敢えてそつのなさを捨てる【千葉戦プレビュウ】

ニュースでは明日の予報を、春の嵐、といっていた。

雨はまだしも、そこに強風が加われば、周到な準備も無駄になるだろうな。

ならば、思うようにならない事態も見越した戦術が、必要だ。

少々粗いサッカーもやむなし、となったほうが、山雅に有利かなぁ、と割り切って雨天の憂鬱をまぎらすことにしよう。

〈そつのないサッカーをめざす千葉〉
そつ、とは手抜かりのこと。
千葉のやりたいことは、できるだけボールを手中にし、手抜かりなく相手ゴールに迫ること、のように見える。
磐石なボールの移動、スペースへの走り込み、プレイスキックの集中度、それらが、そのサッカーを支える。

前節の対ブラウブリッツ戦(@フクアリ)を、前半20分まで観返した。

前半17分までに、秋田が、2 – 0 にしてしまったゲームだ。(そのまま最終スコア)

秋田の勝因は、ロングボール、ハイボールを多用し、身体の寄せの速さと強さを保つことで、千葉に、そつのないサッカーをおこなう余裕と隙を与えなかったことにあった。

相手ボールホルダーにはかならず誰かが詰める、ルーズなセカンドボールには手を抜かずに走り込む、といった地味で単純なことの繰り返し。

右サイドへのボール供給と浸透。
自他にわかり切ったことを執拗に繰り返すことを、チーム全員が当たり前にやる。
そうしないと、おそらくは定位置など与えられないのではないか。

秋田についてはあっぱれなんだが、では、この結果から、チーム千葉が何を学び、今節に適応してくるんだろうか?
それが、いちばんに気になるところではありますが。

〈荒天のせいにしてしまえ〉
先ほど、少々粗い、と書いたけれど、千葉に対しては、あえて乱調と破断を織り込んだサッカーで向かいましょう。

ひとつ。
順序立ったような、お決まりのボール運びはやめにして、ひとつ飛ばし、大胆なサイドチェンジ、バランスを崩すような強引な突破、そんな要素を入れ込む。
要は、千葉ディフェンス陣の目先をおおいに惑わす、破調で。

ふたつ。
クロスであっても、プレイスキックであっても、自由に蹴らすことを許すな。
ディフェンスラインをむやみに下げず、丹念にボールホルダーの自由を奪いにいく。
船山が左サイドで起用されるのは当方にとってはむしろありがたいわけで、千葉の攻撃をタッチラインへ追い込んでから、次のところでボールを奪う。
このサイドは、前と大野に期待。
ショルダー to ショルダーであれば、相手を吹っ飛ばすくらいの精力でこそ。

強風を味方につけるくらいの気持ちで、粗く、(フェアに)荒く、これがキーワード。

ゲームが寸断されるセットプレイが焦点になりましょうが、そうなれば、ディフェンス陣が得点を狙わないといけませんよ。

まぁ、おおまかなゲームのやりかたは、千葉も同じことを考えるでしょう。

ですから、なにごとも先手先手で、文字通り、完璧にホームとなれば、怖いことなど、なにもありますまい、山雅。

では。