楽しみは増す……。

― モネ展は、あくまで、おまけだったんですよ。
ライブ(最近はコンサートをこう言うらしい) のついでの。

アベちゃんが、こういってエクスキューズするものだから、

― それにしたって、パウル クレーは観るべきだよ、と念押ししておく。

― クレーには、たとえば、モネなら水連、ファン ゴッホならひまわり(静物)、といったお決まりな作画上のテーマがない。

その都度、違った思想で描かれた、ひとつひとつの作品が、ただ在るだけ。

それが、素晴らしいのよ。ある意味、マネに近い。

ただし。

クレーは、描写の技量を拒絶する姿勢(=画法)によって、他の画家と決定的に違う。
おそらく、この点が、この画家の、独自な先駆性。

さて。

先日、K君からのショートメールが入って、

……パウルクレー展は、静岡市美術館で 6月7日(土)~8月3日(日)の日程で開催される由。この美術館は、JR静岡駅北口より徒歩3分だそうです。静岡には県立と市立の美術館があるようで二重行政の典型、と言われそうですね……。

市立美術館には、数年前、古代エジプト展を観るために訪れた。

葵タワーと呼ぶ 25階層ビルの、3階フロア―を占めていて、マチナカ美術館をめざしている感じ。

対し、県立のほうは、郊外の高台、県立大学キャンパス至近にあって、

広い敷地に、デンとした構え。

おすすめは、ロダン館と呼ばれる、アネックス(本館の後ろ)。

ここには、地獄の門(現物からの鋳造によるレプリカ=本物)など、ロダン作品を多く収蔵している。

地獄の門は、

日本では、上野の西洋美術館と、ここにしかない (世界では 7つが現存する)

12個までは複製させる、というから、松本市は購入を考えたらどうか?(真剣に)

そうだ、クレー展と一緒に、ロダンも観に回りましょうか、当日?

……と、K君には、メールを返しておいた。

では。

シンカとは,〈真価〉?

あれ、いつの間に、どこへしまったことやら……。

昨日までテーブルの上に、広報まつもとの 2月号が在ったはず。

……といっても、不熱心な僕であるから、探してまで読もうともしない。

でも、たしか、表紙の見出しは、町会のシンカだったような……。

シンカとは、きっと〈真価〉に違いないが、

思わせぶりに気を惹こうとしたのかな?

僕は、町会に入っていないから、月末になると、市の出先場所まで行って、広報を貰ってくるのだが、

この公報誌について感心していることのいちばんは、冊子が薄くなったこと。

ここに尽きる。

さらに、要望すると、

無理して毎月の巻頭特集を考えていることがミエミエであったり、
(つまり、あまり面白くもない企画と内容)

読み捨てられる紙面でもあるし、どうだろうか?、

もはや、月刊をやめて、バイマンスリー(2箇月に一度)の発刊にすべきだと思う。

広報まつもとは奇数月、年金は偶数月に受け取ろう、なんてコピーで。

それから。

町会(=隣組)の情報伝達回路を使って市の広報を流すシステム、

これも、そろそろ吟味されていい。

郵便局、ポスティング業者、または、下水道使用料の検診業務、それらの回路を試すべきですよ、今後は。

もっとも望ましいのは、

地方政府の窓口、主要な店舗、そこに置いておき、必要な者は、行って入手する方式。

情報はみづから動かないと取れない。

そんな決めにしないと、社会が回らなくなります、人的にも、経済的にも。

では。

見下せる価値について。

SUV、と呼ばれる自動車群がある。

これ、Sport Utility Vehicle(英語)、の略称

スポーティな利便性を備えた車、くらいの意味に受けとればいい、と思う。

では、スポーティな利便とは何か?、と問われても、カッキリした解答も思い浮かばない。

それに乗って、スポーツライクなことをしに行ける、くらいの気持ちで命名されているからなのだろう。(つまりは、べつに、行かなくともよいのだ)

……という僕も、SUVを愛車としているひとり。

まぁ、この10年、満足して使っている。

もっとも、僕がクルマに求めることは、

〈走って、曲がって、止まる行為を、フラストレーションなく、できれば、自分の意思通りに応えてくれること〉

だから、特段、SUVが推し、のドライヴァーでもない。

……では、なぜ、SUVに乗るのか? を、暇つぶしに考えてみた。

で、その答えは、こうなる。

❶自動車メーカーの多くが、このカテゴリーの車種を、フューチャーして販売していること。
プジョー社などは、SUVしかないのでは?の車種展開で、なんとも切なくなる。
ボルボ社も似たようなもんだ。

❷いままでは、セダンやフツーの乗用車を使っていたが、一度くらいは、SUVを試してみよう、という購買層があること。

(これが決定的な要因)最低地上高が、他カテゴリーよりも大きいこと。

たとえば、僕のクルマは、家人の愛車からのSUV派生車なのだが、

僕のは、地上高200mmで、家人のよりも、70mmほど高い。

つまりは、7㎝は腰を落とさずに、乗降ができて、

それと同じく、運転者の視線が、地上から 7㎝ほど高い。(シートポジションが同じとして)

これこそ、たまに家人のクルマを運転するので、実感できる。

たった10㎝に満たない高さが、大きな違いを生む。

結論。

SUVが好まれる最大原因は、周囲をより見下して運転できることであって、

ライフスタイルだの、ラゲジスペースの使い勝手だの、全輪駆動だの、そんなのは、後付けの、枝葉末節な理由に過ぎない。

したがって、軽カテゴリーであれ、ミニバンであれ、

現状、運転視座をできるだけ高い位置にしようというのが、メーカー戦略のはず。

いづれにしたって、

資本が集中した経済では、購買者は、在るものの中から選ばざるを得ないのですがね。

では。

閑散,のしあわせ。

一昨日、アベちゃん(仮名、職場の同僚)が来て、

― ロートレック展、行ってきましたよ。

ほほぉ、それで、どうだった?

彼、スマフォの画面を取り出して、

特別気に入った素描を何点か、見せてくれる。(この展覧会は、写真撮影が許可されている)

― これはね、このマントのボリューム感、そこがいいです。

ふむふむ。
画用紙への素描と、石板への描線はまったく別で、後者は、一本で決める、というテクニックだもんね……などなど。

― でも、いちばんよかったのは、場内に人が少なかったこと!!
これが、東京だと、幾重にも観覧者の列ができて、自由に動けませんから。

― まったく、そうだよなぁ。
観客よりも、展示を監視している係員(なぜか女性) の数が多い.、とかだよね。

とにかくも、人混み皆無の、自由気ままな回遊

これが、ご当地開催の、いちばんの旨味なのだから、

松本市民には、どうか、ロートレックに熱くなることもなく、ソッとしておいてもらいたい、と願うばかり。

では。

カフェは,必要だった、

先日ご紹介した、職場でご一緒している彼氏にとっては、切実に。

最近の、非番の日における行動の一端を話してくれて、

……材木屋さんの不要物置き場の中から、

欄間などを見つけたので、貰い受けると、

それを、なじみのカフェ(どうやら、オーナーが、大工仕事との兼業らしい)に持ち込んだ。

欄間は、さらに彫りと表面磨きを施す必要があるらしいのだが、

1,500円也、で買い取ってもらえた。

そのお金を握りしめると、

次に、これまたなじみの寿司屋に出向き、(おそらくランチタイム)

それを代金にして、から揚げをこさえてもらう。(その店のから揚げは絶品!!)

贅沢な食事の後は、某公園へと足が向く。

そこで、いつの間にやら寝入ってしまい、寒さで目が醒めた……。

― お金を倹約して、かつ、美味しいものを食するには、それなりの努力が必要なのよ、と彼。

こういった話は、妙に筋の通った説得力があって、

僕は、感心しきりであります。

では。