは、リーグ戦の順位バトル云々、といった、ケチな理由では決してない。

夏休みということもあって、

観戦に訪れた、あれだけたくさんの少年(少女)から幼児にいたる若い魂の、

夏の夜の、一途な望みを叶える、という責任だ。

北ゴール裏では、ひときわよくとおる少年らの声援が、いちばん僕らの耳に響いていたのは確かであったし、

3点目が入った時など、

僕は、いつの間にやら隣の席で小旗を振っていた、

そうだな、小学3年生くらいの見ず知らずの男児と、

まるで、子の子(孫)とするように、肩を抱き合っていたくらいだ。

どこのジジイかわからん赤の他人と、ハイタッチしたり、ハグまでできてしまう、

これこそ、アルウィンが与えてくれる至福ではなかろうか。

……昨日の日記には、そう書いておこう。

取り急ぎ、では。

Something New! (相模原戦プレビュウ)

つまりは。

3週間ぶりのアルウィン参戦。

今節は、この喜びに尽きるわけですから、こまかな注文はあまりなくて、

クラブが、立て続けになりふりかまわず、集客のメールを発信していることに、

チームは、勝利でそれに応える、そんな単純明快がよろしいか、と。

で、敢えて、言うなら……。

❶後半戦の4ゲーム、以前の対戦よりもゲームとして工夫がみられ、内容も上回っているのだから、できれば。

中断期間で、より深め、仕込んだであろう、新鮮な驚き(Something New)が、表出されれば、と思います。

特に、攻撃に向かうシーンで。

そう、感嘆を、アルウィンに呼べ !!

❷中村 仁郎、というタレントを新たに加えたことによって、

前線の並ベ方において、より厚く、豊かになったので、そこの部分、駒の投入を、高井 和馬の登録有無を含め、見守りたい。

❸直近で目につくのが、ピンポイントのハイボールを、頭で合わせられての失点。
守備網を拡げられたり、寄せられたりした場合の、入ってくる相手への対応、それが、カイゼンの対象となっていることを願う。

❹システムの在り方からすると、ふつうにやれば、中盤はこっちに分が在るはず。

その優位を、どう活かすのか?

……相模原は(おそらく)、機を狙っての、えいやっの、ロングボール作戦と診ますから、それを織り込んでおいて、それを、そのままひっくり返す手も準備しましょう。

では、アルウィンで。