
職場のヴァンさんと、映画談義をしていたら、
彼が、ジェームス コバーンの名を挙げた。
他人の口から、この役者名が出るのは、滅多にないことであるから、
僕にとっては、ずいぶんと、上機嫌な日になったのだ。(おかげで、古書店兼カフェで、700円も散財した)
さらに。
話は、スティーブ マックインと、その服飾センスに及ぶ。
マックインの着こなしは、いまだ、世に評価が高いらしいが、
それを間違って解釈すると、トラディショナルアイテム魔に堕すから、注意が必要だ。
はじめに、なになにのアイテムありき、では決してなく、
本質は、テラテラした華美を遠ざけて、質実で機能的なもののみをまとう、これに尽きる。
つまりは。
なにを着ないのか、が問われるのであって、
ちょうど、アウトドアアクティビティが、なにを持って自然の中に行かないかを問うのと、よく似ている。
たとえば、上の画像が、その見本。
白いボタンダウンに、臙脂のクルーネックセーター、
その上に、ツィードのジャケットをはおり、(おそらく)パンツは、薄紺のデニムだろう。
……決して気障りにならない、没個性をもいとわない、さりげなさ。
これぞ、最上等なセンス。
さて。
マックインの代表作のひとつが、〈ブリッド〉(1968年)。
サンフランシスコ市警の、アウトロー刑事という役柄は、
それから3年後に世に出た〈ダーティハリー〉の、そのまま先駆だから、
本来ならば、ハリー キャラハンは、マックインが演じるべきはずが、
実際に、映画製作の現場には、そういう話があったという。
納得ですな。
……60年代末期、質実、孤独(アウトロー)、という話になったので、
1969年に発表された、作り込みも実にシンプルな、この曲を聴いてみるかい?
では。

