なぞなぞ交歓。

小学一年生の男児と、夏休みの宿題をやる、涼しい場所を、

こじんまりした村立図書館の円卓に見つけた。

(もちろん、下見の際、職員の方からは許可を取りつけてある)

昨日のこと。

ふたつの椅子を寄せたテーブルの片側で、宿題に向かってしばらくすると、

― やぁ、久しぶり!!、と挨拶を男児に投げかけて、同学年とおぼしき女の子がひとり、卓にやって来た。

夏休み帳を覗き込むが早いか、テーブルから鉛筆を取り上げると、

さんすうの引き算を、両手の指を使いながらすばやく計算し、答えを記入してから、

― 半分やってあげたから、こっちの半分は自分でやってね、ときたもんだ。

― ありがとう。君のは筆跡が違うけれど、まぁ、いいか。
じゃあね、こういう引き算はどうかな?  なぞなぞだけど。

電線に すずめが 10羽とまっていました。これを鉄砲で打ったら、1羽落ちてきました。さて、電線には、何羽残っているでしょうか?

― 10 ひく 1、だから、9羽。

― 残念でした!  鉄砲の音に驚いて、皆逃げてしまったので、0羽が正解。

― では、こんどは私の番。

世界の真ん中にいる虫は何でしょうか?

― (すこし考えるもわからず) 降参。何?

― 答えは〈蚊〉。〈せかい〉の真ん中ね。

― じゃあ、次はこれだ。

男の子にはふたつあって、女の子にはひとつしかないものは?

― (すこし考えていたが) わからない。

そこで、やおら、ノートの余白に、

〈おとこのこ〉〈おんなのこ〉と並べて書くと、黙って、こ (の字)に〇をして見せた。

― ふーん。なるほど。

― 今度、友達にやってみてごらん。

……つむじ風ように襲来すると、さらり、と去っていった女児。

この間、5分もなかった、と思う。

ただし、訊いても、〈ゆいちゃん〉という名前しか教えてくれない、小学一年生なんであります。

では。

この夏に 逝く。

ランディ マイズナー (1946 ~ 2023.7.26) が、亡くなった。

享年 77歳。

日本流にいうと、団塊の世代。

元イーグルス(Eagles)の初期メンバーで、このバンドには、創設された1971年から、1977年9月まで在籍。担当は、ベーシスト。

イーグルスは、もともとリンダ ロンシュタット (1946~ ) のバックバンドとして作られたので、出発からプロモ―ショナルな産物だった。

というものの、聴くに心地よいウエストコースト臭が受けて、70年代からその後、かなりの人気を保つ。

全員がヴォーカリストとして一流であるから、そりゃあ、聴きごたえがあります。

今は、こんな動画で、ランディを偲ぶことに。
メインヴォーカルが、彼。

では。

ふたつの技量 (鳥取戦レビュウ❷)

結局は、鳥取による小松 蓮封じが奏功した、ということでしょうか?

相手の出方にもよりますが、

みずからボールを動かして攻撃にとりかかるスタイル。

山雅は、各個やチームとして、だいぶ練達しつつある、と思います。

もちろん、ゲームの中でどれだけ効いているかは、3部リーグにおいて、といった条件つきで。

センターバックとサイドバック、あるいは、ボランチとのパススピード、パスワーク、ボールを失わないためのターン、など上手くなってます。

けれども。

サッカーの複雑さ、機微、とでもいうべきか、

ボールを持っていない側が、ボールを持たないことでむしろ、ゲームの流れを左右し得るのも、また事実。

どの程度、ボールホルダーを追うのか、あるいは、どこまでやらすか、ということによって。

今節の鳥取の場合は、

先制逃げ切り、つまり、攻めさせても急所を守り切る、そして、あわよくば、カウンター的に相手ゴールまで一気に迫る、ここに傾注した。

で、山雅は、しっかりとガードされたグラブの上から、有効打をヒットできなかった。

ボクシングのセオリーだと、ボディーを打つなどして、ガードを下げさせてから、顔面を痛打する。

一昨夜だと、鳥取にガードを降ろさせるってのは、具体的には、どんな戦法の発動であったのか?

言われているような単に、クロスの精度、質ばかりでもありますまい。

僕は、前線プレイヤーが横一線になってしまうことを修正しないと、シュートコースは、なかなか見いだせないと思っています。

今後も、互いの力量関係から、多くのゲームでは、そういった傾向になりやすいから、

ここをキチンと精査、分析して次につなげることで、おなじ轍を踏むこと無きようにするしかない。

テクニックといった個の技量におおいに基づくところの、もうひとつの技量。

つまり、チームとしての技量、
いいかえると、相手からしたら、弱点を衝かれる〈いやらしさ〉のようなもの。

実直でありすぎる現山雅に、果たして、それをどの程度求めていいものか?

ためらいつつも、やはり、期待したくもなる、それが本心です。

では。

痛し痒しの 申し訳なさ (2023.8.5鳥取戦レビュウ❶)

先制されたのをひっくり返せず、1 – 2 で終戦。

0 – 2 にされると、(勝つためには) 3点獲らなくちゃあ、と期待することもできる山雅ではあるが、他方、

家人のように、結果としては、そこでジ・エンドだろうな、となる向きもある。

つまり、格好はそこそこ出来つつあるけれど、やはり、まだまだ足りない、強化の余地あり、といったのが現在地。

……、それを〈実力〉と呼ぶべきか。

負けると、どうしても不足点ばかり追及され、ひとつひとつあげつらってもいられないけれど、とにかく、

小松 蓮が(たしか) シュート 0 だったはずなのが、ゲームをモノにできなかった象徴、でありました。

前節と同一のスタメンでゲームを始めるのが、スジであったろうし、

(おそらく小松対策で) 鳥取が4バックに変えて来たのは意外でしたが、

後半、ワンサイド的にやれるようになったにせよ、プレビュウで予想したとおりの、

むづかしいゲームになりました。

予想が的中しても、敗戦となれば、

痒しのほうなどどうでもよくて、痛しばかりのことでございます。

では。

背番号#3 を解放せよ (鳥取戦プレビュウ❷)

今夜、鳥取の地。

山雅プレイヤーは、#3を身にまとってピッチに現われるんだろうか?

プレビュウ❶を書いていた時、ふと、

山雅にあっては、もはや、

背番号3は、そのシンボリックな拘束から解放してもいいのでは?、という気持ちが、強く湧いて来た。

もちろん、直樹を忘れる、といいたいのでない。

これだけ新生なチームに変容しているのだから、これからは、切磋琢磨して頭角を現したプレイヤーが、当然のごとくに背負う番号であっていい。

次から次へと、新たな〈幻想〉が湧き出るのが、活発に生きているチームであるから、神話も、更新されなくっちゃ。

まぁ、こういう本人が、今夜は、#3ユニを着るんですけどね。

さて、対鳥取のこと。

愛媛戦、結果はともかく、

あれだけ圧倒できたのは、相手に。クラシカルに胸を合わせるような流暢さがあったため、と思う。

今節は、相手に、そういった〈育ちの良さ)が期待できないのだから……、

❶かなり強引にでも、自分流のサッカーを力づくで推し通す。

❷攻守の切り替え、要は、前後、特に、後方への移動を俊敏、高速で。

❸鳥取の3バックは、守備に特化したものでないから、こっちはサイドを広く使って、そこから侵入を試みる。

❹前節、小松、鈴木のツートップは巧く機能していたから、これを継続して、相手に圧力をかけよう。

……、僕の知る限り、プレイヤーはほぼ好調を保っているので、たとえアウェイであっても、いや、アウェイであるからこそ、やりたい放題な躍動を期待します。

では。