トレーニングマッチ(5/19 @三保グランド) 対エスパルス。

大宮戦の勝利には、山雅にとって、ひとつのヒント(気づき)が在った、とは思う。

けれど。

あれで、リーグ戦をやってくについて、すべてがオーライになったと、思うほど、

僕は、楽天家でもないので、

山雅にとって、攻撃のアイデアと工夫がいま一つだった、

県サッカー選手権決勝を、いま一度おさらいしておこうか、と録画を観ようとしたら、

なんと、家人がすでに、消去してしまったことが、判明。

まぁ、人生、こんなこともあるさ、セラヴィ……。

てな、こともあってか、

北Q戦(5/18)をいまだ乗り越えない先から、

山雅とエスパルスが、ともに公式スケジュールで発表済みの、

翌日のトレーニングマッチに、ついつい目がいってしまう。

本末転倒、と言えば、それまでですが、

ふたつのチームともに、前日にはリーグ戦なので、

試合に投入されるメンツも、それなりの様相なんだろうが、

たまたま、僕は、当日公休が入っていることであるから、

久しぶりの清水港が呼んでいる、と誘惑が起こっているわけです。

では。

味わい深い『序章』 (2024.5.12県サッカー選手権決勝)

1 – 1 のドロー。

で、PK戦をやって敗退。

PK戦は、成功率80%の〈みづもの〉ですから、その前で、決着をつけないと。

プレビュウで申し上げたとおり、

90、120分間で勝てなければ、実質、やっぱり、山雅の負けです。
(たとえ、PK戦を制したにせよ)

後半アディショナルタイムの失点。

枠に飛んだフリーキックは、本来なら掻き出せた、と思うので、その時点で、山雅のゲームプランが破綻した、ということ。

あの先発、登録メンバーだと、交代カードを切るにつれて、(得点のための)切り札に乏しくなるのが見えていましたし。

……以上、ゲーム総括。

次に。

僕は、諸事情で不義理にも、地上波での観戦だったので、印象も限定的になりますが、

このゲームのポイントをいくつか指摘しておきます。

❶観客は、5,000人超。
リーグ戦ほどの重要度ではないけれど、それでも、昔からの良きライバルとの対戦だから。
……そんな位置づけに、ほぼ見合う入りだった、と思います。

つまりは、〈大衆〉の観方は、かなり冷静で、わきまえたもの。

地域対決にフォーカスするような論調が、一向になくならないのにはうんざりです。

南信、東信、いやいや、北信からさえも山雅を支援するファン&サポーターを、忘れちゃあいけません。

裾野を広げたいのに、〈松本〉の唯我独尊思想は、困ったものです。

❷霜田さんに訊けば、これがベストメンバー、と断言するには違いないけれど、

〈今季仕様〉の山雅を、少々織り交ぜながら、リーグ戦への探りを入れる、そんな布陣でした。

その中、浅川 隼人が、先制弾で結果を残すとは。☞ 絶賛に値いします。

パルセイロのターンオーバーは、山雅のそれを、もっと上回ったようですけど、

双方が、リーグ本番に備えて、手の内を全開示したくない思惑があった、と診ます。

❸それでも、長野のボール運びには、それなりの片鱗は垣間見られ、

山雅にとって、守備面だと、ボールホルダー阻止と、空いたスペースへの手当て。

この両方を、いかに両立するのか、それが、対パルセイロ戦の鍵といえる。

他方、攻撃面。

プレイスキッカーは、昨日は、安永 玲央だけを見せており、リーグ戦でも、おそらくは同程度の被ファール(19個) になるでしょうから、ここは、工夫のしどころが在る。

ま、今回のゲームは、

その対戦感触と、垣間見えたパルセイロ流儀から、リーグ戦に向けた〈序章〉ととらえれば上出来でありましょうし、

残された2度の対戦は、まったくの〈今季仕様〉になることを願うのみ。

それにしても、いちばんの驚きは、

新たなロングスロワー、滝 裕太の登場、でありましょうか。

では。

色気は要らない (県サッカー選手権大会決勝)

……庭では、モッコウバラ(レモンイエロー)、あやめ(濃紺)、ウツギ(白)、黒百合(濃い紫)が、続々と開花する頃。

あまり体調が芳しくないのもあって、

明日、アルウィンに向かおうかを、ギリギリまで悩むつもり。

さて。

地域(この街)と一緒に盛り上がるのはよいとして、

もともとが、長野県限定でサッカーをやっている山雅でもないのだから、

県サッカー選手権大会に登場すること自体を、居心地悪く感じないといけないはずでありますし、

対戦相手が、たまたま、同県を本拠とするJリーグのクラブであっても、

周囲の煽りを真に受けたり、要りもしない気合いや、因縁うんぬん、そういった邪心と力こぶは、一切棄ておき、

ただただ、自分たちのサッカーを進歩させる、そこに集中すれば良い、のです。

日程的には、変則的な過密でもないから、

変な色気を出さず、ベスト、と考えるメンツと流儀でやるべき。

個のクオリティ、資金力(バックアップ量と質) からすれば、

90分、120分で決着がつかない、という事態は、

それこそ、実質的に、山雅の負けに等しい、それくらいなゲームとしなければ。

(PK戦には、ルヴァン杯で食傷してますしね)

パルセイロの現在地を、ざっと診ると、

サイドをえぐってロングカウンターをかける、そんな趣き。

さすれば、長短のボールを適時に織り交ぜながら、ピッチを広大に使って、ひたすら前へ前への姿勢をまっとうする、ってものか。

では。

予言の成就。ビューティフル ゴール (大宮戦 その余韻)

❶八戸戦のあとのアルウィン(5/3)で、

主体とすべき攻撃がボヤけてきたね、と評したチノ氏が、続けて、

― これで、大宮戦の出来が、よかったりするとね。(現状の評価において困る)

❷大宮戦の日の朝、見送りに来た娘は、

― それでも、八戸戦負けて良かったかも、4連勝なんてあり得ないもの。

……ふたつの予言めいた予感が、かの地で、まことになるとは。

❸あの日、家人から、ゲーム終了後に、

すごい! 結果見て鳥肌立った、とのメールが入る。

それはそうでしょうとも、僕が、験を担いでね、車中では、

ライ クーダーのアルバム『チキンスキンミュージック』を流していたではありませんか。

ま、これについては、もちろん、たまたまなんですがね。

さて。

最後になってしまいましたが、

あの2ゴールが、ともに美しかったことを、まづ最初に指摘するべきでした。

つまり、大宮戦の、不思議な達成感は、そのゴールが、極上で、ビューティフルだったことによる!!、のです。

クロスに対し、センターバックふたりの間に、背後から狙いすまして割って入ると、弾道を変えて、後方へと流し込んだヘディング(by 浅川)。

(山本との)ワンツーのパス交換でサイド奥へと侵入、そこからさらに、ドリブルでカットインして、サイドネットを揺らすような角度から放たれたミドルシュート(by 藤谷)。

シュートそのものが絶妙であったことに加え、起点(おそらくは守備から)からの一連の流れには、見応えがあふれていて、

個の技量とチーム連係の総合、そんな感じ。

…… あとは、こういったプレイの再現性を高める、それに尽きるでしょうか。

では。

方程式は解けたか? (大宮戦レビュウ ❷)

リーグ戦を、3分の1 消化した現在。

2位から10位(☜ここに山雅)が、勝ち点 3 (差では 2) の中にひしめく……。

さらに。

山雅によって、その地金と、攻略できるヒントがあからさまになったこともあって、(真の伏線は前節鳥取戦あたり?) 大宮の首位独走が、この先、難攻不落にも思われない。

なにが言いたいか?

つまりは、ゲームをモノにする自前の方程式を少しでも早く、開発,、定着したチームが、有利な中盤戦を過せる、ということ。

……たまたま、あのNACK5では、僕の隣に、高校生らしき青年が席を占めた。

何とはなしに、彼と、会話をやりとりするようになって。

― ほら、今はね、馬渡と藤谷が、左右をスイッチしてるよね、あれ、相手に迷いを与える良策だね。

あるいは、

70分頃に、馬渡☞樋口、山口☞滝の、2枚同時替えをみた彼が、

― ここで、馬渡下げちゃう、ってありですか !? (その多大な存在感にもかかわらず)

― 僕からするとさ、悪い時の義務的な交代の匂いは感じられないので、違和感はないけどね。

左サイドのセット替えで躍動感を増したいのと、あとは、樋口の頭(ヘディング)への期待じゃあないかな?

〈大宮戦にみる方程式と解〉

サイドバック左が 馬渡、右には、藤谷。

(これにより、佐相を含め、3つのタレントを、冒頭から投入でき、サイドの優位を確保)

トップ下には、安藤 翼を配し、

山本、米原の、利き足違いのボランチセットとの、正三角形で、中盤を制す。

これは、浅川 隼人の復帰(得点力)によって編み出された、現状、最適〈解〉のような気がしますが、

より重要視すべきは、

浅川、安藤、(山口/滝)の、ゲームを通して衰えない、前線からのプレッシング

これ、ホントに効いていた。(大宮の中央を使った縦への展開を、ほぼ回避)

前線守備のおかげで、相手の攻撃が遅れて、時間が稼げるから、

こっちの守備が、前向き態勢を整えられて、かつ、次の攻撃に備えたポジション取りができる。

いまや、ファーストディフェンスにおける強度やボール奪取のチーム内基準が、

浅川のレベルに引っ張りあげられたので、

ジョップ君は、そこら辺を身につけないと、ゲーム締めの専任要員になる可能性大。

さらにさらに、これだと、山口と滝(村越)を、70分前後の分岐点をメドに、すべてフレッシュなコンディションで使えるわけ。

ところで、このゲーム、

萬年式、影のMVPは、米原 秀亮

体幹がブレなくなって、ボール離れ(速度)と、パスコースの意表性、鋭利さ、前進性が増して、

(守備的)ヘディングが目立ち、かつ、ミドルシュートにも積極的な姿勢を打ち出す。

かように、プレイヤーの技量成長を観るのは、大きな楽しみでありますが、

反面。

こうなったら、菊井や、安永でさえも、レギュラーを失う可能性だって有り。

チーム山雅の顕在的な強化の裏には、苛烈な定位置獲り競争(の現実)が、べったりと貼りついていて、

山雅ウォッチャーならば、そういう悲喜のすべてを含んだうえで、山雅式サッカーの豊かさ、進化を楽しまなくちゃ。

では。