負ける技量。

子供の、将棋に対する興味を保つにはどうしたらよいか?、と訊かれた時、
棋士の、羽生 善治九段はこう答えたらしい。

― 負けてあげることです。そのほかに方法はありません。

これから孫(5歳)のところに向かう家人に、この言葉をはなむけにした。

こういうふうにサラリと言い切って終わりたい、と思ったが、少々付け加えておいた。

― ただしね、これには、相手が幼くともキチンと対局する、という誠実さと、巧く負けてみせるという技量、このふたつが大前提です。

将棋の心得のない僕らにはせいぜい、ババ抜きの卓を囲む時の教訓になりそうだね。

(もちろん、サッカーのゲームに、負ける度量や技量は要りません)

では。