2 – 1 。
追いつかれるも、終盤に突き放しての勝利。
戻って来たアルウィンの高揚とひきかえに、大芝生を出るまでに、40分近くかかってしまう難儀……。
かつての日常が、そこには在った。
〈ゲーム総評〉
両者、その特長を出して戦ったゲームでした。
その徹底度において、スタジアム盛り上がりを含め、こっちが、幾分か上まわったということ。
山雅は、基底(センターバック) のところでボールを動かして組み立てていく長野のやり方を踏まえたうえで、前線から間断なくプレスをかけ、ボールを奪取したら、反転攻撃をしかける戦法。
もちろん、長野もそれがわかっているから、引きつけておいてから、ロングボールを縦に入れて、山本 大貴にランさせてきた。
ただし、長野、本当の売りは、前線に3枚、2列目にも3枚を並べる、超攻撃的な布陣にありまして。
これを、3列目のアンカーが、ボールを適宜、左右サイドにさばいて、ゴールに人数をかけてなだれ込む、のを身上とする。
ゲーム冒頭はそういうチャレンジはあったが、徐々に、山雅の圧倒プレスに出鼻を挫かれて尻すぼみ。
後半になって、ようやく巻きなおして、本来的な動きに戻る。
それと、宮阪 政樹ならば演出したであろう、ビッグスイッチ(大胆なサイドチェンジ) の不発。
攻撃面での停滞、それと、意表を衝くサイドチェンジ、要は、山雅のディフェンスを左右前後に揺り動かせなかったこと、そんなところが長野の敗因でしょうか。
他方、山雅。
ベストゲームとは言えないけれど、自分の持ち味が際立った一戦でした。
前半に魅せたキビキビしたボール際の攻防。
前線からのボールチェイスに、中盤、センターバック陣がついて行って、ムダにディフェンスラインが下がらなかったこと。
それと、交代カードが、より攻撃的態勢を創り出すために切られている好循環。
それらを、勝因として挙げておきましょう。
では。