繰り返しになりますが、
後半ずっと、相手よりひとり少ないメンツでやったことが、勝敗を分けたのではなくて。
ゲームづくりの根本のところで、すでに、ほぼ勝負がついた。
下図は、ザスパ陣容の、模式図。
予想どおり、山雅の3バックに対抗して、ミラーゲームでやるために、 (初期は) 3 – 4 – 2 – 1 を採ってきたザスパ。
ところが、実際は、
センターバックの中央が上がって、アンカーとなり、基底は、2枚になる。
すると、ツーシャドウを含め、5人のボランチで構成する、三層式な中盤のできあがり。
ここがしっかり組まれるので、
山雅の最前線が、相手センターバックをいくらチェイスしたところで、中盤が相手の数的優位で、簡単にかわされ、ボールが入手できない。
3失点目は、それでやられた。
しかも、ゴールゲッターは、図でGを付した左サイドバックだったとは、攻撃的サッカーの象徴。
で、両サイドバックは、まるでウイングみたいに、高く、幅ひろいところに居て、中盤からボールが来ると、最速で、ゴールライン方向へ運んでクロスまで完結。(被コーナーキック 13本の山を築く)
ここでの瞬時的なダッシュが効いて、山雅サイドバックは防戦に追われ、
本来ならば。
山雅は、その中盤から、
図中の、緑斜線のスペース(高く上がった、相手サイドバック裏の広大なスペース) へと飛び込んでいきたいが、その仕事が、なかなか叶わず。
〈走る〉プレイは、緩急さをかませて、こう使わないと、意味をなしません。
……山雅の持ち味は、コンパクトでリジットな陣形を保ちながら、
相手を押し込んでいくところ。
しかし、
ザスパの、攻撃的な、逆三角形の布陣の前に、自分を失って、
陣形に有機性がなくなり、間延びする。
そのため、味方同士でボールを動かせる距離感が、ほとんど消失してしまう。
これじゃあ、ゴールマウスが見えるところまで、ボールを運べやしない。
ゆえに、リセットすべきは、まづは、堅い陣容と、それを活かした、守功結束の立て直しでありましょう。
では。