四月になると。

……僕は王子ではないけれど、アイスクリームを召し上がる……、

そんな歌の詩が、なぜか、頭の中でくりかえし再生される日。

いくら考えたって、知ることはできない

知らないことに関しては、問うことはできない

……こんな真理が、わかってきたような気がしているが、それとて錯覚かも知れない。

アレサ フランクリン(1942~2018 )の歌唱には、いまさら舌を巻かされるけれども、こんな曲に、ほっとするこの頃だ。

四月、恋人が……

四月。
恋人が 現れる
川の流れが増して  雨でうねる頃に

五月。
恋人は とどまっている
僕の腕を枕にして

六月。
恋人は 変調をきたす
たえまなく 夜にさまよって

七月。
恋人は  飛び立つ
なんの前触れもなしに

八月。
恋は 尽きてしまう
秋風が 冷たく 寒く吹く中で

九月。
僕は  思い至る
新鮮だった愛が いまは 老いてしまったのを……

〈April Come She Will〉は、ポール サイモンの作詞作曲による(1966年発表)。

では。