過去と訣別せよ (2024.3.2琉球戦レビュウ❷)

息子の家では、86分に逆転されたところで、DAZN画面を消したらしい。

聞けば、家族が誕生日を祝っていたので、雰囲気が落ち込むことをおそれたため。

たしかに、それはわかる。

わかるけれど、あとすこし我慢したら、それなりの安堵と明るさが戻ったろうに!……は余談。

琉球戦(の結果を含め)から、つくづく思う。

今年のチームは、進行中の出来上がりを観る限り、

過去シーズンと比べて云々していたんでは、適切な批評にならない。

たとえば、〈走り方〉。

じっと守備をしてカウンター攻撃に賭けるチームであった頃の、ボール奪取したら、即反転ダッシュの、あの光景。

走れ―っ、走れ―っ、の声が大きく飛んでいた観戦を良し、とするならば、

今は、やたら走らないことを前提にして、相手を崩す攻撃を志向しているから、とても満足感はない、と思う。

指揮官は、頭を使ってサッカーをやる、をチーム戦術と個の技量の両方で求めているのだ。

でなければ、高橋 祥平、山本 康裕、馬渡 和彰といった熟練者を、90分間ピッチに立たすことはないだろうし、

安永 玲央が、時間のタメを使いながら、局面を自分らに優位にするため、ペースダウンをチームメイトに要求していたシーンが生まれるはずもない。

でも、むやみに走らないけれど、攻撃時には、ペナルティーエリアに効果的に侵入している。
その時は、そこに居る、ってこと。(浅川 隼人の動きを見よ)

あるいは、こうも言える。
相手をやたらと走らせるサッカーをしたいのだ、と。

だから、山雅をみて、

3部リーグに染まったサッカーをしていると評する者のアタマを、僕は疑ってしまう。

どこが?

きっと、3部を観続けた当のご本人の眼力が、すっかり3部馴れしてるんでしょう。

昨日、仕事から帰宅すると、DAZN画面には、ys横浜とFC大阪のゲームが流れていた。

― 次は、ys横浜と当たるから、と家人は予習に余念がない。素晴らしい!!

― でも、下川 陽太の奈良は、長野とやっているんじゃあない?、この時間。

で、チャンネルを変えて、数分眺めてみると、

それが、ボールが双方にいったり来たり、だから攻守が忙しく交替するサッカー。

こういうのを、よく言えば、機敏で激しく、飽きさせない、というのか?

僕には、攻撃が組み立たらない、単一テンポで、無味退屈なサッカーに感じられてしまった。

……言いたいことは、

攻守共に、単なる過去との比較で語ると、山雅の良さをとらえ切れないこと。

それと、3部から抜けたいのであれば、(もしもあるとして)3部式サッカーをやってたら、とても無理な話。

☞ プレイヤー個についての感想は、レビュウ❸で。

では。