たかが統計、されど統計 (いつ得失点するのか?)

クラブの本心かどうなのか、はさておき、

ファン&サポーターに半ばおもねる格好で、強くなる、などという標語を掲げるものだから、

要らぬ騒音が、耳に入ってきて迷惑している。

おそらくは、強い、の中身を吟味(定義) することもなしに、

強い、イコール、勝ちゃあいい、といったような抜きがたい狭量に加え、

過去に縛られた感性が上乗せされて、これからも、ゲームが評されるだろう。

だから、よけいに気が滅入る。

たとえば。

勝てないとBOOの洗礼を浴びせる、あの南ゴール裏の、精神的な退廃は、なんとも切なくて、

いままでは、センスある(応援組織の)前衛的な存在、と好感をもって敬愛して来たけれど、

今は、蓄積してきた応援スタイルを食いつぶしているだけの現状であるから、

あの団塊には、かならずしも、アルウィンを代表する価値はないと見切り、

こっちとしては、同化ではなく、訣別を考えたほうがよさそうだ。

……さて、ここで。

ひとつのデータを、共有しましょう。

Jリーグ公式データによる、時間帯別の得失点、がそれ。

〈得 点〉
2012~2018年(2部の通算6シーズン)
後半45分(含アディショナルタイム)における得点の割合 ☞ 57.9 %

2020~2021年(2部の2シーズン)
同、得点割合 ☞ 71.3%

2022年(3部リーグ初年度)
同、得点割合 ☞ 56.5%

2023~2024年ここまで

同、得点割合 ☞ 58.6%

〈失 点〉
2012~2018(2部6季)
後半45分(含アディショナルタイム)における失点の割合 ☞ 27.9 %

2020~2021(2部2季)
同、失点割合 ☞ 22.8  %

2022年(3部初年度)
同、失点割合 ☞ 27.2 %

2023~2024季ここまで
同、失点割合 ☞ 32.8 %

上記、きわめて粗いデータによって語るなら、

赤字で表記した過去に比して、ここ2季で、5%ほど悪化した失点率が、非難と酷評の対象、ということか。

あの盛大なるBOOの 原因は、この5%の上昇ゆえ、かい?

ちなみに、アディショナルタイムの失点率は、ここ2季通算では、9.0%。

ただし、2012~2018のそれが、7.8%だったから、これは、取り立てて騒ぐ数値でもない。

各ゲームでは、それが、勝敗を左右する得失点であったかどうか?、が、

もっとも鮮やかに刻印されるんでしょうが、

重要なのは、

そもそもが、ゲーム趨勢の問題。

つまり、攻勢に曝されている程度や、

引き分けを嫌って、あるいは、挽回をはかろうとして、得点を獲るため前傾姿勢を強める程度、そういったものを勘案しないと、単純には評価できない。

ただ、現況の戦い方として、後半の得点率が少々上昇している(青字で表記)山雅であるから、

それも斟酌すれば、あくまでデータの上は、

過去比較の、目標値として、今後、4%ほど後半での失点を減らしたい。

しかし、まあ(余談ですが)、

2020~2021季の後半得点が、全得点の 70%超だったとは、恐れ入ります。

居心地が悪く、しかも、リーグ陥落のシーズンなのに、勝負強かった?……まさか。(もっと解析が必要ですな)

でも、所詮は。

これらデータも、結果による議論に過ぎないわけで、

(先制)ゴールが、どの時間帯に、どっちに入るかによって、まったくゲーム自体が変わるサッカーにおいては、

よっぽど頭抜けた技量を持っていない限りは、〈先制点〉が、ゲームの8割方を規定してしまう。

その意味で、

このところ、山雅が先制するシーンが多くなっているのは、

たとえ、その後、同点、逆転を喰らおうとも、強くなりつつある証拠のひとつ、かも知れませんぜ。

では。