ふたつの顔 (2021.7.11山形戦レビュウ その❸)

ゲームとは、かならず相手のあること。

ゆえに、実際はそれほど単純な話でないんだろうけれど、あのゲーム、佳境(60分~)にさしかかったら双方が、まったく別のチームになった感は強烈だった。

攻撃のギヤを上げた山雅が一方にあって、そこに、モンテディオの足がとまったことが加味された現象、とするのがいちばん妥当な観方、と思う。

やりたい放題のサッカーが立ち現れ、それまでとは鮮やかに違った山雅。

ふたつの顔のこの落差……。

もちろん、後のほうの〈顔〉に期待するんだけれど、あの攻撃が時間限定であったり、失点を喰らわないと発動されない、というのだけは御免蒙りたい。

こうなれば、今週末のホーリーホック戦のみどころは、そこのところでしょうね。

〈裏切りを おおいに期待する〉
で、後半戦に一歩踏み入れた今、確認しておきたいことが、ひとつありまして。

結論から言うと、今季の山雅は、順位に正直な勝ち負けを重ねてきた。

リーグ戦勝ち負けの集積が、順位。
だから、順位は各チームの実力をおおかた表現しているはず。

山雅は、上位チームには順当に敗れ、勝利を、下位か同位程度のチームからしかモノにできていない。

すくなくとも、6位以内を確保しているチームには勝利がない。

チームがみづから新しい顔を刻んでいく過程を、上位に対し善戦した、ではなく、上位を喰い続けることで示してもらいたい、と強く望んでおります。

そういつまでも、最少失点の敗戦を喜んでもいられませんしね。

では。