あの素晴らしいシーンをもう一度 (大宮戦レビュウ❸)

山雅は、布陣を、3 – 4 – 3 にして、ゲームを始めた。

村越が左に、ふたりのフォワード(田中、加藤)とほとんど並び、

スリートップ気味となる前線を形成して、相手を追い込む格好。

中盤は、渋谷と深澤のボランチ。

果敢に前後動をくりかえすふたりだったが、役割分担が、少々不鮮明となる。

ゲーム後半には、ここにテコ入れをして。

安永と深澤のセットに変更、

安永を、左の高い位置に入れ(村越は右にまわる)、
深澤は、ワンアンカーに専念。

両サイドを張り出して押し込むことによって、

サイドとアンカー両脇のスペースへの大宮侵入を阻止した。

よって、システムは、3 – 1 – 4 – 2 (3 – 5 – 2)へ。

75分のゴール(by 藤枝)は、こういう流れの中で生れた。

……センターバックの金子が、ボールを、すぐ前方のアンカー深澤に託す。

深澤はすかさず、タッチライン沿いの、右サイドバック小田にロングなパス。

小田が、ボールを、右ラインを駆け上がる井上に渡すと、

井上はドリブルし、タイミングをはかって、ペナルティエリア目がけ走り込んでいる藤枝へとフィード。

後方からのクロスをワントラップして落とした藤枝は、狙いすましてゴールマウス右上に叩き込んだ……。

(この時、村越が、藤枝のひとつ外側を走ることで、大宮のディフェンダーふたりの視線を奪い、藤枝への対処を遅らせていることを強調します)

2点ビハインドの状況でもあって、

ゴールセレブレーションは、皆無。

黙々とセンターラインに戻っていくルーキーの姿は、ジェントルな無骨を感じさせて好感。

すべてのゴールをここまでのクオリティに高めてくれ、

なんて注文はつけませんけれど、

切羽詰まったギリギリの態勢でもって、素早い連動で前へ向かう、

― なんというすがすがしさか。

参考までに、ゲーム出場平均年齢は、

ゴールキーパー(32歳)をのぞいた、

フィールドプレイヤー10人のそれが、

ゲーム開始時が、24.6 歳。

ゲーム終了時は、24.2 歳。

して、ルーキーは、3人が投入され、持ち味の片鱗をみせた。

これもまた、今年の山雅の基調かも知れません。

では。

レボリューションの予感 (大宮戦レビュウ❷)

大宮戦ではじめて姿をあらわした、これからの山雅サッカー。

プレビュウで、僕が注文をつけたことへの〈答え〉の、

いわば、革命的な点ふたつとは……、

❶あくまでボールを獲りにいく。
思うに。

それを、〈厳しい球際〉と呼ぶのは、間違ってはいないが、正確ではない。

大宮戦の 90分間、ズッと間断なくおこなわれていたのは、

相手のボールホルダーの動きと視野窮屈にする、牽制する、といった程度のことではなくて、

ボールそのものを奪いにいく行為だった、と思う。

たとえば。

#8 深澤が魅せた、2度、3度と執拗に繰り返すボールへの突進。

あるいは、

大宮の攻守の起点(=リンクマン)として目立った杉本を、

タッチラインにまで追い詰め、身動きさせずにボールを入手しようとする、センターバック#43 金井の守備。

これを徹底したからこそ、

次に、では、

手に入れたボールを、どうやって攻撃につなげるのか?、というテーマが切実に浮かんでくる。

❷才気。

同じように、90分間持続したのは、活発な頭脳の働きだった。

時間の経過とともに、〈知力〉という体力が衰える、というのが昨季のゲームルーティンだった

先制されたら、もう終末が予測される、逆転はたったの一度、が、その象徴。

それからしたら、かなり画期的な変革だ。

……すると、ここから導かれる結論とは。

得点を挙げる、アシストを記録すること以上に、

ボール奪取に注力し続けない、かつ、つねにフレッシュなアタマで戦えないプレイヤーは、

ゲームに出られないのが今の山雅である、と。

だから、

あの2つの失点を、

個人技が光ったビューティフルゴールで致し方ない、とせずに、

阻止する方策が、チームに示され共有される山雅のはず、と思っています。

では。

アッパレ!! 時間切れ (2025.2.7大宮戦レビュウ❶)

まづは、現地参戦の山雅ファミリーの皆様。

降雪模様の、交通の悪い中、無事にご帰宅なされたことでしょうか?

お疲れさまでした。

ゲームは、1 – 2 のスコア。

ですが、おおかたの感想どおりで、

まったく、下を向くには及ばない敗戦でした。

〈時間切れ、その❶〉
あぁ、大宮さんはたしかに上位リーグに揉まれてるんだな、と思わせたのは、

特に、前半30分以降の、
こっちの負けん気をいなしつつ、後方への移動を織り交ぜながらのボール運び。
あとは、ここぞを見はからった、視野の広いボールフィードとパス。
そこは違った。

けれど、決して手が届かない格差でもないから、次回対戦がお楽しみ。

後半の20分過ぎからは、交代とポジションの工夫がかなり効いたことと

あとは、大宮が楽に勝とうとしたあまりに、ゲーム体力をみづから衰退させた(ガス欠)こともあって、

時間を追うごと、山雅が、ゲームの流れを引っ張り込むようになり、

同点、さらに逆転の目がかなりあったから、

ゲーム終了までの時間がもう少しあれば、の感がしきり。

〈時間切れ、その❷〉
ひとつのたとえで表せば、

テストの範囲が、教科書の 45ページ分だったとして、
怠けていたわけでもないが、そのうち最初の 27ページまでしか手が付かなかった、そういうこと。

チームと戦法つくりを、後ろ(守備)からやっていて、前(攻撃)については、これから本番という様相がありあり。

たとえば。
アシストになるべきラストパスにおける連携と精度が、まだまだ不足。

すると、そこでボールロストが起こるから、こっちに来るはずのゲーム潮流が、ふたたび向こうへ渡ってしまう。

2月いっぱいのキャンプで、一定のところへ仕上げていくスケジュールなんだろうから、未達成なのはわかり切っている。

現時点では、悲観することでもありませんけどね。

では。

切実な注文は (大宮戦プレビュウ❸)

このゲーム、事情あって現地参戦をあきらめた萬年。

それでも、アウェイ自由席の埋まりはどんなあんばい?、とみてみたら、

ゴール裏自由席(アウェイ観客の一択)の席料は、5,000円前後をうろうろ。

となれば、これはもう、

アルウィンの大宮戦では、アウェイ観客に、同等レベルの出費を覚悟してもらうとして、

NACK5では、もっぱら、山雅ファン&サポーターには、

その投資に見合うだけの熱いゲームを披露しなければならない、山雅。

みるべき点とは……、

❶守備と攻撃の起点を、どこに決めるのか (できる限り高い位置で)

❷おそれずに、守備ラインを高くあげつつ、身体を寄せて守れるか

❸他方、常に相手の守備の向こう(後方やサイド)を衝くことに執着できるか

❹前へ前へと、味方を探し、かつ、求められる位置取りができるか

……こんな部分に尽きます。

先発が予想できるのは、プレイスキッカー(右足)の、#30 澤崎くらい?
(と #8 新キャプテンの深澤か)

双方が、トライアルとチャレンジに傾いて、

ともに平均年齢23歳台、といったゲームになる予感もします。

特に、山雅は、

大卒ルーキーの当たり年でもあるゆえ、彼等を鍛錬する機会を多くせねば。

で、もっとも戒めるべき思想とは、

先季の鬱屈が多分にあって、また、メディアの煽りも悪いんだけれど、

山雅にとっては、スパルタンなサッカーを貫徹することが解決策とする考え。

しかも、それを専売特許と思うのが、そもそも楽観的に過ぎている。

とことん、方法論の突き詰めを語りましょうよ。

では。

Go Ahead, Make Our Day (大宮戦プレビュウ❷)

映画ダーティハリーから、その名セリフをいただき、もじったタイトル。

― とにかく前へ、そうすれば、こっちのもんだ

最低限の期待をあげれば、そういうこと。

双方間の、根底的な力量差(特に外国籍プレイヤーの存在)

特別リーグの持つ、(秋からのリーグに向かう) 前哨戦的な性格、

大幅な戦力の入れ替え、指揮官の交代、新スタイルの模索なかば、

戦力と、その強みを見極めるに要する時間、

2月いっぱい、天然芝を求めてのキャンプと、その合間の転戦、

……これらを考えれば、勝負事ゆえのこだわりもあるけれど、

いつもとはひと味違う視点で共闘するのが、マットウな姿勢だろうことは、おおかたが気づいている。

たとえば。

村越 凱光が、今季は、ミッドフィルダー登録であるがごとく、

また、

ポジションごとの序列が固まってくるのには、すくなくとも10ゲームは要するだろうし。

では。