貧寒…… (ys横浜戦レビュウ❷)

一緒に戦っているんだから、外気温3~4℃につきあうのは、天気に愚痴を吐いていればいい。

が、ゲームの〈貧寒〉さには、参った、参った。

つまり、内容の乏しさ。

ボールを握って、回すにしても、ys横浜の守備陣形の外縁を、まるで、台形を描くかのように、パスが行き来していて、ゲーム中で、ゴールに向かって縦に走るパスは、記憶だと、たったの2回程度。

縦に侵入していく動きも、不活発。

あとは、クロスを入れても、小松 蓮らの飛び込みとは合わない、あるいは、キーパーにキャッチされたり。

要は、ys横浜の守備陣形をくずしたシーンは、皆無で、実質的に押し込めなかった。

相手ラインが揃ったところへ一緒に入っていっても、跳ね返されるだけであって、

たとえば、かつてセルジ―ニョがやったような、

ゴール正面の空いたスペースを使って、後方から駆け上がるパウリ―ニョにミドルシュートを打たせようと、ラストパスを出してあげる、といった工夫がないと。

ただ、混戦のこぼれ球を狙っていてもなぁ。

敢闘賞が山口 一真、というのはしごく当然、左右に動いてボールをさばき、そしてゴール前へ供給しようと単騎、奮戦。

ただ、山口がめだったのは、サイドからの侵入と崩しが中途半端、かつ攻撃を減速させてしまっていたこととの表裏一体であった。

(左)山本は(山口を気づかっているのか?)ボールを後方へと下げてしまうし、
(右)藤谷と村越の連携は、義務感でやってような感じで、ys横浜の (5バック)守備をサイドへ引っ張り出すには不徹底、よって、有効なクロス投入がなかなかできない。

左右サイドにおける連係は、山雅好調の鍵を握る、ってのは、2度の対長野戦で実証されているから、プレイヤー選択を含め、再考願いたい。

サイドでつっかけてクロス、あるいはカットインしてシュートまでやり切るならば、

(左)下川と(右)藤谷、そこへもってきて、(左)榎本、(右)滝で連携、を僕は推奨しますけどね。

小松 蓮の沈黙。
ys横浜のスカウティングが優れていたこともあって、しっかりとマークされていたこともあり、ロクなシュートは打てず、ロングボールを競って落としても、他のバックアップは乏しい。

19得点も、結局は、菊井のアシスト、ラストパスのおかげ、と評価されてしまいそうな出来だった。(他から声がかからなければ、山雅にとっては幸甚か?)

そういう意味では、途中投入であっても、しぶとくシュートまで持ち込んでいく渡邉 千真は、フォワードの在り方の、ひとつの見本でありましょう。

……、総じて、ys横浜にペースを持っていかれたわけで、

ゲームをとおして、こっちに流れをもってくるやり方と工夫に乏しいのが今季の特長。

だから、いいゲームとつまらんゲームが交互に顔を出す。

なんとも切ないですが、

かと言って、守り切って一矢報いるとか、相手にとことん対処的な戦法は棄てているんだから、

我流を徹すことからは、ぶれるわけにいきませんよね。

では。