石を投げる者にはならない。

平和論、責任、信頼、といった事がらで、頭がいっぱいでないことだけは、まづお断りしておきます。

ま、ごくごくたまあに思い起こしている、に過ぎない。

それよりも、家庭や職場、道行く人々と平穏にやっていくことが、ずっと大切。

最新の、市報の表紙には、『愛の消防団』とかいう言葉がみえて、思わず笑ってしまった。

準公務員という立場で、地元の安全を守ってくださっている青年達には感謝しかない。
率先して引き受けることには躊躇があるに違いない奉仕の業に、こころよりお礼をいいたい。

で、なぜに失笑したか?といえば、かなり以前のこと。

隣人と険悪になった(と相手は思ったらしい)時、そこのセガレが、消防団員であったようで、

― 隣りから火が出ても消してやるもんか、と言った言わないが、耳に入ってきた。

まぁ、そう言うのは勝手だけれど、そんなことをしたら、じぶんちだって焼け落ちるのに、と思ったのは、今は昔。

道で会えば、それはそれは丁寧な挨拶をするように心がけているのだが、それが、向こうが犬の散歩中だと、いささか厄介なことになる。

この犬、けっこうな犬種らしいんだけれど、無駄吠えがとにかくヒドイ。
その家の者が帰宅する時も、騒ぎまくるのが聞こえてくる。

この前なんか、玄関ドアを開けて外に出た途端、物凄い剣幕で吠えたてられ、ギョッとその場に立ち往生。

ちょうど、拙宅前の道を通過中だったんですな、飼い主とペットが。

まるで、出合い頭の事故。

彼、恐縮を示そうと懸命になって犬を叱ってるんだが、普段できないことが、今できるわけもなく、空しい努力。

あんたが躾られなければ、この僕が礼儀を教えてあげようか、と思わずムッとなるが、さすが、その言葉は飲み込んで、ニッと笑ってお見送り。

人が出来ている僕のことゆえ、決して、他人を石もて追うようなことはしないのです。

では。