風のランナー。

ルノワール氏は、つつがなく、松本マラトン (11/13) を完走した。

タイムを聞くと、3時間57分、とのこと。

ひっくり返すと、7 – 5 – 3 となるから、いかにもこの季節らしい記録ではありませんか、と申し上げたんだが、あまり嬉しくもない反応だった。

途中、32キロメートルあたりで、山雅の、ガタイのいい方を抜きましたよ。

あぁ、それ、飯田 真輝でしょ、きっと。

おまけの話として、スターターを務めた小平 奈緒氏に話題が移っていって、

それについて感想もうかがったんだが、どういうわけか忘れてしまった、ということにしておきます。

軽井沢出身の、孤高の長距離ランナー、ルノワール氏には、この曲を捧げて敬意を示そう。

では。

友よ 静かに向かえ。

塩尻図書館へ行ったら、ブックマークをもらった。

連れていた幼児にもおごってくれたから、ずいぶんと得をした気分。

久しぶりにキース ジャレットでも聴こうか、とCDを借りて、いま車中で流している。

今日の富山へは、これを聴きながら、ゆったりと静かに、安房峠を越えるとしよう。

熱くなるのは、スタジアムだけでいい。

とは言いながら、最近はもっぱら、ブラッド メルド― を聴いている。

ここでは、ビートルズのナンバーをカヴァーした『Golden Slumbers』を。

では。

ただただ漂うために。

ドリフターズ (The Drifters) とは、流れ者、漂流者、という意味。

けれど、あのグループには、そういった悲壮さ、吹きだまり人生の敗残感はなかった。

〈毒〉のない笑いだから、(小中学生に) オーっす、の挨拶で通用してた。

平凡な中年男を演ずる坂上 二郎を、ステージの端まで追いかけて行って足蹴りを入れる、不良青年役の萩本 欽一。

こっちのほうには、スネたような毒が満載で、僕の趣味には受けました。

息もつがずにあくせくと、忙しく生きる。

だからこそ、たまには、ホッとする生活。

ま、最近は、自分を追い込むことから逃げているから、おかげで、ホッとする瞬間に乏しいうらみもあったりで。

こんな曲を聴きたくなるほどに、熱心に生きなくては。

『Drift Away』(1972年発表) 。

漂いつづけて

だんだん こんがらがっちまった
降りしきる雨をとおして 灯りを見てるようさ
なんとかモノにしたいのに
このストレスを 一体どうしたものか

時間をムダに費やしているように思えてくる
やってることが わかっちゃいないんだ、と
外の世界が いやに辛く見えるんだ
なぁ、やり抜くために 力を貸しちゃあくれないか

そのビートだよ、僕のこころを解き放ってくれるのは
ロックンロールに浸って  漂いたいのさ   (☜2行 繰り返し)

こころが自由を感じた時には
メロディーが 僕を突き動かすだろう
憂鬱になったら
ギターの音色が  慰めてくれるだろう

喜びをもらえて 感謝してるんだ
僕は 君の歌を 必要としていて
リズム、韻、ハーモニー
そのすべてが 僕を強めてくれる ってね

良曲ゆえに、多くカヴァーされていますが、今回は、リンゴ スター&錚々たるメンツで。洒落た編曲です。

では。

タカサキさんで 柳さんを聴く『コインランドリー ブルース』

久しぶりにお店に並んでいたと言って、家人が買い求めた、山形村の、高崎 寛之さんが出荷しているシラヒラタケ。

一昨日は、それを煮込んだシチューを夕食にいただいた。

で、おなじ苗字の女性が、柳ジョージの『コインランドリー ブルース』(1985年発表) をカヴァーして、You Tube 動画に投稿しているのに気づく。

けっこうお若い御方と拝察するけれど、よくもまぁ、こんな(失礼!)歌をご存知のことで。

なかば埋もれた曲を、しかも、女声で聴けるとは、なんという望外なことか。

たまには、こういう事が起きてもいいよね。

では。

戦争と平和、と言うけれど『パリス、テキサス』

〈戦争〉の反対語として、〈平和〉が在る思考態度。

80年くらい前の4年間で、あれだけ徹底的に粉砕され、武装解除された記憶があれば、仕方がなかったかも知れないが、

要は、平和を語る際には、対極として戦争というものが必ず持ち出されてくる現象が、そろそろ不思議に思われてもいいんじゃあないか?

戦争が無ければ平和、というのも、ひどく乱暴な話でしてね。

戦争の反対語は、せいぜい、〈和平〉、すなわち、戦争を終わらせるための行動、に過ぎない、というのが今日の主張です。

『パリス、テキサス』(監督 ヴィム ヴェンダース)は、1984製作の 仏独合作映画。

題名は、テキサス州にある街パリス、に由来するので、パリス、と英語読みするのが適切。
ただし、日本では、もっぱら〈パリ、テキサス〉で通る。

或る家族の離散と、再会、そして……、を描く旅物語。

僕にとっては、作品そのもの、脚本(サム シェパード)、演出、撮影、音楽(ライ クーダー)、役者(ハリー ディーン スタントンら) のすべてが良く出来た映画。

こういう主題に触れてこそ、(あえて格好をつければ) 平和、なんてものを考えさせられる。

作品の冒頭、クレジットの文字が、鮮やかな赤であるところなんか、フランス映画の匂いがして、実に美しい。

では。