
アディショナルタイムでの、同点ゴール被弾により、
1 – 1 のドロー。
ゲーム100分の、ほぼ半分の時間を 1人すくない 10人でやる急場しのぎの戦法。
双方に、乱れ飛んだ黄赤のカード。
― そういったもろもろがあれば、直感と感性が邪魔をしがち。
くれぐれも、
今後、修正するべきゲームの本質をも見失うオソレもあるので、注意せねば。
さて。
ひとつは、勝ち点の胸算用。
5ゲーム消化して、うち、アウェイが 4つ。
ホームで勝利、アウェイでは、少なくとも勝ち点 1 が目安。
なので、奈良戦の勝ち点 0 がいただけないだけ。
勝ち点 6 は 目標の ▲1 に過ぎないから、それほど悪くはない積み上げ。
ふたつめは、ゲームをよく見つめよ。
❶前半と、後半退場者を出すまでの、山雅の低調の原因は、
陣形が、縦に間延びして、連動性に欠けたことに、ほぼ尽きる。
岐阜が冒頭からやってきた裏狙いのロングボール作戦におじけづいたのか、
それとも、強風への対応のつもりだったのか、
(風は、おおよそホームからバックスタンドに吹いていたのに)
とにかく。
最終ラインが下がり過ぎてしまい、そこと中盤(ボランチ)とのスペースが空く。
さらに、前方に追い込みをかける最前線の動きが孤立気味になるから、全体に締まりがなくて、統率されていない。
だから、空いたスペースに、相手のボランチ (#10など)にそこにスッと入られては、左右への配球や縦パスを、容易にゆるしてしまう。
プレイヤー同士の距離が遠い分、セカンドボールも拾われまくり。
この傾向は、相手フリーキック時の、ライン形成の高さにも出てしまっていた。
コーチングボックスからは、盛んにラインを上げよ、との指示が出る始末。
なぜ、こういったライン設定と陣形の間延びが出てしまったのか?
チームはキチンと分析して、修正をかけるべし。
ボールが手に入らないサッカーに堕したので、
結局は、大内からのロングボールだのみと、
低い位置からのカウンター攻撃一辺倒の、貧相なやり方になった。
これは、僕のいう〈強者のサッカー〉では、決してない。
なぜなら、ボールをこっちの意思で動かせていないのだから。
❷ゆえに、むしろ 10人になったことによって、(押しつけられて)やることが明白になったぶん、
山雅としてはゲームが締まった、と言える。
皮肉にも、〈弱者のサッカー〉を余儀なくされたわけ。
5 – 3 – 1、いや、石山 青空はシャドウ的に配して、5 – 2 – 1 – 1 の陣形を敷いた。
ただし。
菊井 悠介ワントップは、やはりフィット、機能がむづかしい。
やたら盲目的にクリアを蹴り出すのは、徒労です。
あそこは、ルーカス バルガスを置いて、
そこを目がけて、ロングフィードとクリアボールを集め、周囲でこぼれを拾っては、時間を経過させるべきだった。
その場合は、4 – 2 – 2 – 1で 、
菊井と石川をシャドウに、ツーボランチは、大橋、村松だったんではないか。
途中投入の彼らは、チアゴ サンタナを含め、なにかと非定常なゲームによく対応していたと思う。
もともとが、20数本シュートを打たれまくり、こっちは せいぜい 5~6 本の惨状なんだから。
同点弾は、フッと空いたスペースからフリーに足を振られたもので、どうこう言っても始まらない。
11人いても、いまだ土壇場の被弾をするチームゆえに、
10人であそこまで持ち堪えたのは、むしろ上出来、と考えます。
では。