溺愛を誇る。

シャーリー ホーン (Shirley Horn 1934 ~ 2005)は、僕が、批評を棚上げして聴く音楽家のひとり。

さっきまで家事をやっていたご婦人が、フッとピアノの前に座って、今度はジャズを歌い出した、という感じがなんともいえない。

もちろん、シャーリーの実生活を知っているわけでもなく、知りたくもないけれど、いかにもジャズやります感が、皆無。

それでいて、独創的で、逝ってしまった過去をいつくしむ感傷、そんなのが詰まっているんだから極上。

ビートルズのナンバーもいくつかカヴァーしている。

『Yesterday』も捨てがたいけれど、ここでは、『And I Love Him』(原曲は Her) を。

では。