
しろがねの如き光をたたへたる朝の麦畑(むぎばた)にいでて来にけり
朝あけてまだしづかなる空が見ゆ木々の青葉のうへの朱雲(あけぐも)
佐藤佐太郎 (1945年作)
こういう描写を(のみ) 採りあげるならば、
短歌や俳句は、〈文学〉にあらずして、ほんの〈文芸〉なり、と断じたくなる。
スケッチに過ぎないものでもって、人間やその所業を描破はできない。
……と、お堅いことを云々するのはやめにして、
切り取られたその一瞬を、軽い風情で楽しめばよい、
短歌など、せいぜいそのくらいなもの、と自分に言い聞かせる。
(ただし、万葉集の、長歌には可能性を感じますが)
さて、先日の、
いわき市往復は、北関東道を使ったから、
途中、関東平野の北、宇都宮あたりの田園風景を目の端に入れて通り過ぎていた。
人を撃って バイト地獄の 十六の夏 by 萬年
これだと、スケッチにしては、むきだしに過ぎるか……。
では。

