状況は,我々に不利である (鹿児島戦プレビュウ❷)

しかも、(データでは) 一方的に、厳しい劣勢。

……鹿児島ユナイテッドFC。

たった1年で、2部リーグから降格。

(なにがあったのか、その理由は承知していませんが)

オフには、プレイヤー23人が退団し、新たに 19名が加入。

相馬氏を監督(兼GM)に迎えて参戦、ここまで、勝ち点27、順位は 第5位。

ほぼほぼ好調にリーグ戦を進めている。(勝ち点は、山雅と 5差)

2年前のチームとは、かなり味わいが違うだろうから、過去の対戦はほとんど参考にならない。

そこで。

今季、戦績上の数値をひろうと、

得点(ゴール)、シュート、クロス、コーナーキック、ペナルティエリア侵入。

これらすべての数において、リーグトップ!!

まったくもって、攻撃的。

で、その流儀は、サイド攻撃あり、カウンター攻撃あり。

とにかく、まんべんなく機をみて相手ゴールに迫る。

でもって、ボール保持にこだわらないから、その侵入は、かなり素早いはず。

しかも。

守備面でも、4 – 4 – 2 一択で、手堅い。

被シュート数が、リーグトップなのです。つまり、撃たせたシュートが、もっとも少ない。

山雅も追求している、前後に切り換えの速いサッカーであることがうかがえる。

……こう描写しただけで、これはもう、

鹿児島とやって、相手より 1点でも多く獲ってゲームを終えられたなら、それでもう〈完勝〉で考えるべきであります。

相当に手強い相手、とわかったうえで対峙する、そこがスタート。

かといって、弱点が皆無でもあるまいから、どちらかといえば、ボール保持はこっちに傾くとして、

なぞったようなパス打開は棄てて、とにかく前へ、

地上からでも空中からでもかまやしない

切り裂くような突進を多用しましょうよ。

あとは、セットプレイが肝になるだろう。

鹿児島サッカーは、リーグで 5番目にファールが多いので。

……となると、

優勢であるのは、ホームの応援を味方につけられることか。

これとて、相手をヒートアップさせてしまう要素でもありましょうが、

ひたすら、我がチームを鼓舞するのみ。

では。

なにが〈完勝〉なのか (鹿児島ユナイテッド戦プレビュウ❶)

前節の琉球戦、スコア(3 – 0)のみから評価する立場からすれば、

サッカーでは、たしかに、〈完勝〉なのかも知れない。

が、もうすこし踏み込むと、そうとも言えないゲームだった、と思う。

優勢は山雅のほうにあった。

たとえば、シュートは、山雅 20本に対し、琉球が、14本。

ただし、攻守にわたり、よりアクティブなプレイは琉球のほうが優っていて、

敵陣30メートルに進入した回数は、琉球50回、山雅37回。

ペナルティエリア侵入は、琉球18回、山雅11回だった。

特に、ヴェルディからのレンタル、#20永井(左2列目アウトサイド)は、攻撃面でめだっていた。(良いタレントです)

その中で、山雅は、3点獲って、無失点でやりきったから、もちろん、大したもんだが、決して、完勝ではなかった。

観戦者からすると、多分に印象が、ゲーム観として刻み込まれるので、

ゲーム最後の15分間で、シュート 7本(ただし無得点)を撃ちまくったのが、より評価を押し上げたかも知れないが。

さて、ここまでが前段で。

今節、ホームに迎え撃つのは、鹿児島ユナイテッド。

上に書いたような目線からすると、

いかなる格好や首尾であっても、山雅が、これに勝利すれば

要は、勝ちさえすれば

それを、間違いなく〈完勝〉と、僕は呼ぶことだろう。

して、その理由は、明日のプレビュウ❷で。

では。

良い三本締めのために 後編 (求めるカイゼンはこれ)

攻撃と守備について、それぞれひとつづつ、求める手当てを記します。

〈攻撃面〉
もっと顔を出せ!!

相手陣内におけるボール保持を高くしたい山雅、と思って観ているけれど、

パスを活かして相手陣内で勝負したいのならば

受け手側が、もっとパスコースに顔を出すことで、活きの良く、速い攻撃を創る必要がある。

しっかりと形成された相手守備網に対し、

現状、受け手の位置取りが消極的、というか運動量が少なく、よって、パスの出しどころを捜しては、逡巡する。

攻撃がノックダウンしてしまって、また、ボールを戻しては、やり直す。

もうひとつ。

持ち手の側からすると、もっとみづから持ち上がってパスコースを開拓せよ!!

横、あるいは後方へのボール移動のすべてが不適切とは思わないけれど、

やはり縦方法へ向かわないと、相手守備に穴は開きにくいし、それは、縦パスの機会をも意味する。

そう言う意味で、山雅、今季の(これからの)ポイントは、ドリブル (by チノ氏)に違いない。

何メートル以上をドリブルと呼ぶかは知りませんが、山雅は、回数的には、リーグ 19位です。

どの位置から始めるかはべつとしても、

ドリブルは、ゲームにおける、積極性のメッセージにもなるわけで、

相手守備の外縁をなぞることに終始するのは感心しない。

最近、センターバックによる持ち上げりが散見されるので、そのチャレンジは大歓迎。

昨季は中村 仁郎、いまは、青空を獲った山雅であるので、なおさら、

ドリブル選択であるはずなんですがね。

もちろん。

あらゆる手段を駆使するのがサッカーなので、

琉球戦のような、ショートカウンター、裏狙いのロングフィードは、機に応じて発動すべきですが、

ボールを握ることでゲームを主導したいのであれば、自分たちでスペースを拓こう。

〈守備面〉 

次節鹿児島戦は、セットプレイが勝敗を分ける、と診ている僕ですが、

このところカイゼンの兆しがみえないのが、コーナーキック時の守備。

ゾーンで守れば、警戒すべきは、
❶ゾーンの外縁から飛び込まれて、ヘッドで撃たれる。
❷ゾーンの前後端に入れられて、ヘッドで後方フリック、あるいは、ヘッドで折り返されて、それを決められる。

つまり、相手のヘディングには要警戒、これに尽きる。

この手当の無さを、長野、福島、清水と続けて見せつけられた。

高身長をマークしていない、競わない。

これでは、ゾーン内に飛んで来たボールをはね返す、ただ、それだけのこと。

なんだ、無策そのものではありませんか?

そこを、相手チームの顔ぶれに応じた対策をお願いします。

でなけりゃ、福島のように、マンツーマン守備にしたら、いかが?

では。

良い三本締めのために 前編 (素直な戦績について)

リーグ前半戦も、残すところ 3ゲーム。

ひとつの区切りを、良い戦いで締めくくって、後半戦に向かいたい。

残りの、鹿児島、栃木SC、群馬とのゲームのプレビュウをも兼ねて、

ここで、いままでをすこし総括してみましょうか。

山雅、現在の順位は、9位。

勝ち負けが、同数の 6つづつ(分けが 4) だから、ごく至当な順位だが、

得失点はいまだに▲1。(だから、琉球戦の最終盤のチャンスに貪欲なゴールを積むべきだった、とはこのこと)

9位が、いやにお馴染みになっちゃったけれど、

トップ(FC大阪)との勝ち点差 13、6位(北Q、プレーオフ圏内)とは、5点差。

最下位(琉球)とは、その差が 9点。

ざっというと、上とは離れていて、下とは詰まっているから、これから、2~3連勝を何回か重ねない限りは、上位とは縮まらず、ウカウカすれば、下位グループに吸収される、そんな塩梅。

特に、上位の 2チームは勝ち点で突出しているので、3位フィニッシュが、現実的なゴールだろう、8割方は。

もちろん。

連勝は決意に過ぎず、また、上位が停滞するだろう、との勝手な期待が前提だ。

ま、やるしかないけどね。

ところで、過去16戦をやって、めぼしい特徴のいくつか。

❶上位には、おおかた勝ちがなく、下位には、おおかた負けがないこと。

レアケースは、北Q (6位)に勝利し、高知(12位)に敗戦した、ふたつのみ。

勝敗はむしろ、相手のサッカースタイルの相性が大きく関与しているとはいえ、いやに、素直な戦績ではありませんか。

❷先制されると勝てたためしがなく、先制しないと勝てない。
逆転勝ち、ってやつがひとつもなく、

先に点を獲っておいて、やっとこさ、引き分け以上でゲームを締められる。

ひっくり返す力量に、貧しいわけです。これも、いかにも素直なこと。

❸攻撃的なスタッツも、順位相当の平凡さ、突出したものがない。

シュート、コーナーキック、クロスなどの数、このところ上向いているとは言え、リーグ中位の累計数。

昨季は、シュート、コーナーキック数はリーグトップを走ってた。

相手が、勝利の安全圏に入ると、守勢を強めるので、相対で、こっちに攻撃権が傾き、自然、シュートも増加するので、そういう部分を差し引いたら、やはり、

攻撃面で湿った状況は続いていて、枠内シュート率はめざましく改善しているけれど、単なる人材投入でない、戦術的なランクアップは、必須と診るべき。

アンツバ離脱は致し方ないにせよ、浅川の活用度は、もっと上がるはず。

 

……こうみてくると、ゲーム中の修正はかなり活発におこなっているとはいえ、

形勢をもっと引き寄せられる、巧さ、ずるさ、意思疎通(チーム内、対レフェリー)に、もっと練達しよう。

若いチーム、と、いつまでも言い訳などできませんぜ。

では。

あいかわらず思うこと (FC琉球戦レビュウおしまい)

後半開始から、大橋 尚志を投入した件。

要は、ゲームの中で、ボランチのセットを、

安永と青空 ☞ 安永と大橋 ☞ 大橋と松村

……こういった順序で、変えていった。

思うに。

琉球がそのサッカースタイルに忠実にゲームを進めているのに対し、

中盤での〈ボール奪取〉機能の強化、そこが狙いだった、かと。

なかなか気の効いた変換だった、と思います。

まぁ、ボランチ担えるメンツを擁する幸福があって、

こういう事ができるようになったわけで、ベンチには、まだ、稲福、國分を抱えていた。

あとは、山本 康裕の復帰。

なぜ、これを言うか?

おおよそ、山雅の場合、苦戦するのは、

堅く保持したい陣形が、縦に間延びさせられることで、中盤のスペースが緩み、空いてしまう(そこを使われる)ことが、大きな要因。

ゆえに、頭ごなしに頭上越えのボールを入れて揺さぶって来る、たとえば、FC大阪式なんかには、脆さを露呈する。

(それにビビッて、ムダにラインを下げることもないのに)

いまだひ弱さがあるとは言え、若手ディフェンダーにひとつのメドが立ったのだから、

思い切って、現在の 3 – 4 – 3 から、

4 – 3 – 3 に変容することで、

もっと、たとえば、滝、青空、佐相らを高い位置(最前線)で動かしたくはありませんか?、早川さん。

菊井 悠介の特性、つまり、かならずしもフィニッシャーではない点を鑑みれば、

彼は、中盤に置いて、他を活かす役割を担うほうが、強みが増すと思うんですが。

では。