4連勝を賭けて (福島戦プレビュウ 後編)

この一戦をモノにすれば、4連勝という局面で福島と対戦するというのは、前回(7/17)と、まったく同じ……か。

なにかの因縁を感じます。

昇格にまつわる議論は、残り10ゲームぐらいになって始めよう、と以前書いたけれど、いよいよその入り口に入ってきた、今節(第24節)。

そんな覚悟をまで利用して、自分の気を引き締めるんですが、とにかく、3位につけてここまでやって来られたことには感謝しないと。

〈得点のチャンスはかなりころがっている〉
前編で、ボール支配率について触れましたが、山雅 35~40 :  福島 65~60、を基調としてゲームは進むと思われます。

パスで繋いでゴールを仕留めるサッカー(福島)と、ボールを奪取したら、即反転のカウンター攻撃で相手を沈めるサッカー(山雅)とのぶつかり合い。

その構図を、敢えてひっくり返しもしないでしょうから、お互いに。

いままで観てきて、この3部リーグは、そこまで戦術的ではありません。

前回の記憶では、山雅がカウンターを仕掛けたものの、前線の連係が思わしくなくて、好機をつぶしていた。
これ、複数得点が生まれない要因として、いまだに引き摺っている課題であるから、ここらへんの改善はひとつの見ものでしょうか。

福島は、3バックシステムの布陣。
これは中盤より前を厚くしておいて、攻撃に力量を傾けるための手段と診ます。

ということは、相手にボールが渡った瞬間はほとんど、センターバック3人が守備に残っている光景となる。
しかも、攻めていればいるほど、けっこう高い位置に居残っている。

アルウィンでやった時も、そんなシーンが観られた。

それこそが、山雅の狙い目。

となると、ロングカウンターが効くことになるが、横山 歩夢の怪我や去就が一切不明なので推断もできないけれど、誰が前線に置かれるにせよ、より長い距離のカウンターを狙い続けることは、かなり重要。

〈野々村 鷹人はデカい〉
その身体を言っているのではなく、野々村が定着しつつある3バックに、かなりの安定感が備わってきた価値のことがまづ一番。

これによって、下川や、宮部をサイドに配置ができるようになって、攻守に厚みが増しているのは、かなり大きいと思います。

今節もそれが踏襲されれば、守備はもちろん、セットプレイ時、高さの優位性がより加わるのも、デカい。

両者の対戦では、パスとか奪取とかに目が行きがちになりますが、案外、コーナーキックを含めたセットプレイが勝敗の分かれ目になりますよ、きっと。

その意味では、ゴールキーパーの働きが注目される一戦となりそうです。

では。

あえて〈信州人〉の名を捨てて (福島戦プレビュウ 前編)

他人の知識をあらかじめ決めつけないで会話することについて、ずいぶんと気を使う話、その第二弾です。

(小倉っ子の)ジョー氏に、坂(さか)に、城(しろ) の町と書いて、なんと読むの?と訊かれ、

― サカキマチ。上田と長野の中間くらいに在るよ、と答えたら、

―〈おしぼりうどん〉って、知ってます?、ときた。

ジョー氏が送ってくれた紹介動画をみたら、手打ち風のうどんを、ねずみ大根のしぼり汁につけて食すので、おしぼりうどん、と呼ぶことを知る。

うーん。
伝統野菜を喧伝しようとして、無理して麺つゆに使っているようにしか思えないなぁ、というのが、僕の感想なんだけれど、
そのあたりは、ジョー氏と意見が一致。

たとえば、カツオダシ風、フツーの麺つゆで、いいんじゃあないか。

帰宅して、これを話したら、家人の言うには、
― 信州人なのに、おしぼりうどんも知らないの?
北信の方では、大ポピュラー、と思っているけど。

と、暗に、北信がルーツの萬年を、挑発するのです。

しかも、
― 昔、(あたしの)実家でやっていたように、ねづみ大根タップリで仕立てたうどんを出したら、もう、こういうの要らないから、と言ったのよね、あなた。

へぇー、数十年前に、おしぼりうどんを拒絶した自分がいて、しかも、二度と食さないと宣言して、更に更に、その事実をまったく忘失していたとは、なんともあっぱれなことと感心してしまった。

さてと。

僕としては、信州人などと呼ばれなくとも、〈山雅人〉(やまがびと)でけっこう。

だから、たとえば、信州ダービーで舞い上がる気が知れない。

損得で言えば、ダービーによる恩恵は、当方にはほとんど無いのだから、むしろ、チームもファン&サポーターも頭を冷やして臨戦しないと、余計な怪我も負いかねません。
リーグ戦残り3分の1の、落とせないゲームのひとつ、でいいですよ。

……ところで、明日は、ベビーシッターの役を仰せつかっている都合上、DAZNでリアルタイム観戦の予定。

で、ルーチンで、福島ユナイテッドFC様の公式サイトに目を通しておく。

すると、今節を、両指揮官同士の〈盟友激突〉とぶちあげて煽っていらっしゃる。

しかも、松本山雅ファン&サポーターに向けて、専用ニュースをリリース、アウェイユニフォーム着用可の席種については、赤字で強調するなど、なにかと手厚い。

これもまた、お決まりで、公式ツイッターを覗いてみたら、9/7時点の、チケット販売比率、なんてものまでご教示くださっていた。

それによると、福島側 43%、山雅側 57% 。

とうスタを赤く染めろ、と盛り上げも盛ん。

松本山雅を使って、最大限のセールスをもくろむ。
こういった営業努力には、頭が下がります。

……、でこれの、どこが、プレビュウなんだ?

このゲームの、見逃せない潮流は、すなわち、ボール保持。

これがイコール ゲーム支配では決してない。

が、両者スタイルの結果としてどのくらい、どちらにボール支配のシーソーが傾くのか?、は重要なポイント。

どちらが、スタイルを表現できているのか、ということにおいて。

前半戦、ホームアルウィン(7/17) では、山雅 35 : 福島 65 だった。

2箇月経って、さて、今回は、チケット販売比率の真逆にほぼほぼ近い、

山雅 40 : 福島 60 、くらいになるんでしょうかね?

では、明日の後編に続きます。

ひとつ残った 秋の七草。

身近に楽しみたいと思って、庭に、秋の七草を集めている。

ハギ(萩)、キキョウ(桔梗)、クズ(葛)、フジバカマ(藤袴)、オミナエシ(女郎花)、オバナ(尾花、ススキのこと)、ナデシコ(撫子)、この七つ。

このうちクズは、とてもその繁茂をコントロールできるわけもないから、野にあるものを愛でることにして、他の五つを、庭の片隅にその都度植えてきた。

ナデシコだけ、いまだ手がついていない。

園芸市場を回っていて、これは、と思うものに出逢っていないからだ。

その名が、愛児を失った親が、その子の好きだった花を形見として撫でたことに由来するなんてのは、実に切々とくるではありませんか。

まぁ、気長に探せばいいや。

ところで、過日、中米コスタリカにおいて、2022女子サッカーU20ワールドカップが開催された。

日本は、決勝でスペインに敗れたものの、第2位の成績を残している。

立派な戦績だ。

ハイライト映像を観るに、なでしこジャパンは、なかなかテクニックに長けていて巧い。

俊敏な動きとパスワークを武器にしているんだろう、と思った。

僕はもともと、女性が、105m × 68mの、男性と同じ大きさのピッチでやることに疑問を持っている。

女性でも、白人種がやっていると、なんとか絵にはなるけれど、ピッチに日本人を置いてみると、とてもとても広大な中にプレイヤーが孤立していて、チト切ない。

男女で違うスポーツをやっていると割り切れば、それでいいんでしょうけれど、発想を変えていかないと、国際大会などでトップを獲ることはできないなろうなぁ、と思う。(日本の中で楽しむならばかまわない)

現在は、サッカーが好きで上手くて育ってきたプレイヤーたちを集めているんだろうけれど、特筆すべき身体能力を有した若人を集めてサッカーを習得させるくらいのことをしないと。

2011年ワールドカップを制したナデシコジャパンの残像に憑りつかれた者からは、この先ずっと、低迷し続けている、との評価しか出てこないだろう。

要は、この先、戦略的に強化をするとしたら、という話に過ぎませんがね。

では。

【汗と巧緻】で拮抗をモノにした(2022.9.3愛媛戦レビュウ)

開始時は心配された(雷)雨も、ゲーム中は、わりと穏やかに降ってくれた。

先制して、追いつかれたが、土壇場に突き放して、2 – 1 の勝利。

ヒイヒイいって拾った勝ちが続いたので、連勝という意識も薄かったけれど、ようやくこれで3連勝か、と胸を張れるような良きゲームでした。

悪天候で目撃者(現地観戦) が少ない時に、グッドパフォーマンスをやっっちゃうのが、やはり、山雅らしい。

キズに玉、ってやつです。

もちろん、今季ベストのゲームを更新した感がありますね。

〈汗について〉
予想通り、持てる技量が拮抗したゲーム進行となった。

愛媛は、ひたすらサイドから、特にその左を使って、捻じ込んでくる方式を採用。
森下、高木、小原、そこに佐々木がからむカルテット攻撃は迫力があって、再三再四奥まで侵入をゆるす。

ただ、そこにはサイドバックを含む、山雅ディフェンス陣の踏ん張りがありました。
対人処理、さらに、デイフェンス間のボール回しも、シュアで安定。

もちろんプレイの出来も良かったけれど、野々村 鷹人の〈敢闘賞〉は、そのチャンスを、左サイド偏重に攻めてきた愛媛FCがくれたようなもの。

山雅にとってやりやすかったのは、愛媛フォワードの松田 力が、張っていて俺によこせ、というプレイスタイルであったことか。

要は、ボールが入るとシュートまでいく屈強さはあるが、動きが少なくて、あまり掻きまわしてこなかったので、その手当で疲弊せずに済んだ。

それに比べたら、森下などルカオの対応に追われまくりでしたから。

〈巧緻について〉
これ、狡智ということも含みますが、シンプルにそれを表現できたことが素晴らしかった。
❶横山 歩夢による先制点(前半40分)。
外山 凌へのボール展開、そこからのクロス、横山のヒールによるシュート、それらが、まるで水が流れるごとくに、よどみなかった。

こういう手数の少なさこそ、工夫の極致だと思います。

❷途中投入を重ねても、チームの意思統一が衰えなかったこと。
結果として、誰ひとりとして捨て駒的な交代とならずに、途中から登場したプレイヤーが攻撃圧を緩めず、前方へと果敢であった。

これは、思うに、菊井 悠介を最後までピッチに残したのが効いたんだろうけれど、
浜崎 琢磨のクロス投入と、榎本 樹のダイビングヘッドがゲームを決めたんだから、〈巧緻な〉采配の的中でもありました。

この点、途中交代によって、そのサイド攻撃を棄てた愛媛とは対照的だった。

縦にロングボール、となれば、佐々木も小原も無用とは言え、彼等のすばしこさは、当方にかなりの脅威でありましたから。

さて、総括。

萬年式MVPは、佐藤 和弘をおさえて、下川 陽太、としておきます。

ゲーム評価の最大点は、あまりに対応的にもならずに、愛媛FCにいい仕事をさせず、常に先手先手で前に向かったことでありましょう。

これだけの相手にこれだけのゲームが出来れば、チーム創りの深み、と言う意味で、今後に対し光明を見い出せます。

では。

また雨の心配か……。

本日の愛媛戦、アルウィンでは、今シーズン最後のナイトゲーム。

予報では、午後から雨で、雷も交じる模様。

ゲーム開始の 18:00 あたりからようやく、雨が収まって曇りへと移行するような感じ。

冷静に診て、30~40%くらいは勝ちを拾える、と思っているが、とにかく厳しいゲームになりそうなところへ持ってきて、ひょっとしたら、冷たい雨が残る。

なに、ボールがよく走って、それがこっちのカウンター攻撃にはもって来いよ、と我が身に都合よく考えるしかありませんな。

では。