あぶない男が三人。

リーグ戦は、残り5戦。

今季の仕上げでもあるから、できれば、もっとも良い準備とメンツで戦いたい。

― 小松 蓮は間違いなく、20点台には乗せるよね、と来季の去就も含めて家人と会話。

― 移籍してきたシーズンの米原 秀亮のことは、よく憶えているのよ。

― あぁ、熊本ユース出身、期待の星だった。

プレイからためらいや遠慮も消えて、このまま突っ走ったらいいね。

 

ここに、菊井 悠介を加えた三人には、対戦相手にとってつねに危険な存在でいてもらいたい。

けれど。

違った意味で、彼らは、あぶない三人でもありまして、

カード累積が 3枚になっていて、出場停止にリーチがかかっているんです。

特に、菊井の場合は、2回目の停止となるから、2試合の出場ができない。

これからの対戦相手は、北Q、福島、ys横浜、讃岐、奈良……。

このうち、反則(カードも)がリーグいちばんに多い奈良とは最終戦で当るのは救い、としても、

ys横浜とやる場合は、サッカースタイルからして、それなりの強度となるだろうから、ここらへんが鬼門か。

とは言え、山雅とやる際は、どこも闘志むき出しで来るだろうし、

アルウィンは、プレイヤーを燃やす処だし。

せいぜい、ムダに熱くなるな、と願うしかありせんかね。

では。

冴えたセンターラインよ (相模原戦レビュウおしまい)

アウェイ観戦になると、周りには、ふだんとは違った方々が席を占め、

そのつぶやき、交わされる会話が、それとなく耳に入ってくる。

今節、バックスタンドのホーム(つまりアウェイ)側では、いろんな〈声〉が聞かれ、山雅を観馴れていれば、やはり、そうなるでしょうね、というのが多かった。

〇久しぶりのヴィクトルの、安定感と、落ち着いたプレイ。

たとえば、21分。

フリーキックから岩上 祐三が入れたハイボール。
村山ならば、おそらくはパンチングを試みたろうが、しっかりとキャッチできるプレイには安堵。
身長で 5㎝ 優る、ということはリーチを加えれば、10㎝ は高所に手が届くわけだから、ずいぶんと違う、などなど。

〇小松 蓮の、成長ぶりへの称賛。

後方で観戦の女性(中年)が、
レンタルから復帰後、体幹、フィジカルが強くなったことを強調していた。

たしかに。

J参入後、19得点は、船山 貴之、高崎 寛之以来か、と思うが、

ユース生え抜きフォワードがブレイクしつつあるのを観られるのは、山雅も、歴史を更新しつつあるということ。

それに加え……、

〇インサイドハーフ(ボランチ)米原 秀亮の、充実。

たしか、熊本から移籍してきた当時は、20歳だった彼。

相棒が安永 玲央であることも刺激になっていると思うが、ボール捌きの技量がずいぶんと向上。

鹿児島戦で魅せた、右サイド藤谷へのロングボール供給(先制のアシスト)は、視野の広さと素早い判断力の証明。

プレイから遠慮や逡巡がなくなった分、より攻撃的なボランチに変容。

上背があるのも魅力。

まぁ、あとはシュートに磨きをかけて、と思う。

……、こうみてくると、チームのセンターラインがしっかりしていると、安定、強固なゲームができるということか。

もちろん、センターバックの出来も上等で、常田のロングフィードは、攻撃の重要なスイッチになっている。

あとは、野々村の鋭い縦パスが、もっと観られることを願います。

では。

セットプレイを究めよう (相模原戦レビュウ❷)

勝ったら勝ったで、

あれだけ後半も果敢に押し込んでいたので、3 – 0 で終わらないと……。

とか、ファンの欲は、なかなか尽きることがない。

けれど、63分。

小松 蓮のヘディングシュートがネットを揺らしたんだから、良しとしよう。(つまり、実質 3 – 0 )

これがオフサイドでノーゴール、とジャッジされたのは、
僕の推定だと、小松と並んで飛び込んだ野々村の位置がオフサイドで、

野々村は、ボールには関与しなかったけれど、相手ディフェンダー(#2?)の動きを抑え込むことによって、プレイに関与した(小松のプレイを利した)、とみなされたのではないか?

レフェリーは、山雅プレイヤーに、オフサイドであった理由を説明すべきであって、

オフサイド判定を下した副審に歩み寄っただけで、責めるため詰めよった,

としてイエローカードは、無体な話ではありませんかねぇ?

菊井は、キャプテンマークを巻いている。

ならば、説明を求めることができる立場ではないか。

さて。

これを含め、この日のゴールはすべて、セットプレイが、はじまりだった。

後半に入ると、セットプレイを獲るたんび、ずいぶんと時間を使っては、選手間で談合がおこなわれた (オマケで、安永は遅延のイエローをもらう)。

相手に流れが行くのを絶ち、かつ、自分たちへ時間を引っ張ってくる、ということでは、効く。

リーグにあって、山雅の次にファールが少ない(第4位)相模原が、このゲームでは、22個ものファールを犯した事情をこっちに有利に使った、とみなせば、チームはなかなかクレヴァ―になった、と評価しよう。

ボールを握る、というのは被ファールのチャンスを生む、という局面があるわけですな。

ちょっとした技量差、チーム完成度の差、これらによって、山雅がファールで削られる傾向にあるのなら、フリーキックを工夫し、高めましょう。

これは、ロングスロウや、コーナーキックにも同じことが言えて、

要は、自分たちが時間をリセットすることで、ゲームの主人公になれればよい。

では。

ホームの…(2023.10.28相模原戦レビュウ❶)

バックスタンド、ちょうど自陣のペナルティーエリア真横あたりから観戦した……、というのは、もちろんジョーク。

両者のチームカラーが緑、ということもあって、

ジャック、なんて物騒な言葉などなくとも、

すんなりと、かつ、あたり前に、

スタジアムを第2のアルウィンにしてしまった山雅ファンサポーターに、まづは、ありがとう。

アウェイ側は、1,800人だったらしい。

ただただ山雅を勝たせたい、それを心の支えにして、時間と空間を楽しんでいる、そういった理屈ぬきの単純さ。

― それがアウェイ参戦のすがすがしさの理由でしょうか。

もちろん、感謝とねぎらいは、

2 – 0 で勝利できた満足感が言わせているんですが、

今回の遠征には、けっこう良き事も多かったので、ちと触れておきましょう。

❶スタジアムDJ (就任2季目)が、まことにアウェイ観客に配慮できるお方。

2009年天皇杯vs浦和戦をアルウィンで観戦した、といった個人的なエピソードを織り交ぜながら歓迎していただき、

山雅サポーターへの業務連絡、と称して、アウェイチーム紹介の予定時刻を教示して、ご準備をお願いします、といったご配慮。

こういうココロの広さ、深さ、丁寧さは、見習いたいものだ。

こういうのは、サガミスタが創り出しているところの、

ギオンスタジアムの安穏、平静な雰囲気によるところが大きい、と思いたい。
(ホメている)

❷ゲーム後のゴール裏挨拶の中、ファンサポーターが、藤谷 壮を、祝福したこと。

この日、右サイドでは、村越とギクシャクしたシーンも見受けられたんだが、攻守でやり切るプレイの安定感は、あいかわらず。

僕の後ろで観戦していた女性が、
― どうして、藤谷?、と言うので、
― あぁ、あれは、今日が藤谷の誕生日だからでしょう、とお教えしたら、
僕が#48のゲーフラを掲げていたこともあって、
― 藤谷のお父さん?、とか(冗談に)言われてしまうが、まぁ、いいか。

❸帰宅して、DAZNでハイライト映像だけ確めたら、

実況が、フェアな姿勢と、もの言いに配慮ある、懐かしの平畠 啓史さま、なのだった。

レビュウの❷は、見逃しの全編を観返してから、書きます。

では。

通用するか?,やり遂げるだけ (SC相模原戦プレビュウ)

ほとんどが学卒ばかりのプレイヤーを加入させ、チームを一新する編成。

そこに、かなり沈着な理論派青年監督をすえて、新装スタートした今季のSC相模原。

夏の移籍で瀬沼、岩上と、ヴェテランの経験値を導入した。

前節は、首位の愛媛と戦って、

1 – 2 と負けはしたが、拮抗したゲームをしているようだ。(現在19位)

勝敗などどっちに転ぶかわからん、あやうさ、もろさ。

それが、いまの 3部リーグ。

だから、山雅からすれば、

まったく同じ地平、水準に在る身として立ち向かう、これが大々前提。

敢えて、こっちが有利な点を捜すとしたら、

❶瀬沼、岩上は (先発ならば) 70分間くらいの稼働体制であることと、

❷たとえば、スローインは、4割近くが相手に渡ってしまうような〈甘さ〉

そういったところを、衝けることだろうか。

とにかく、簡単じゃあない。

…… 沼津戦終了直後。

古参サポーターの京子さんから家人へのメールで、

― (敗戦を受けてだろう) 霜田さんのサッカーはもはや古く、このリーグでは通用しない。

― なら、どこが古くて、どこが通用しないのを、具体的に教えてもらってよ、とお願いしたら、

― 彼女にもわかっていやしないわ、周りのお仲間が言うことの受け売りよ。

……その是非はともかく。

霜田サッカーの根本姿勢のひとつは、引き分けを良しとしないところ。

ゲーム終了まで攻め続けるから、
最後のほうでの得点も多いけれど、同じように、終盤における失点も、また多い。

引き分け数 7つは、リーグ同率で、少ないほうから、3位。

もしもですよ。

被逆転や、被追加点で落としたゲームを、4つでも引分けにできていたら、

勝ち点50で、いまごろは 4位ですから(もちろん捕らぬ狸のなんとかです)。

イチかバチかのギャンブル的な勝負は避け、

自分らのあるべき姿が、どんな相手や状況であっても発揮されるように、

ゲームとボールを握るスタイルに、チームを創り上げたいのだろう。

たとえば、最近のピッチ内練習は……、

前線の4人で、ボールを渡し受けあって、そこから撃つシュート、

ディフェンスラインは、ボランチと控えを含めての守備の確認、

それから、両サイドバックからのクロス投入に反応した、シュートの打ち込み

……と、かなり実戦的になって、ゲーム直結志向になっているのは、好ましい。

霜田さんが言う、もっと強くなる、とは、

そういうことを積み上げて、相手を圧倒するほどにスタイルをやり遂げて勝つこと、と思う。

今は、そのサッカーを支持せずして、 One Sou1 とは言えまい。

恵まれて現地参戦します。

それぞれが別チームになっていますが、

なぜか、2021季をやり直す、そんな気分が抜けませぬ。

では。