サイドを使わぬはずもなく(ys横浜戦レビュウ❸)

3バック。

これが、決して、打ち出の小槌でもありませんが、

そうした布陣によって、

センターバック互いの距離がみじかくなって、ボール運用にスピード感が増したこと、

それと、ふたりを残して、ひとりがボールを、果敢に縦に運ぶことがしやすいこと。

野々村が、それを年度か何度かチャレンジしてました (プレビュウで僕が常田に要求したと同じように)。

そういうことがベースに在って

ひとり少なくなったys横浜が、5 – 3 – 1 の守備配置を採らざるえを得なくなった。
(ふううならば、5 – 4 – 1 のはず)

すると、中盤の 3人の両サイドに、空きスペースが生まれ、そこを山雅が使えるようになる。

こっちのサイドからの攻撃が、より活性化された。

特に。

右サイドは、佐相、仁郎、さらには、安永 玲央が、けっこう自在な位置取りでそこに顔をだしては、深い侵入で魅せた。

佐相と仁郎は、適宜前後に入れ替りながら、攻守に動いていて面白い。

……ざっと、こんな良点が目についたyscc横浜戦。

で、前回、〈原点回起〉とみなしたのは、今季の開幕戦におけるチームの趣きが、

それと同じ対戦相手の宮崎と再戦するに際して、

あぁ、再び戻ってくることを、感慨深く思ったりするからでありました……。

さて、どうなるか?、です。

では。

ようやくの〈原点回起〉 (ys横浜戦レビュウ❷)

4バック ☞ 3バック への変更。

これ自体は、これまで、交代カードのやりくりであったり、ゲーム締めの一手段で用いていたから、

(山雅をキチンと観ていれば) ある意味、自然な流れであって、ことさらどうこう言うべきことでもなし。

もしも、これが負け試合だったら、無意味なあがき、と酷評されたに違いなく、

監督交代ズレした一部の山雅民による文句が、一週間は静まった。
……それくらいのことにとらえている。

ただし。

診るべきポイントが、3バック採用にまぎれて、今節の登録メンバー(先発、控え)には在った点を見逃せない。

つまり。

シーズン当初の、ゲーム登録メンバー(の序列) の青写真に限りなく近いメンツ戦えた、という感触なのだ。

今季のチーム編成の狙いが、ようやく充足され、ここまで復するのに、8か月の時間を要してしまった、そんな感じ。

もちろん、30人の所帯をもって参戦するに際しては、

すべてが望み通りの人選ができるはずもなかろうが、

けれど、一昨年の旧い用語を持ち出せば、

これが2024シーズン当初の目論みへの復帰、つまり、〈原点回起〉

おおざっぱに言えば、

若手、中堅、熟練、それら世代の融合による攻撃的サッカー

さて。

あと、6戦(含むプレイオフ)。

けっこうなゲーム数を残すからには、

今節の戦い様は、かなり綿密に評価検討されて、その再現性をトレーニングで高めなければならない。

もちろん、今回登録から外れたプレイヤーらの、奮起を望む。

総力戦ですから。

で。

戦い様の中身うんぬんについては、レビュウ❸で。

では。

数的優位をしのぎ,パーフェクトゲーム(ys横浜戦レビュウ❶)

バスを降りると。

交差点を渡って、スタジアムを周りながら、坂を下るにつれて高まるゲーム期待感。

(あぁ、追憶の相鉄ジョイナスよ!!) ☞ 今回の僕は、DAZN参戦。

そんなアウェイ横浜三ツ沢で、

2 – 0 の勝利。

数的優位の局面をその都度つくり出せ。

とはプレビュウで書いたものの、

予期せぬ数的優位(11人 対 10人)に置かれてしまったら

これはこれで、ゲームがやりにくくなるのも事実であって。

少ない ys横浜からすれば、

5 – 3 – 1 の布陣をしっかり組んで、ひたすらカウンター攻撃をもくろむ、で徹底しやすい。

では、こっちは。

どれくらいにボール保持に執着しながらやるのか?、

さらに、鋭いカウンターをどう守るか?、そういうやり繰りに頭を使うことになる。

でも、その状況下、

プレビュウでなかば予想した 3 – 4 – 3 を、そつなくこなし、

結局は。

守備疲れが増して足が止まり気味の相手に、70分過ぎて、ダメ押し点を見舞う。

……こんなのは、ほぼパーフェクト。

ほぼ、としたのは、あれだけ攻め立てていた中、

真ん中へ持っていったボールを、サイドへ拡げずに、そのまま撃ち込んでも良かったのかな?、という身勝手な感想のゆえ。

3バックにしたら、村越と二郎の躍動性を犠牲にせざるを得ない?、という部分は、

浅川 隼人と高井 和馬を控えに取りおくことで、ハーフタイムをはさんで、2人を 45分間づつ活かす。(かなり贅沢なことです)

これは、かなりの名案でした。

2点目は、たしか、中村からのクロスが起点。

その2失点によって、横浜の戦意はガクッと折れたので

文字どおり、ゲームの明暗を分けた采配、と言えましょう。

では。

数的優位の作り方 (ys横浜戦プレビュウ)

木曜日に、ソネさんと話したら、

前節の高橋 祥平の先発起用については、おおいに唐突だった、という感想。

ただし、山雅の現有ディフェンダーだと、(タイプ的に) 3バックで並ぶのがしっくりくる、という評価でありました。

先季。

20数試合ぶりにビクトル(GK)を先発させた実績があるので、

僕は、そう驚きもしなかったけれど、ディフェンダーのところのボール捌きには、かなり閉塞感があってのテコ入れだったんだろう。

さて、今節のこと。

❶ys横浜は、おそらく、3 – 4 – 3 (3トップ)を採るだろう。

つまり、こっちが 4バックの中、センターバックふたりでボールを運ぼうとすると、それよりも多い員数をかけて、ボールホルダーとボールを追い込んでくるわけ。

ゆえに、それをどう交わして、ボールを前へ挿し込んでいくのか?

❷同時に、ysは、3バックを配置するから、そこに対して、どれほどの枚数で、プレッシャーを与えて、

ボール奪取、あるいは、苦し紛れに前方へ蹴り出させるのか?

……この2点をクリアしながら、ゲームを進めるとなれば、

考えられる手法は、

相手を前傾にしておいて、その最終ラインの裏を狙うか、

あるいは、サイドを深く侵すかのいづれかが有効であろう、とは思いますが、

ひょっとしたら、今節の山雅は、最初から、3 – 4 – 3 でやったりして。

そのほうが、布陣的には、組しやすいことは確か。

でも、そうなると、村越や仁郎の機動性を活かせなくなることもあるから、

なんとも悩ましいことです。

ま、どんな布陣で、どんなサッカーをやるにせよ、

ゴールマウスの幅内の正面へとボールを入れて、そこから、フツーに撃ってもらえれば良いのですよ、とにかく。

では、DAZN画面越しに参戦します。

早すぎた復帰 (鳥取戦レビュウおしまい)

ゲーム開始の直前の。

会うと親しく会話できるようになった山雅(運営)の人と会話。

彼が、どうなるんでしょうかねぇ?、と訊くから

― (ゲームに関しては)終了の笛の時、相手より得点の多いほうが勝ち、そんなかな?
ま、(プレイオフも含め) あと 8試合をやり抜くつもりでいく、ってもんでしょう。

先制したら、なけなしの 1点をなんとしても守り抜く、そういったサッカーでない以上、ゲームの帰結はそんなところ、と思っていました。

プロチームが、ファン&サポーターの望み通りのサッカーを追求するなんてことはあり得ない(あってはいけない) から、

今のサッカーを、物足りなさや工夫不足についちゃあ文句は言うけれど、

その軌道の上で、せいぜいそれを楽しむ、というのが僕の立場。

(数年前の 半分くらいの人件費で闘っている、というお金の話は小声で)

けれど。

アルウィンの不満はきっと、

〈昇格〉を口にするならば、せっかくの1 – 0 を、金科玉条のごとく保持し切れなくてどうするの?、にあるのだろう。

それもわからなくもない。

が、ここまでくると、2024年醸成してきた山雅式葡萄酒を、別の皮袋(=容器)に移し替えることもできない相談。

(だから、霜田氏は、周囲に迎合するような発言はしなくもいいのです)

で、そのサッカーですが。

縦に鋭く刺されると、じりじりと後退、フワッとしたまま失点。

それだけを採りあげて非難するのは違っていて、むしろ、その前段での、〈攻撃の停滞と頓挫〉を追及すべき。

ゲーム終盤。

野々村を投入して、左から、常田、高橋、野々村が 3人並ぶ布陣には、かなり鮮烈な、懐かしい印象があった。

これも智恵のひとつかも知れない、攻撃的にやるための。

僕は、高橋 祥平のボール出しのセンスは買っていて、ゲーム勘が戻り、より周囲との連携が深まれば、相当な武器となり得る。

こうすれば、3バックにすることで、

たとえば、3年前まではやっていた、タッチライン沿いに常田 克人が駆け込んでクロス、といった策も繰り出せるだろう。

とにかく、左サイドバックがなかなか前進突破できない状況、これを潰さないとどうしようもない。

そういう意味で、そこの打破要素となる、村越 凱光の労をいとわぬ横走り、ボール回収の熱心さは、このゲームでは出色でした。

当然、MIPは、彼。(勝利してたら、MVP)

ですから、このポジションが、菊井 悠介へ変わると、途端に不活性化。

だいたいが、怪我明けの菊井に、村越並みの運動量を求めるのが酷であって、

セットプレイのキッカーだけに菊井を起用するようなハメになったから、無理して使った采配は疑問。

村越を引っ張るか、あるいは、滝 裕太というカードを準備すべきだったのでは?

……要は、モロい守備をとやかく言うのは、非生産的。

ではなくて、攻撃力の出来不出来に照準をあわせるしかない、が論旨です。

それと、あとひとつ。

ゲームキャプテンは、もはや米原 秀亮、って時季じゃあないでしょうかね?

では。