五月が逝く その前に。

― 春を迎えたボストン、

それとも、雪降るデンバー、または、

ロサンジェルスで、ずっと住まないか、僕と一緒に。

― 漂ってばかりいるあなた、答えは、ノー。

ここテネシーで、私は暮らす。

私こそ、テネシー男あなたの、いちばんの理解者なのに。

デイヴ ロギンス(1947~2024年) が、1974年に発表した曲、

〈Please Come to Boston〉を懐かしく聴こう、と思った。

けれど。

ボストンが、マサチューセッツ州のキャピタルならば、

この際、ビージーズの、

〈Massachusetts〉(1968年発表) にしてしまえ、と。

サンフランシスコまでフラリ出かけた男が、なぜか思い立つと、

故郷マサチューセッツの、かつて、ひとり置き去にした恋人の元へと帰ってくる……。

ロギンスも、ビージーズも、主人公に、

(一緒に住める)部屋はたくさんあるだの、自分がシスコで逢った人の話をしようだの、と言わせているけれど、

もとの恋人が、寄りを戻してくれる保証もないのだ。

つまり、語られる恋が、成就、復縁しそうもない〈儚さ〉感こそが、

これらの曲の魅力でありましょう。

僕にはわからないが、はて?、

1960年代の末から70年代はじめにかけて、

米国の青春には、Coast to Coast の流行りでもあったんでしょうか?

では。