1 – 0 の現実。 (福島戦プレ/プレビュウ)

八戸戦(第15節)、富山戦(第16節)と、スコア 1 – 0 での勝ちが続いた。

もちろん、勝って嬉しい花一もんめ、には違いない。

3連勝なんてのは、優勝した2018シーズンでさえ、1度だけ。

けれど、あまり浮かれるとロクな未来が待っていない、と戒めておく。

辛酸をなめた昨季だって、3連勝はあった(1回) のだから。

端的に言えば、1点はなんとかモノにできるようになった。

けれど、更に、2点、3点となかなか積めないのが、今の実力なんであります。

これを、 1点とったら、あとは堅実に無失点でゲームを締られた、とか喜んでいるようでは、よほどの極楽トンボ。

2点目が入らないから、ヒヤヒヤしながら策を講じて時間を刻む。

それでもって、やっとこさ、ジ エンドの笛を聞いているのだ。

かつて、イタリアあたりでは、このスコアによる勝利が称賛された、なんてことを言う声がいまだにあるようだけれど、僕の診る限り、それって、ここ数十年、時計の針が進んでない脳ミソに思われる。

すくなくとも、我が山雅は決して、無失点はともかくも、1点とったらもはや安全圏、のサッカーを志向しているはずもない。

いまだ発展途上の攻撃力の拙さによって、こういった勝ち方を余儀なくされていることだけは忘れないでおこう。

勝つことは大切、けれど、勝ちゃあ万事オーケーでは、とてもとても、磐石な後半戦は過ごせないだろう。

ゆえに、福島ユナイテッド戦の重要指標は、〈複数得点〉これに尽きるのであります。

では。

七月の,これからに気づく。

定期健診のフォローアップのため、かかりつけ医の待合室に居た時。

宮沢 賢治の詩群が、
日本語が培ってきた五七調の韻律を巧く取り込んでいることに、今ごろになって気づいた。

こういった自分の迂闊さには呆れ、あるいは、感心してしまう。

で、宮澤 賢治 ➩ 岩木山 ➩ 東北地方、と連想が連なっていって、山雅の日程をみたら、

今月、残り3ゲームは、すべて東北勢(福島、いわて、八戸) との対戦なんですな。

しかも、八戸、いわてとは、対戦間隔が約1箇月と、とても短い。

さらに、その後、8月に入ると、九州勢(鹿児島、北Q)との 2連戦。

遠征の移動距離も長い、なかなかに手強い日程ではありませんか。

言ってみれば、夏の決戦、みたいなもんでしょうか?

僕はすでに、これら夏の諸戦を、上手く乗り切るための、とっておきの処方箋を思いついてしまったのですが、それは、プレ/プレビュウあたりで書きます。

では。

見事にベストを更新する (2022.7.9 富山戦レビュウ)

1 – 0 の完封勝利。

こんな感じで、節を刻むごと「今季ベストのゲームでした」と総括できるなら、どんなにか良いだろう。

これを繰り返せば、その先にきっと、シーズン待望のゴール(=昇格) が視えて来るに違いない、と思いながら、アルウィンを後にした夜。

ゲーム前、スタジアムを見舞った驟雨が外気を冷ややかにしたために、あんなにも身体がキレていたのか?

パウリ―ニョを筆頭に、無難で、シュアな動きが目立ちました。

ゴール期待値は確実に高まっている中、あと1、2点獲れる精度を要す、そんな感じの現在地でありましょうか。

もちろん、スコア以上の完勝、だったのは間違いありません。

プレイヤー個々の技量がこちらが少々上回ることもあって、時間の経過につれて、富山の攻撃を、単発化、陳腐化できていましたから。

変に力んでゲームに臨まなくたって、フツーにやってこれくらいできること、それがホントウの強さ、というものです。

〈強く、速く、聡くの、ほぼ完璧な実践〉
富山にボールを持たせることに、ほぼ成功。

こうすることで、そのカウンター攻撃の芽を、未然に摘んだ。

かつ、相手が高い位置からボール奪取をしようと喰いついてくるのを利用して、こっちが多く、カウンター攻撃を発動できた。

スペースへの走り込みとセットになったロングボール、中盤を突貫する鋭い縦パス、サイドから中央へと折り返すグラウンダー、そういった多彩な攻撃が、オートマティカリーに繰り出せる。

富山のディフェンス、その枚数は揃っていたんですが、そこを切り裂く攻撃が出来た。

堅い守備に対抗できるような光明、と言ったら大袈裟か。

幸先よく、20分にコーナーキックを起点として先制。
菊井 悠介のゴール未遂が、結局はアシストになってゴールをゲット!、という流れが毎度おなじみの光景にはなった。

すると、前 貴之がサイドバック(右)に落ちて、下川 陽太が、左サイドバックに回る格好で、4 – 4 – 2 へと変換。

こうすることで、浜崎 琢磨によるパス配給と、菊井とのコンビネーションが、より活性化された (チノ氏評)。

と同時に、パウリ―ニョに、視野の拡張といった余裕が生まれる。

横山 歩夢。

たった一度、後方からのボールに反応できなかったことを除けば、裏スペースを陥れるミッションは、完璧にこなした。

ボールへの到達速度、ドリブルのリズム感、それだけでお金が獲れるプレイヤーになりつつありますね。

シュートに持ち込むため、絶好な位置にボールを運ぶ、巧さと速さ。

おそらく、次々節のいわき戦では、そこのホンモノ度合が試されそう。

― 来年2部に昇格できたとして、あと一年、うちでやってくれるかどうかだろうね、とはチノ氏。

そこらへんの事情は、他何人かの若手にも言えることでしょうけれど、

たとえば、住田 将が今節登録メンバーから外れたのが、前節の不完全燃焼が不調とみなされて、であるならば、大いに歓迎すべきこと。

レギュラーポジションを求めての競争がより熾烈になることが、チームを確実に強くしますから。

では。

手堅さに対抗するには (富山戦プレビュウ)

長年の習慣に染まるってことは、やはりあって、3部馴れした感はあるものの、富山というチーム、どこかに大人びた鷹揚さがあります。

そこまでは相手にやらせる、という落ち着き、あるいは手堅さ、と表現すべきか。

前節は、福島 vs 富山 (1 – 1) が組まれた。
この両者は、たまたま山雅がこれから次々に対戦する相手、というわけで、そのゲーム前半の前半くらいまで観返してみて、書いています。

〈カターレの現在〉
❶とにかく守備陣が安定、ときに林堂 眞などが果敢に持ち上がる。
鎌田 翔雅(湘南→清水)って、今富山なんだ、と少々緊張しますよ。
3バックに、両サイドバックが板についていて、右サイド攻撃は売り、と診る。

ショートカウンター攻撃に強み有り。
川西 翔太は、ミッドフィルダー登録なんだ、どおりでかなり低い位置でボールを捌いてから前線へ向かう。

もともと2トップは力がありそうだから、ここに川西が絡めば、攻撃に厚みが出る。

セットプレイ、およびセットプレイからゲームを動かせる(=得点)力量。
上述の、林堂が、したたかにそのお膳立てをする。

結論。
ざっくり、いわてFCから、少々強度を差っ引き大人しくしておいてから、そこへ、堅固な守備と、強力な右サイドを足し込んだのが、今の富山。

〈提案される 富山 攻略法〉
とにかくパスを連ねて前進スタイルの福島ユナイテッドとの対戦だったゆえ、
富山は、ボール保持がかなり低い前節でありました。

が、もともとカウンター攻撃が得意となれば、ボール支配を求めるチームでもなさそう。

❶となると、山雅にとっては、こっちが持たざるを得ない局面からのスタートになるので、これが、なかなかむづかしい。

こっちは蹴り出しでもいいから、思い切って相手にボールを持たせておいて、という割り切りができるかどうか?

富山には、ルーズなボールをルーズに蹴り返す余裕があるから、ここらのバトルが、ゲーム入りでの見もの。

安定を誇るセンターバック陣の後方に入れて、小松 蓮、榎本 樹と競合させ続けて、その疲弊を誘うのもありだ、と思いますよ。

その場合、中盤でインサイドハーフがボールを拾いまくる覚悟は必要。

セカンドボール、とかを考える必要もないほどにチームとして保持能力を高めているならば別ですが、いまのやり方では、回収力で踏ん張っておいて、それをパススピードで補う、で行きましょう。

❷相手がその右サイドに照準を合わせるのなら、こちらは、対峙する左サイドがそれを上まわりたい。

前節の八戸戦のような様相を呈しそうですが、
サイド攻撃を活発にしたければ、最近チャレンジしているところの、ビッグスイッチ(=大胆にサイドを変えること) を多用すべき。

そうすることで、富山ディフェンスを揺さぶって、守備網に穴を開けられる。

❸おしまいは、セットプレイでの交戦。
要らないファールはもちろんのこと、ゴール30mあたりでのファールは避けたいし、逆に、こっちがセットプレイを獲ったら、とことん工夫を凝らす。

で、注目のプレイヤーは、前 貴之。

2012年、コンサドーレがトップリーグ参戦していたシーズン、ユースから昇格したての前を信頼、抜擢した石崎 信弘氏 。(現カターレ監督として2季目)

プロ駆け出しの恩師には、やはりピッチ上の活躍で恩を返すべく、そのモチベーションの高揚に期待しています。

では。

あぁ、懐かしの富山戦 (プレ,プレビュウ)

2014シーズン。

山雅にとって、トップリーグ昇格を引き寄せつつあった、上げ潮の時季。

たしか、湘南ベルマーレが断トツ首位で走っていて、当方は、2位狙いの位置につけていた。

リーグ第38節は、ホームに、最下位にもがくカターレ富山を迎えての一戦。

(このゲーム以降、富山とはやっていない)

しかしまぁ、この年の、安間監督率いる富山は、錚々たる(特に若手)メンバーを擁していたんですなあ。

中島 翔哉、白崎 凌平、宮吉 拓実、内田 健太……。

そしてそして、2014年10月26日のゲームには、#39 前 貴之 (札幌よりレンタル)が、MF登録で先発していたのだ。

僕はアルウィンにいたはずなんだが、ゲーム内容はほとんど忘れている。

たわいもないような、8年前の奇縁。

だからこそ、明日は勝たないとな。

では。