なにもないことの素晴らしさ。

先日。

家人が、その情報をどこかで仕入れた(おそらくTV)、

八千穂高原にある、道の駅に出かけた。

佐久まで行き、中部横断自動車道に入り、そのまま進むと、

現在の終点が、八千穂高原ICで、

道の駅は、そこから出て、すぐの処に在る。

さて、

帰路は、同じ道を採るのは止めにして、

麦草峠(国道299号線) をたどって、茅野の街に出ることにした。

標高2,000m越えの、北八ヶ岳の頂の間を通る、つづら折りの峠道。

この道行きで、いちばん感動したのは、必要最低限の道路標識のほかには、

ほとんど看板のない沿道のたたずまいだった。

だからこそ、

紅葉のピークが終わりかけの、カラマツや白樺の樹林、そこから漏れてくる秋の陽光。

それらの美しさが、いやでも、目に沁みる。

安曇野あたりから、大町や白馬に至る道沿いや原野。

そこに設置された、野放図な看板の多さによって台無しにされた田園と、その向こうに聳えるアルプスの風景とは、これは、天地の差ではないか。

国による自然公園法のありがたさを感じた一日。

感銘ひとつを受けた記念に、

その日、車中に流れていた、J.D.サウザー(1945~2024年) の曲を聴こう。

この〈You`re Only Lonely〉がヒットしてから 30年近く過ぎ、

ふたたび、それを採りあげたヴァージョンは、

ほどよくシンプルでオーセンティックに仕上がっていて、心地よい。

では。