今は雨が、絶え間なく我が家の屋根を叩いている。
そう言えば、近くの寺の鐘は、これから夕5時に打たれるのか。
こんな夕べはなぜか、母の帰宅がずいぶんと遅かった、ひとりで留守番をしていた幼い日の感触が蘇える。
ところで、当たり前過ぎてなんですが、草かんむりに秋が、〈萩〉なんであります。
萩打つ雨に あるじ御座(おわ)すか 夕寒むの庭
滅びとは 無言なるべし 萩御殿
萩の向ふ 破れ障子の 窓三つ
遠野分 尾花うなだる 萩の庭
戯れに 萩の葉ひけば 玉しぶき
萩揺れて うろこ雲曳け 蕎麦の里 by 萬年
では。