その荒天を味方につけるように、2 – 1 で勝利。
3連勝は、よくやった。
が、(直近3ゲームの対戦相手のメンツからしても)、勝ち負けをイーヴン (4勝4分4敗) に戻したことにこそ価値がある。
【ゲーム評あれこれ】
❶風下にまわった前半、というのは秋田戦と同様だった。
けれど、あの時とはチョッと様相が違っていて、特に、満を持していくべき後半、なにか中だるみ、となる。
ゲームを通じ、みずからのパスがずれるなどして、リズムをなかなか創れないことが大きな要因だった。
観ていて、あぁ、レビュウのタイトルは、〈ゲーム低調なれど〉かな?、と思案していました。
❷交代により、3トップのようにして、前線に強度を加えたことで新風が注入され、阪野 豊史による 2点目が生まれる。
この失点によって、相模原ディフェンスがかなり気落ちしたのが見て取れた。
だから、もっと老獪に攻めたてていれば、3、4点目が可能だったはずで、そこをまともに打ち急ぐ場面が多かった。
この辺、タメを作れない部分は、したたかさを欠く。
❸北ゴール裏の同志チノさんと意見が一致したこと。
横山 歩夢には、前田 大然の上をいく上手さ有り、がそれ。
相模原後藤 圭太のオウンだったとは言え、あれ、実質的には横山のゴールのようなものだから、その走りを継続せよ。
萬年、#32に希望を託したく、けれど今季ユニフォームは審美的にご勘弁。
で、2013年版蔵田 岬平のやつを着込んで参戦だった。
これが効いたもの、と勝手に独り決めです。
【もっと狡猾に、とは】
❹上の❷に関連して。
ボールが左右に動き、人が湧きあがってくる攻撃。
たとえば、前半40分頃の攻勢。
ボールを手中にしてリズムに乗れると、多くの場合、シュートか、その一歩手前まで持っていけるようになって、連携と練度が上がってきたことは喜ばしい。
ただ、注意すべきは、緩慢のない一定のリズムに終始した場合、ボールロストから一気にカウンターを喰うこと。
どこかに相手の意表を衝いた時間的なギャップを挟まないと、堅く固めた守備網を破るのも難しい。
それを、フェイクを何回も入れたカットインで演っているのが、たとえば、本間 至恩(新潟の)なんですが、相手を釣り出すような工夫をもっと入れましょう。
そういう意味で、後半アディショナルタイム、ボールを受けた田中パウロ淳一が、いったん下がっておいてから打った、バーを叩いたあのシュート。
ああいったタメ、余裕です。
しかし、ゴールにならなくとも喝采を得られるとは……。
パウロ独特の雰囲気は、チームにとって貴重です。
賢さの事例として、相模原FW藤本 淳吾のプレイをひとつ。
前半、強風を背にしたロングボールが中途半端に長くなったシーン。
コントロールできないと悟ると、それを、山雅ゴールラインに蹴り出してしまう。
むしろ、逆風下の相手ゴールキックにすることでリセットする、という意図。
学びたいスマートネスでした。
さてと、ようやくとひとつの長いトンネルを抜けた。
次節は、その国境の向こう、新潟平野に乗り込んでの決戦か。
では。