サッカーの日常……(いわき戦レビュウ❷)

数年前にお邪魔したのは、Jヴィレッジスタジアムだったので、

ハワイアンズスタジアム(いわきグリーンフィールド)は、初の訪問だった。

立地は、広い森の中で、サイコウ。

が、ここは、あくまで、本式のスタジアムまでのつなぎとして利用している(のだろう)

でなければ、あれほど手入れの乏しさがめだつわけがない。

スタジアムは丘の上にあって、その途中で、湯元温泉郷 湯本温泉街を通り抜ける。

浅間温泉ほどの斜陽感はないけれど、どこか、時代と、歩みはぐれた風情。

もちろん、僕は、こいういった雰囲気は大の好み、なんだが、

今回は、その旅情に浸る時間はとてもなかった。

一日 880kmの走破が目一杯、ってのがアウェイ観戦のリアル。

……さて。

約4,000人のホーム観客で埋まるスタジアム、その界隈のにぎわい、ファン&サポーターの楽しむ光景。

そこには、かなり意識的、腕力的に、いわば、時間との競争の中で、

我が街に、サッカーのある日常を創りあげて来た仕事が、感ぜられた。

その仕事が、そこそこ成功裡に推移していることは、他人事ながら喜ばしい。

ただ。

同地に、ポリネシアン文化の表層だけを移植して良し、としている前例にならうみたく、

サッカー観戦こそ、地域盛り上げのミッション、といった際どさが前面に出たら、それはそれで窮屈なんだろうなぁ。

と、山雅が好きだから、それだけで、好き勝手にスタジアムに居る僕からは、思われた。

では。

獲られたものの価値 (いわき戦レビュウ❷)

そりゃあ、プレイの安定、堅実性からすれば、

アンカー起用は、#8 深澤 佑太のほうに軍配はあがる。

けれど、

ポジションはどうあれ、

#36 松村 厳が先発投入されたのは、僕の注文のひとつだから喜ばしい。

ゲーム開始早々に魅せた、クロス投入と、ペナルティエリア内への侵入は、

彼の持ち味である、神出鬼没的な顔出しの典型。

残念ながら、クロスはゴールラインを割り、ペナルティエリアではみづからシュートの機会を逃すものの、

そのクリアが、#41 凱光のロングスロウとして、#43金子光汰のゴールに結びついたので、ムダであるはずがない。

逃げず立ち向かえば、ボール保持や主導権では、相手が上回ることはほとんど必定だったから、

願わくば、もっとチームいわきを、左右に揺さぶるようなパス、ビッグスイッチ、意表を衝くボールを多用しても面白かったのかも知れない。

けれど。

マジメに対峙したからこそ#41 #40 樋口 大輝の、身長差相手#30とのバトルとサイド攻略が際立ったのだし、

逆サイドでは、#2小田の、切り込みと、相手#27との奮戦が、チーム士気を高めたのであるから、

畳みかけられたセットプレイ(ロングスロウを含む)からの失点がなかったこととあわせて、得られた教訓は、大きかった。

思うに。

いわきのスタイルは、ガタイの良いプレイヤーと飛び道具などを揃えておく〈装置型〉サッカー。

となると、流動的なボール転送よりは、むしろ、

相手を置いてきぼりとする瞬間移動と、空中戦勝利におおく依存し、カウンター攻撃と親和性を有すから、

60%近くに保持率が自分に傾くと、かえって、攻撃に膠着を生む。

たとえば、#10を背負うプレイヤーに何を求めるかが、ハッキリしない。

それが、山雅に幸いし、守備のポイントがハッキリした。

唯一、例外的に、

イカしたパスを最前線に通されたのが失点シーンだったことが、そのあたりの証左。

波状的な攻撃圧に曝されようと、ひきこもらず、カウンターを狙う

この姿勢とプレイが、今シーズンを特長づける確かな進化でありましょう。

79分。#38 藤枝の振り向きざまのシュート。

あれが決まっていれば、ホームに続き、

金子=藤枝の、ルーキーアベック弾が実現したんですが、ここまで、

6勝 5分け(PK 2勝 3敗) 6敗で、最終戦(ホーム)にこぎ着けた、は良い仕事

では。

報われて よかった (2026.5.17 いわきFC戦の印象)

1 – 1 のドロー。

なので、2週連続のPK戦となって、

今回は、勝ちで決着。勝ち点2と、100万円をゲット。

先週のこと、

ゴールキーパー #21富澤氏に、

藤枝戦のMIPは、あなただった、とお話ししたら、

ずいぶんと、自己評価の低いご返事だったけれど、

このゲームでは、

PK戦も含めて、

自分のミッションを、飾り気もなく、派手な表出もなく、着実にこなすその姿勢が、報われたような気がして、僕は、たいそう嬉しかった。

PKを2本連続で決めても、大げさなガッツポーズがあるわけでもなく、

ラインダンスに引っ張り出されても、きわめてシャイ。

人柄を感じさせます。

アウェイ観客として、

狭く、しかも、スクリーンで分断された芝生の中に押し込まれていたので、

大旗の隙間からゲーム進行をのぞくようなシーンも多く、

きわめて直観的な印象にはなりますが、

どっちが優位に押し込んでいるかは明白だったからこそ、

山雅としては、現時点の力量でなしうる目いっぱいのゲームだった、と思います。

だからこそ、そこからは要修正な知見も得られたはず。

もっと詳細は、DAZNで見逃しを観返してからにします。

では。

見果てぬ夢? (下げたり上げたり)

― あのね、こういうことになるわけ。

秋からの 2026/27シーズンで、山雅は、2部リーグ昇格を決める。
(来年のいまごろね)

そして、次の 2027/28季には、前田 大然が加入。

で、もって、1年でそこを通過して、トップリーグ、って道ね。

なるほど、なるほど。

僕は、それを荒唐無稽などとは、決して否定しまい。

人は、実現可能なことのみを想像する。

と白戸 三平も、その作品の主人公に言わせているではないか。

― でもさ、前田が山雅にいた当時。
たしか、誰かさんは、下手だ下手だ、言ってたんじゃあなかったっけ?

― そう。走ることしか能がないじゃん、とか酷評してた。

僕は、といえば、

前田のプレイぶりよりも、トップリーグ残留を言いながら、

得点源のひとつであった大然の、

ポルトガルリーグ(マリティモ)へのレンタル移籍を許容するとは、

山雅首脳は、気でも狂ったのか?、と怒りを覚えたものだ。

今にして思えば、

代理人である吉本興業に、いいように押し切られたんでしょうね。

― でも。前田ひとりが加入すればなんとかなる、って、それほど単純でもないよ、サッカーはさ。

と家人には、その夢に、注文を少々つけておいた。

では。

思い切りよく 不可解に (いわきFC戦プレビュウ)

前節の相手藤枝とは、ずいぶん毛並みの異なるサッカーとやるのが、明日。

ごくごく一面的にみて、〈攻〉のいわきに、〈守〉の山雅と決めつけたいが、

たとい、それぞれの強みと基調はそうであっても、

全員守備、全員攻撃の現代サッカーでは、ことは、それほど単純にはすまない。

互いに剛直的で、しかも、3バック( 追記 ☞ 3 – 3 – 2 – 2 と対称な図式) 。

飛び道具(セットプレイ、ロングスロウ)も多用、となれば、

シャレたプレイとは、ほぼ無縁、

拮抗したせめぎあいの様相が想定される

前回の対戦では、アクチュアルプレーイングタイムは、37分とちょっと。

双方に、ロングスロウワーがいるし、入念なセットプレイには時間を要した。

想像されるのは……、

ゲーム開始しばらくは、落ち着かないボールのやりとりがあって、

その後、

前線からプレスをかける山雅は、直接ボールを奪うか、苦し紛れの蹴り出しを拾うかして、前進したい。

対し。

いわきは、そのプレスをかわして、最前線で、相手ディフェンダーと競わせて、ゴールに向かう。

あるいは、サイドへ展開して、外からえぐりたい。

……共に、相手を置き去りにせんとする、削り合い、ですな。

正直言って、こういうサッカーは、僕には、観ていて極上の楽しさはない。

が、相手の出方があって、その相手に対し、圧倒的な技量差を持ち得ない山雅であれば、

せいぜい耐えてゲームを進めながら、どこかで、勝利への活路をひねり出すしかない。

積み上げてきた守功の方法論に加えて、

相手からすると、ボールが展開した瞬間に、

あれ? どうして、そこに居る?

と、虚を衝かれるようなスペースとプレイヤーの使い方がポイント、と思います。

そのためには、

果敢で、不可解(☜褒めている、危うさもあるが)な位置取りが魅力の、松村 厳をボランチに、

セットプレイにおける、攻守の高さを確保するために、

感覚論でもってアタマで決めてしまう二ノ宮 滋洋を右センターバックに、

それぞれ推したいのですが、無理な話でしょうかね。

では。