とりあえず,65分の分水嶺 (奈良戦レビュウ❷)

仮に。

今持てるもの、すなわち、リーグにおいて、かなり優位な個々の技量を活かすことを前提に、

やってる手法を機能させるためには、

チーム全体で連動しながら、つまり、陣形を圧縮して、前後の両方向に、スキや冗長をつくらずに、迅速に動き続けること、が必要であるし、

山雅指揮陣も、これを求めている、と僕は診ている。

昨季からの流れでいけば、この❶❷を両立しないと、

攻守局面の入れ替わりがかなり忙しく、

戦力に格別な差の無い、3部のサッカーでは、

リーグを制して無双するのは、相当にむづかしい(ことが過去3年でわかった)。

❶について。

シーズンインして日が浅く、選択されるカードで、新味は小川のみ。

加入戦力のお楽しみはこれから、と言うしかない。

ただ、ひとつ。

ロングフィードの多用が、果たして、前線のタレント(特長)とミートするのか
どうか。

ボールの回収率が低ければ、ロングボールを入れることで、局面をイーブンにしてしまう手間も、ひたすら惜しい。

昨季、ジョップ活用が不調だった記憶が、たとえ高身長なフォワードであっても、ああいった競り合いは、優秀なセカンド回収要員が用意されていないと、チットモ生産的でない、とつぶやくし、

安藤 翼がこのまま離脱すると、そこを含め、再検討せねば。

❷について。
監督の用語では、〈コンパクトな〉体勢の保持のこと。

再三指摘している、後半の後半、つまり、65分以降に緩慢になることへの手当て。

交代要員を投入してリフレッシュを図る、

とは言え、果たして、戦力の逐次投入でいいのかどうか?

僕は、セット替えを試すべきと思う。

ひじょうによくやっているが、やはり中盤の(つなぐ)機能、この不活発化は顕著。

ボール奪取に健闘する安永 玲央、山本 康浩ではあるけれど、時間がすすめば強度も落ち、

さらに。

時には、安永が相手に喰いつこうとして前方に飛び出た場合、

その後方に空いたスペースをケアするのが遅くなるとかの現象が生まれるので、こういったところのカヴァーを含め、

大橋(or 石山、松村)と小川のセットを、バックアップのダブルボランチとして用意するくらいやったらどうか?

アイスホッケーにおけるフォワードのセット交代みたいに。

で、そうなると、佐相は、本来のDF登録(サイドバック)で運用し、

スリートップの右には、山口 一真で。

これを、時間経過とゲームを踏まえて、カードを繰り出す……いかがなものでしょうかね。

最終ライン?

奈良戦では、オフサイドトラップを線審に見逃されるという不運も数回あった。

が、おおかたは、ソツなくこなしている。

野々のミスをどうこう言うのは違っていて、

現状、チームとしてカヴァーすべきだし、攻撃の貢献を重要視すべき。

基底からの組立てを格別なメイン戦法としないのならば

ラインを高くしておいて、そこから、ミドルレンジのフィードを、最前線へと投入してもらいたい、今以上に。

では。