恐怖のレントゲン。

 

メンテナンスなどで、定期的に歯医者にお世話になっている。

診察室の椅子に座るたんび、
―痛くさえなければ、それこそ、どんなことをしてもらってもかまいませんから、と言うので、呆れられている。

生活習慣病予防健診を受ける時期が迫ると、歯医者の予約日と同じように、だいぶ気分が滅入ってしまうのは、なぜなんだろうか。

前回の健診の時のこと。

自分の名が呼ばれたので前のほうに出て行くと、中年の男性が、満面にこやかな笑顔をたたえながら、

―は~い、〇〇さん、恐怖のレントゲンです。

おいおい、冗談にもほどがあるだろう、と一瞬思ったがすぐに、そうか、胸部のレントゲンのことね。

採決時の、チクっとしますよにも、いやいやのココロは、ふと耳に入る言葉にも過敏に反応するらしい。

では。