僕自身が、
時折は、#3田中のユニフォームを身につけて参戦することがあるけれど、
田中 隼磨氏が、松本山雅前社長および松本山雅を提訴した、というニュースに接し、
提訴した側、された側の、いづれかの肩を持つほどには単純な心持ちにはなれないでいる。
田中氏の落としどころは(おそらく)、
アンバサダー上級アドヴァイザー(訂正)辞任の契機となった、クラブとの齟齬については、自分の主張が事実である(つまり、クラブはウソをついている)ことを、訴訟に持ち込んででも認めさせたい、ということだろう。
訴えられれば、㈱松本山雅としても、それなりの対応をするだろうから、
当事者が法廷でやりとりして、それなりの決着をすればいいこと。
しかし。
気にかかること、やっかいなことが、ふたつ。
ひとつ。
田中氏が、自分の行動が〈松本山雅を良くする〉、としている点。
さらに、故松田 直樹氏の生誕日や命日の都度に、SNS上で声明を発しているのは、(= 松田氏の遺志を持ち出してくるのは)、田中氏の信念ゆえに、どうこう言えないけれど、
嫌な感じがするのは、あくまで第3者であるファン&サポーターの心情に訴える意図が見え隠れすることであって、
なんでもSNSを使うこととあわせ、こういうやりかたは、好きになれない。
(ただ、松田氏だったら、こういう事案が起こったら、もっと直接的、現場的に行動したような気はする)
組織運営(企業経営も)においては、不一致が生じた場合、いづれかが〈正義〉といった姿勢では凌いでいけない。
だから、自分の主張が認められることは、山雅の良化につながる、と言われてもなぁ、というのが正直なところ。
ふたつめの懸念。
したがって、
単純なアタマには、田中氏の提訴 = 松本山雅の浄化、健全化、といった等式がかんたんに入りこんでしまうこと。
J参入前後の上げ潮ブームが忘れがたき向きには、
参戦リーグが下位になったことが、かなりダメジのご様子で、なにかとクラブ現況の全否定に走っている昨今、
渡に船の、事案には違いない。
そういう方々には、(2020年以降の)クラブ首脳がすべての元凶なんだろうが、
批判を続けるみづからが、クラブを弱めている、とはすこしも思わないらしい。
クラブが戦績、売上的にひとつの壁に直面しているについて、経営手腕、現場運営力の改善には、もちろん期待するけれど、
統治権/人事権は、ファン&サポーターがどうこう言うことでない領域。
むしろ、外から観ていて、クラブはファン&サポーターに、悪い意味で配慮し過ぎ、というのが僕の考え。
たとえば、ない袖は振れぬを徹底して、(いまでもかなりそういった状況にはあるが)チーム人件費を大胆に緊縮、すべて大卒そこそこのチームに刷新したら、
そこにも、激烈な反論、批判は湧き起こるに違いなく、
J40番目にやっとこさ滑り込んだ〈初心〉を忘れているのは、果たして誰なのか、深慮すべきでは?
では。