このオゾい天候のために、やむなく〈参戦〉をとりやめるファン&サポーターが、少なからずあるだろう。
悪天候は、観客を減ずる決定的な要因である。
― これは経験(=統計値)から得られる、あきらかな事実。
試されているのは、ファン&サポーター諸君のほう、っていう図式も、明快ではありませんか。
これはハッキリしていて、腑にも落ちる。
だが。
物事には多様性の重みがあって、それに耐えられなくなると、弱いアタマは、
― 勝った者こそが、強い、などとヘーキで言い出す。
こういうのを思考停止と呼ぶが、ご本人は、自分は、議論を終わりにできる、気の効いた真理、警句を発している、と思っているから、始末が悪い。
たとえば、前節の福島戦。
勝ちは、相手に行った。
けれど、ゲームを素直に見れば、どっちが優位にことを進めていたのかは、あきらか。
もちろん、負けて良し、とは思わない。
だがあの一瞬、鋭い縦パスが通り、それを微妙にコースを変えられ、更には、寄せたディフェンダーの股の間を抜かれ、それが、フリーな相手に渡ってしまう。
ゲームにおいて福島の枠内シュートは、このゴールとなった、たった1本。
勝負とは、こんなもので、
山雅プレイヤーからすると、およそ〈負けた気のしない敗戦〉だった、と思う。
これはもう、ロッカールームを淡々、涼しい顔で後にするってもんでしょう。
家人によると、あの失点はミスによるもの、と指揮官は評しているらしい。
そのインタビュウを読んでいない僕ではあるが、
あれを失策と言い放つほどには、守備に関する追求ができているようにも思われないから、
僕など、あれは不幸な、相手からしたら超幸運な、出来事の組み合わせくらいにしておいたほうが、さっぱりしていいんじゃあないか?、で済ましたい。
……与太話はとにかくも、
ゲームの中、拾うべき山雅の進化はけっこうあって、
たとえば、スロウインのボールは、100%自分たちの手中にした、
ロングスロウと見せかけて、こっちの有利なスペースでボールを握る、
ムダなクロスを入れずに、場面を考えて、サイドから侵していく、
それらはすべて〈積小為大〉の策であるから、チームがやっていることは、一年遅れのテーマの追い求め、ということです。
では、ツヨクナルのは、来季?
まさか……。
では。