欲しがる者を使え! (町田戦プレビュウ❷)


〈遺恨は晴れず……〉
2016年。
一年でのトップリーグ復帰が叶わなかった、あのシーズン。

最終的には、ファジアーノとのプレイ=オフで敗れたことで夢がついえたんだが、もっと本質的な失敗は、第41節、アウェイ町田戦で苦杯を喫した(1 -2 )ことに在った、と今も思っている。

いわば、リーグ戦をとおして、もっとも痛恨のゲームだった。

この敗戦によって、対岡山戦に勝利したエスパルスが2位にあがる。

3位に落ちた山雅は、リーグ最終の横浜FC戦に勝ったものの、9連勝を遂げた清水を順位で逆転できず、自動昇格の枠に戻れずしてプレイ=オフに回ることになった。

同様に。
今シーズンを終わってはいないものの、悪く転ぶようだと、痛恨のゲームは、前節の群馬戦、あるいは、ホーム栃木戦になるだろう。

❶順位が近く、低調な者同士の対戦をモノにできなかったこと。
❷後半ワンサイドゲームで主導権を握ったものの、得点が生まれず、貧弱な得点力を、もっともシンボリックに露呈してしまったこと。
……との理由で。

〈ゼルビアに対してすべき、悪あがき〉
けれども、いまだ、2016年の遺恨を勝手に感じつつ、もちろん、闘いの旗をたたんだわけでもないから、まだまだ、できることが大有りの今節なのだ。
そのポイントはふたつ。

❶毎試合がサバイバルゲーム
が、へんに力んでみたところで、シュートを枠から遠くへ飛ばすだけ。

その手前の、中盤で優位に立つ、これが大切。

といっても、相手が町田だと、これがかなり厳しいけれど、セルジ―ニョと河合が共存する時間を長くしておいて、サイドバックと絡むことで、相手のインサイドハーフのところを押し込んでもらいたい。

❷もらいに行く準備
何故、セルジと河合か、というと、このふたりには、ボールを要求し、それを貰いに行く姿勢が在るから。

群馬戦。
ボランチの安東と小手川が、いったんボールを渡してから、みづからがペナルティエリアめがけて入っていくが、この際に、ボールがそこに出ない、残念なシーンがあった。

ボールを要求して前に向かうプレイヤーを使わない、とは、なんとも不可解。

それと表裏一体のように、ボールをもらいに行かない、もらう準備をしていない、といった無責任が姿勢が、どうも、今季は目立つ。

だから、ボールが回って来た途端、怖気づいたような感じで、すぐに逃げるように、他者にボールを預けようとする。
ボールを持っている者は、パスの出しどころが無くて孤立、窮地に陥る。

町田とやるとなると、そんなんじゃあ話になりせんぞ。

運動量で上まわれて、後手後手にボールを追うようになるだろう。

だから、勝敗よりも敢えて、そこの部分を克服する意思とプレイを見極めたい。

……キチンとした手順を踏まずに、結果など出るものか。

何年かぶりのギオンスタジアム参戦は、なによりもそこに注目ですかね。

では。