勝てる要素が見当たらない、そんな予感が的中してしまった夜。
0 – 4 の敗戦……。
これで、3連敗の、計9失点かぁ。
― 270分間ゴール無しだって、じゃん?
今日、会社でワーゲン氏に言われたんだが、お決まりの4失点の衝撃よりはむしろ、ゴールが遠い現実のほうが、相当に重い課題でありまして。
〈怒りのセルジ―ニョ〉
そりゃ、たしかに、昨夜の3と4失点目は、ディフェンス陣が視野から消えた相手を、まったく捕まえられないテイタラク。
カウンター攻撃を受けても、せいぜいボールホルダーに並走するくらいが関の山の緩さ。
けれど、スリーバックのメンツは固定化されてフル出場が続き、疲労もかなり色濃い。
しかも、前がかりの態勢では、最終ラインばかりを責めてもいられない。
実際、あのゲーム、(チノ氏の表現を借りれば)愛媛戦のデジャブだった、大津のカウンターミドルが決まって 0 – 2 になった時点で、ゲームの帰趨はほぼ決まったのではないか?
アルウィンに満ち満ちた落胆と寂寥に、それが顕著だったように思います。
要は、複数得点の匂いを放てない攻撃陣のテイタラクも、同じように言及されるべき、といいたいわけです。
前半、絶妙なスルーパスにうまく反応した伊藤 翔でしたが、GKと一対一になったあげくループ気味なやつをセーブされてしまったシーン。
あれは、左方をフリーランしていた鈴木 国友に横パスすれば、おそらく先制点になった。
案の定、スルーパスを供給したセルジ―ニョは直後、伊藤に対し、手振りを交え
―なぜ、鈴木を使わないんだ!、との剣幕で怒りをあらわにする。
得点機会をモノにするためには、プレイヤー同士が互いに強く求めるくらいな責任感を持つべき、を魅せつけられました。
攻撃面にあって残る課題は、セルジ―ニョと、山口 一真の併存をどう考えるか?、ここの整理。
昨夜は、セルジ―ニョに代えて山口、という投入でありましたが、互いに背番号10の働きを担う、という良く似たプレイスタイルの使い方は、指揮官にとっての、今後の手腕の見せ所。
同時に、躍起になって広い範囲を動き回るこのふたりを、チームとしてどう活かすのか?
ジュビロは、遠藤 保仁が在る、ということで、その遠藤を使わない選択肢でもって相手を翻弄できる強みがあります。
そこまで、とは言わないけれど、セルジ―ニョと山口のシャカリキがすべて、みたいなことでも困る。
連携の深まりが、しかも、早急に必要です。
70分過ぎになってファーストシュートを打った大宮戦に比べれば、磐田戦でシュート数では相手を上まわった。
いまだ結果の出ない前進、と考えたいところ。
〈驚きの5,000人〉
オーロラビジョンで入場者数の発表があった時、戦績の思わしくない状況、しかも悪天候の中、これだけの熱心がチームを後押ししようとしているのか、と胸に強く来るものがありました。
バックスタンド、僕の後方からは、
― このままクリーンシートで終われるんだろうか?
、といったつぶやきが聞こえました。
さらに、メインスタンドアウェイ側には、普段はあまりみかけない白いポンチョ姿がかなり目についたので、ざっと100人弱程度の、ジュビロファン&サポーターの、お忍び観戦をたまわったことは確実です。
この情勢下、決死の覚悟で山雅にお金を落としてくださるご厚情に感謝しつつ、
彼等を差っ引いたとしても、アルウィンの〈静かなる〉多量の熱量が、チームとともに歩こうとしている。
この点、別に誇るわけでもないが、クラブには、稀有なこととして感じ取ってもらいたい。
だから、下川 陽太よ、勝ちに泣いて挨拶にまわる日を、君の活躍で引き寄せよう。
〈今が底、と思いたいが……〉
スタジアムから駐車場に向かう途中、山雅の中のお方と、スーパーマーケット以来のご挨拶。
― 元気だしましょう。火曜日も来ますから。
そしたら、
― 今が底です、きっと。
ま、そうは願いたいけれど、チームの練り上げがトントン拍子でいくと思うほどの楽天家でない僕からすれば、残留云々の話は、リーグ戦残り10ゲームを切ってからのこと。
今は、苦しみ抜いて答えを求める日々を暮らす、ってことでしょう。
ただし、苦悩しながら退化することだけは避けたいもの、特に、ファン&サポーターとして。
では。