そう言えば、O・ ヘンリーに、そんな題名の作品があったっけな。
さて、ここでいう賢者とは、マルクス アウレリウス アント二ヌス。
第16代 ローマ皇帝(在位 161~180年)、紀元180年3月17日、58歳で病没。
その著作『自省録』は、自分を戒めるために綴られた、思索の書。
原文の表題は、〈自分自身へ〉とだけ記されている。
その中から、ひとつ……、
「このキュウリは苦い」
ならば、捨てるがよい。
「道にいばらがある」
ならば避けるがよかろう。
それで十分、
「なぜ世の中にこんなものがあるんだ」などと
付け加えてはならぬ。
また、ひとつ……、
良い人間の在り方を論ずるのは
もう終わりにして
そろそろ良い人間になったらどうか。
つぶやきとか、日記形式、を装っていても、結局は、他人に読ませようと自分を主張する、そんなことばかりの、我が身と、自分を取り巻く世界。
皆がクレームを言い合っているようだな、まるで。
……、としばしばうんざりする。
では。