足許を見習え (マックイーン流)

最近になって、

アメリカン トラディショナルの着こなしの最高の見本は、スティーヴ マックイーン(1930~1980) だろうな、と思うにいたった。

50歳そこそこで他界したから、若々しい画像しか残っていないことも彼に有利なんだろうが、段返り三つボタンのフランネル スーツを、襟のロールもしっくりと着こなしている姿は、一級品です。

アメリカン エスタブリッシュの出身でもなく、反体制派だったのに。

特筆は、パンツの丈。

それがスーツであっても、綿パンであっても、常に絶妙な短さ、これです。

マックイーンは、身長175㎝ (一説には 177㎝)、ウエイト 73㎏ だった。

アメリカ人、しかもスターとしては、決して押し出しがいいとはいえない体格であったがゆえの、パンツの短さへの配慮だったはずだ。

この身長は、日本人と大差ない。

ゆえに、アメリカントラッドを装うならば、ぜひマックイーンの着こなしを参考にすべきだろう、と、特に、若人にはお奨めしたい。

なお、首が細い若年層の骨格を考えれば、アンソニーパーキンス (1932~1992) の襟ロールの作り方、カラーの高さを取り入れると、破綻がないように思う。

パーキンスは60歳で亡くなっているので、こちらも若々しさに富んだ着こなし例が多い。

まぁ、いちばん大切なのは、上から下までが、傍から見ていて気づまりするようなガチガチ感を避けること。

どこか抜いた肩の凝らなさ、気障りのない平静さ、それが、トラッドの基本でしょうね。

そして、なにかに一段落したら、ニット タイをばグッと緩めて、こんな曲でリラックスしましょうよ。

では。

【コメント】
☞ルノワール氏より (2021.10.26 21:04)

パンツ丈にもこだわりを持つ萬年さん
流石です!
アメトラの基本は
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パンツ裾幅23㎝
3、5㎝幅のマッキン付です
裾がダブルの為パンツ丈は後で修理不可
よって、とても気を遣います。
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また靴によってもパンツ丈は、変わります
プレーントゥ、ウイングチップの場合はタッセルやコインローファーより1㎝長いパンツ丈が綺麗です。
こだわりこそがアメトラの醍醐味ですね。