
(タチアオイ 6/24開花)
『ガリア戦記』は、
ユリアス カエサル(B.C.100~B.C.44)その人が、
ガリア戦争(B.C58から7年間) について記述した書物。
指揮官として、(現在のフランス) 遠征における戦況を、元老院に報告する体裁と目的だったらしい。
ところで、6月の、10日間ほど。
萬年は、我が庭へのモグラの侵攻(遠征?) に苦しみ、楽しまない日々でありました。
そう、哺乳綱、真無盲腸目(しんむもうちょうもく)、モグラ科の、あのモグラのこと。
相手はおおよそ地中に住んでいるから、実物を見たことはいままでの人生に、一、二度くらい。
今回だって、姿を現さない相手との、2週間弱のバトルであった。
夜昼かまわずに、庭のあちこちを、縦横無尽にトンネル(モグラ塚)を掘りまくり、途中、地上をうかがったのだろう、ところどころに穴を残す。
坑道にそって、植栽の根元が浮き上がってしまったり、庭土がボコボコと見苦しい。
さて、どうしよう?、となって、
モグラは駆除(=殺害)してはいけない生物であることをはじめて知る始末。(駆除には、行政の許可がいるらしい)
ゆえに、日本では公けには、モグラを殺生する商品は売っていないのです。
― なに、自分の庭の中でやることなんだからさ、黙っていればいいのよ、
と家人に励まされ、無い知恵を絞り、殺害までを視野に入れ、拙宅から退散してもらうべく、いろいろとやった、その試行記録は、ざっと、
●地中への振動策 ☞ ホームセンターにて、単一電池4つで、間欠的にブルルンと振動する筒状のものを購い、2箇所に埋め込む。(案外高価なので、2つのみ)
●火攻め ☞ 車載用の発煙筒を買ってきて、これに着火、トンネル出口の穴から突っ込んでみる(2回× 5分間燃焼)
●水攻め ☞ トンネル出口の穴へ、水撒きホースから、大量の水を放射する (出口が水で満たされるまでひたすら注入)
●音攻め ☞ ペットボトルを利用した風車を8本、トンネルの上から突き通すように設置、風が吹くとカサカサと回る、ファーマーズガーデンで、ひとつ 100350円也。
●同じく音攻め ☞ 盛んに威嚇し合う猫の鳴き声、または、ネズミが嫌う周波数の音を、YouTubeから録音し、それを、機会あらば、坑道に向け再生した。
●ヤス攻め ☞ モリとも。フィッシング用の魚突き(四又)を、盛り上がったトンネルの真上から、端から端までを間隔狭く、突き刺して歩いた。
(ただし、手応えや、切っ先への血液の付着は、認めず)
……、以上を、我ながら熱心、かつ、残酷に繰り返したのですが、人件費、交通費は別として、投下費用は、おおよそ、13,000 16,000円前後。
で、なにが奏功したのかは、モグラに訊けないために不明なるも、
昨日まで5日連続で、新旧トンネルの掘り返しの痕跡が、まったく認められなくなって経過中。
まさか、モグラ殿、庭のどこかで天寿をまっとうしたとも思われませんけれど、
この防衛と反攻戦から、私が得た教訓とは、
対モグラ戦においては、彼のメンタルヘルスを損なうこと、その一点に集中特化すべき、これであります。
今後、庭の修復は、コマめにやっていくとして、8本のカラフルな風車は、しばらくの間、そのまま立てておくつもり、悪趣味ですが。
以上、ささやかな戦記ひとつでした。
では。