手負いのジェフの 泣きどころ (千葉戦プレビュウ)

〈見えてきた 15位の尻尾〉
第32節を終え、ついに、16位から19位の 4チーム(町田、千葉、琉球、山雅)が、勝ち点36 で並んだのである。

萬年が、目標に据えた、ひとまずは15位へ(現在は大宮)が、ようやく射程に入ってきた。

ところで、第32節では、奇妙なできごとが起きた。
敗戦したにもかかわらず、ゼルビアが順位をひとつ上げたのだ。

実はこれ、山形に大敗(1 – 5)したジェフを、得失点差で逆転したため。

つまり、完敗の千葉は、その傷を癒す間もなく本日は既に移動を始めて、明日はアルウィンに乗り込んでくることを言いたかったわけ。

ともにチーム人件費が 10億円を超えるチームならば、当然、一桁順位同士として対戦しなくちゃあいけないが、それが叶わない今。

ならば、それぞれが、それなりの意地を賭けてまみえる、ってもんでしょう。

現在の順位にしたところで、山雅の場合は驚嘆とともに語られ、他方、ジェフになると、それが慨嘆で人の口にあがる、という違いはあるけれど、ここは互いに譲れない正念場。

〈サイド攻撃の起点に 着目せよ〉
山雅は、おそらくアビスパ戦とほぼ同様な布陣と戦略で臨むだろう。

福岡よりは守備の力量と粘着性に劣る千葉であるから、こちらのツートップで向こうのセンタバックを圧迫することにより、千葉のサイドバックを孤立化させておいて、サイドからの攻撃で崩そうとするのではないか。

千葉にしても、為田や米倉らの優秀なサイドアタッカーを抱えるから、ゲームはサイドで白熱することだろう。

となると、その両端へのボール供給の起点、およびサイドバックと絡むボランチの出来が、ゲーム勝敗の分水嶺になるはずだ。

〈ほとんど千葉の出方次第か?〉
ここで前節の福岡戦を振り返ってみましょう。

特筆すべきは、センターバックからGKへ戻すボールがきわめて少なかったこと。
これは、全員が前へ向かって持ち出そうとする確固な意思統一が在ったこと、
さらに、福岡前線のファーストディフェンスが緩かったことに起因する、と思う。

となれば、山雅がサイド攻撃に注力できるか否かは、千葉が前線からどれくらい強い圧迫を加えるかが、かなり重要な変数になる。

それ次第で、当方のセンターバックの余裕度とボランチの自由度がかなり違ってくる。

山雅はボランチ的な資質のプレイヤーで中盤を固めているから、ここで優位に立たねば、プレイする、そして、観てる甲斐もありませんしね。

千葉のプレッシャーの強弱についての現状を承知しておらず恐縮ですが、そこを見極めたうえで、いなす、削ぐ、交わすを、選択して採用しながら、前へ人とボールを動かす、これでいきましょう。

とにかく、ペナルティエリア周辺から中への侵入回数を増やすこと。
これがひたすら、シュートの分母になるのですから。

特に、なにかとボールが落ち着かないゲーム開始の15分間は、耐性をもって油断なく進めることを強く希望します。

では、防寒をしっかりとして、アルウィンで。