ゲームの主導権を、我が方に手繰り寄せること、についてなんです。
群馬戦では、それが観られて、たいへん興味深かった。
もっとも今季、ここについてはかなりのところまでは出来ているんだけれど、いつしか、 山雅=強者 の勘違いが湧いてきた結果、勝利(=結果) だけに評価基準を見い出すようなお歴々も多くなっているので、見落とされている点かも知れない。
勝ちを目指してやるんですが、では、勝利すれば結果オーライ、かね?
さて、群馬戦では、今季初、浜崎 拓磨が右アウトサイドハーフとして先発した。
アルウィンで浜崎が最後にプレイしたのは、2018年5月3日 (2 – 0 で山雅の勝利)。
この時は、水戸ホーリーホックの、左サイドバックとしてプレイした。
だから、3年ぶりのアルウィンのピッチだったのだが (おそらくは当初の予定どおり)、60分近くまでプレイして、表原 玄太と交代した。
ゲーム前半の山雅は、風下というハンディキャップもあり、群馬の最終ライン裏を狙って、ボールと前線のプレイヤーが一気に入り込んでいく策を敢行。
このため、浜崎自身は、スルーパスを空いたスペースに供給することを優先したためか、自らが突破していくシーンに乏しい。
観ていて、消極的な姿勢を感じさえするが、いやいや、初の公式ゲームだもんな、チームメイトとの連携もまだ手探りか、と、萬年、情状を酌量しておった。
ところが、後半が始まるとすぐに変化があって、右サイドを、果敢に駆け上がっていく浜崎がいたんですね。
ボールを蹴り出しておいて自ら侵入して、マイナスのクロスを河合 秀人に供給する。
あるいは、前 貴之、鈴木 国友と連動して左サイドからチャンスを創る。
前半から多くチャンスメイクした 左の外山 凌に負けじとしていたかどうかは、知らない。
けれど、ゲームの中では、こういった攻撃ギアのシフトアップこそが、流れを当方に引き寄せる要件のひとつであって、ブースト(加速)を起こすカードをいくつ持てるか、切れるか?
これこそ、今後の大きなテーマでありましょう。
とにかく、ゴールに直結するクロスボールと、それを演出するサイド攻撃に強力な駒がひとつ加わったことは、群馬戦の大きな収穫だった。
となると、第13節アウェイのアルビレックス戦(5/9)。
ただいま売り出し中、左アウトサイドを担う、MF 本間 至恩。
そのゲームで、彼を抑え込むであろう山雅の右サイド陣が、なんとも頼もしく、楽しみになってくるわけですな。
では。