一期一会は、山の数ほど、とかつぶやいて、聴いています。
では。
一期一会は、山の数ほど、とかつぶやいて、聴いています。
では。
『箴言』(旧約聖書)は、古代イスラエルのソロモン王(紀元前1011?~931年?)が綴った、というのが一般的な定説。
学者でもない僕らには、〈~と言われている〉だけで十分だと思うが、
我が子(つまりは、王権の後継者ら)を、教え諭す表現を採っている。
その中の言葉。
〈世には友らしい見せかけの友がある〉(18章22節)
〈富は多くの新しい友をつくる、しかし貧しい人はその友に捨てられる〉(19章4節)
……こういうのはわかる。数千年前もそうだったのね。
でも、違う箇所には、
〈友はいづれの時も愛する、兄弟はなやみの時のために生まれる〉(17章17節)
(真の友かは、逆境の時にわかる)
ともあるから、父の教えには、手落ちがない。
『You’ve Got a Friend』は、キャロル キング(1942~ )の作詞作曲。
1971年に発表された。
友人であるジェームス テイラー(1948~ )もカヴァーしていて、むしろこっちのほうがポピュラーかも知れない。
かつて学校で習った初歩的な中学英語でも、なんとか理解できるくらいに平明な歌詞。
キリスト教徒でなくとも、同じ価値観で味わえるので、まことに嬉しいではありませんか。
今回は、歌詞付きの動画で、ジェームスの演奏と歌唱。
☞この動画には字幕が設定されていて、画面下の字幕on/off切り換えアイコン(四角形)をタップすると字幕(英語)が表示されます。
では。
1890年の2月。
サン レミに在った精神病療養所で生活を送っていた、フィンセント ファン ゴッホ (1853~1890年)に、弟から一通の手紙が届く。
生れた長男には兄と同じ名をつける、という文面。
ゴッホはすぐに、新しい画の制作に取りかかる。
画家自身が、快作と認めたこの画は、弟家族に贈られ、
現在は、ゴッホ美術館(@オランダ)が所蔵する。(サイズ73.3㎝×92.4㎝)
蒼空を背景に、アーモンドの樹と、その枝に咲く薄紅色の花。
ヘブライの伝統では、アーモンドは、春一番に咲くことから、〈先駆け〉の表象を与えられている。
療養所から眺める風景の中に、たまたま花を咲かせたアーモンドの樹が在って、ゴッホが、それを題材に選んだに過ぎない、とは思うが、
通俗な評論はきっと、甥っ子の誕生と命名に、
希望と喜びを感じたゴッホが、春の誕生のシンボルであるアーモンドを選んだ……とでも、こじつけるだろう。
実は。
拙宅の庭にも、アーモンドが植わっていて、この7日に開花。
花より団子好みの僕のことゆえ、種子、すなわち、アーモンドの実がなったら食してみるじゃん?、と家人に提案した。
すると、
― 日本で売られている苗は皆、ビター(苦い)種で、その実は有毒、と聞いたよ、とのご返事。
猛毒らしいから、さすがの僕も、ただただ、樹と花を眺めるだけの日々を送っているのです。
こんな曲でも聴いて……。
ユタ ヒップ(1925~2003年)は、ドイツ出身の女性ピアニスト。
なかなかの味わいですよ。
曲は〈Dear Old Stockholm〉(1956年のライブ収録)
では。
『The Weight』は、The Band (バンド名)が、1968年に発表した曲。
人生、ってやつは、重荷を背負っていくようなもの、といった内容を、
バイブル(新約聖書) を想起させる場所や人物が登場する歌詞に乗せて、歌う。
西欧人にとっては、ごくお馴染みな光景が浮かぶシカケ。
もちろん、そこらに疎い東洋人が味わえないはずもないから、堂々賞味すればよい。
でなけりゃ、あたしゃ無神論者、とシャアシャア言ってのける日本人のメンツが立ちませぬ。
今回は
モリ― ミラー トリオが、ジャズとして演っているインストルメンタルのカヴァーで。
ドラマーとベーシストが、やおら後方から加わるのが、お洒落な演出。
こういうのは、好きです。
では。
……僕は王子ではないけれど、アイスクリームを召し上がる……、
そんな歌の詩が、なぜか、頭の中でくりかえし再生される日。
いくら考えたって、知ることはできない
知らないことに関しては、問うことはできない
……こんな真理が、わかってきたような気がしているが、それとて錯覚かも知れない。
アレサ フランクリン(1942~2018 )の歌唱には、いまさら舌を巻かされるけれども、こんな曲に、ほっとするこの頃だ。
四月、恋人が……
四月。
恋人が 現れる
川の流れが増して 雨でうねる頃に
五月。
恋人は とどまっている
僕の腕を枕にして
六月。
恋人は 変調をきたす
たえまなく 夜にさまよって
七月。
恋人は 飛び立つ
なんの前触れもなしに
八月。
恋は 尽きてしまう
秋風が 冷たく 寒く吹く中で
九月。
僕は 思い至る
新鮮だった愛が いまは 老いてしまったのを……
〈April Come She Will〉は、ポール サイモンの作詞作曲による(1966年発表)。
では。