要らん課題魔は葬り去れ。 

積雪によって、ゲームが取り止めになるのは、仕方ない。

ただ、その事態をつかまえて、

寒冷の土地でやること、秋春制でやることの〈課題〉論を、さも、したり顔でもの申す機運があって、

僕からすると、秋春制にとっていちばんの課題は、

そういった課題魔が横行することに違いない。

よほど他に書くことのない人間の、退屈しのぎの仕事だろう。

だいたいが、

こっちの努力をもってすれば変えられる事項を、課題と呼ぶのであって、

春秋制だろうと、秋春制だろうと、

やって来る雪、嵐は不可抗力なんだから、その都度、開催の判断をすればよいことで、厄介な事象ではあるが、なんら課題視して、大騒ぎすべきものでない。

秋春制の冬季中断期間によって(Jリーグ発表の)、

現在と大して変わらないゲーム開催時期が判明した今になっても、

積雪期がシーズン中とかぶる、と未練がましい。

そんな暇があるならば、やるべきは、その先ですよ。

つまり。

どんなシーズン制であっても、

松本の地で、サッカーを観戦するスタジアム環境をよりしのぎやすくする手立てでも提案せよ。

僕は前から、せめて、

シートヒーターの導入、さらにできれば、アルウィン全屋根が、カイゼンできる内容と思っているが、

今回の座席改良には、シートヒーター設置は残念ながら含まれていないらしい。

まぁ、アルウィンについては、松本山雅は、使用頻度を背景に、お願いする立場でしかないが。

ゆえに、残る〈課題〉は、

冬季中断中、チームコンディショニングをおこなえる環境(松本の地での)、

あるいは、温暖な地におけるミニキャンプ実施の費用捻出、

……こういう点に絞られる。

積雪が、厳寒が、といってそんなに騒ぐならば、

松本の街が、

(もともとがウインタースポーツである)サッカーチームのホームタウンをやってちゃあいけないのだろうし、

なんなら、よりあたたかな、伊那谷あたりに本拠を持っていくのはどうか。

で、山雅と長野のゲームがあったら、その際は、アルウィンを使用すれば?

では。

お話しにならない……,けれど。

待ちわびたホーム開幕は、降雪によるゲーム中止。

お楽しみは、また、一週間先に。(対相模原戦)

試合開催に責任を持つ者が、諸般熟慮のうえ決定したことだから、

それを受け入れ、従うのが、いい大人だろう。

責任もない輩が、その決定をどうこう言うんでしょうが、

帽子から滴り落ちるしずく、冷えてかじかんだ身体、据わるのも厭われる座席、

……そんな観戦でなくて、むしろ良かったとさえ思いましょう。

こういう事態(降雪による中止) が起こると、きっと、

それ見たことか、だから、秋夏制などできはしまい、という文句が湧いてくる(はず)。

註 ☞ 秋夏制とは、秋にシーズンが始まり、初夏シーズンが終わる方式。欧州でおこなわれている。来年の秋から、Jリーグで実施されることが決まっている。

だが。

Jリーグが発表している秋春制における冬季中断、というリリースさえ確かめようとしない怠惰と、

降雪期間にかぶる、だから、秋春制反対、という無知には、

くれぐれも反応してはいけません。

こういう見当はずれが厄介なのは、同じように、よく考えない連中のアタマに、嘘の情報がすんなりと落ちてしまう点ですから。

秋春制は、いまや、冬季中断における措置の中身について議論しなくちゃあいけないし、

この時季の降雪は、現在の春秋制におけるできごとなのに、

それをネタに秋春制を議論することが、ちょっと考えれば、オカシなこととわかる。

僕などは、じゃあ、真夏の雷雨による中止とイッテコイじゃん、と思う。

ただし。

ここでいう〈無知〉、つまり、思慮の無さは、人間本性のピュアな現れであって、

そこには、なにかを誇ったり、隠し立てするような不純もないのでして、

ゆえに、これからも人類が存続続する限りなくならないので、

楽しくはないが、思慮のできる側が、黙って見過ごすしかないのです、

では。

量は質に転化する(だろう) (長野戦プレビュウ)

特に、現地観戦していると、

ちょっとしたワンシーンの細部に、今季、山雅としてやりたいことが表現される。

けれども。

(陣容からしてみても) チームの全容が、すべて開示されないこともあり、

局地的には、

左サイドの奧スペースが (そこに#10菊井を配していることがあって)活発なのが目立つくらいで、

これでズッといくのか、いかないのか。

要は、いまだ、我がことを識る感がない、それが正直な思い。

対し、長野。

山雅同様に、監督が新しくなって、けれど、おそらくは山雅以上にやり方は変わっているだろう。

早川さんが チームとつきあって3年目であることを考えれば。

メンツがほとんどわからず(わかろうともせず)、

スタイルを確かめる気にほとんどならずにいるので、

敵を識る、とは口が裂けても言えませぬ

が、ただ、ひとつ。

Jリーグ公式データ上、〈被シュート数〉(第4節までの累計)をみると、

長野は、52 で断然のリーグトップ。 (山雅は 3ゲーム消化で 29 )

これ、攻撃の活発な対戦相手が続いたことが大きいかも知れんが、

相手に、シュートチャンスを多く与えるサッカーであることには違いない。

ならば、数多くシュートまで持っていければ、活路は開ける、ってことかいな。

すなわち、回数(=量)が、勝機(=質)を呼ぶ(信仰みたいなもんです)

そこが、長野攻略の鍵、と言えるかも知れない、

かように、プレビュウの結論が、

正直に徹するとはいえ、まことにお寒い内容で、申し訳ありません。

ゲーム当日は、朝からの雪が、午後になって雨に変わる……予報。

オゾイ天気ですが、

ま、防寒だけは忘れずに、アルウィンでお会いしましょう、

チームと、北ゴール裏同士に。

では。

試しは続く。 (宮崎戦レビュウ❷)

あと、ひとつ

宮崎戦での不足は、(ジャッジ基準やその適性議論はともかく)

みづからの攻撃の芽を摘むような、要らぬ場面でのファールが目立ったこと。

山雅が犯した反則は、12個くらい。

これは、2024季のゲーム平均11個と比すと、それほど突出してはいないが、

とにかく、フリーキックを相手に与えることで、ゲームの流れを、向こうに渡した格好になった。特に、後半は酷い。

お互いさまであるけれど、後方から強くアプローチすれば、相手はファールを貰おうと意識するわけで、その点、もっと賢く立ち回ろうよ。

❶こっちがチャージしていて、空いた後方へと3番目に侵入してくる相手をフリーにすること。

❷相手よりボールに出遅れることを、ファールで止めてしまうこと。

このふたつは、守るシーンで、今後、克服しないと。

以前にも指摘しましたが、

昨季の主力の大方が残ったから安堵、というのは、親和性のみのお話であって、

安住を惜しまずに、新しい効果的チャレンジがなければ、いままでと同様、

成績的には、勝ったり負けたりの〈シーソーサッカー〉が繰り返されるだろう。

……という視点で、僕は、当分は、観続けることになるが、

消化した3ゲームでは、ゲーム毎、試行は続いているから、その点は評価したい。

結果(戦績)からさかのぼって、チャレンジをどうこう云々する時期でもあるまい。

その文脈では……

杉田 隼のセンターバック起用は、けっこう手応えがあったのではないか。

やっかいな相手センターフォワードとのやり取りも冷静にこなし、
(被ファールの仕方もソツがない)

かつ、基底からのボール持ち出し、前方へのフィードにセンスを感じた。

これで、高橋 祥平をベンチに温存しているのだから、贅沢な話。

なお、3バックに変換した際、宮部を左に持ってこられるのは重宝だから、

今季は、かなり流動的に、4 ☞ 3、3 ☞ 4、を機をみてやりそう。

(ただし、この変更は、ボランチを含めた、プレイヤー同士の距離を、適正に確保することをテーマにしないと、無意味)

ルーカス バルガス
終盤10分間の投入。
首脳陣の意図を感じて、それをプレイに表現しようとする姿勢が観てとれた。

ただ、ロングボールの競合を、落下地点でやりあう経験は、母国では乏しかったように見え、

彼の良さを活かすには、ロングボールの質とともに、

空いたスペースへ走り込みながら収めてもらう、といった工夫が必要に思う。

石山 青空、松村 厳は、ほんの顔見せ。

そして、本間 ジャスティンもベンチ入り。

楽しみは、ますます続きます。

では。

足りないものを整理する(2025.3.9宮崎戦レビュウ❶)

結果は、0 – 0 のドロー

ラスト20分の、クロス被弾しまくりを観て、負けなかったことが救い、とするのか?

それとも。

ドリブルからのシュート未遂や、ゴールマウス外しをいくつかみせられて、攻撃の未完を責めるのか?

コップに水が半分も残っている、いや、コップには半分しかない、同じ現象なのに、どうとらえるの?、みたく、

観る者の視点が、求めるものの高低、過去の経験による縛り、原因と結果の推定、

そんなものでそれぞれ違うから、サッカー批評は、心象に多くゆさぶられる

だから、正解など端から期待するな、ってことか。

DAZNで一緒に観戦していた息子に、

前半は、8割方、山雅がゲームを支配していたと思う、と話したら、

猛烈な反駁を受けてしまったが、

おそらくは、息子の期待値が、萬年よりかは遙かに優っているせいだろう。

右に #20、左に #10の突貫タレントを配し、ワントップにボールの納まりの良いタッパあるフォワードを置いて、

山雅の攻撃をひっくり返す格好で、ゴールをめざす宮崎のスタイル。

確かにそれは脅威なんだけれど、やはり、前半は山雅がほぼ制していたと診たい。

ならば、後半は?

後半の、我がチームのあり様を〈失速〉と評するのは、まったく違う。

攻撃の〈勢い〉は、ゲームをとおしてそれほど変わっておらず、

相手の攻撃時間が長いのを〈失速〉と表現するのには賛同しない。

特に、70分以降。

ディフェンシブなタレントを投入し、みづからが守備網を拡げ、ゴール前も固めたのだから。

だから、無失点に抑えたのは、ひとつの成果と評価されるべきで、

入ってくるボールに先手で対応していたのは、ほとんど山雅のほうであった。

そこには、高身長のプレイヤーを活かせない宮崎の不足もあったにせよ。

……で、次節以降のカイゼンのヒントとして、(実現可能な)不足についていくつか。

❶待ち構える態勢は、4 – 2 – 4。
アンツバを欠き、左から、菊井、國分、浅川、村越と並ぶ。
(ただし、#10には、かなりの自由を与える)

菊井を左端に配すのには、そこからの崩しとクロス投入を期待してのことと考えるが、

これが曲者で、おかげで、山本 龍平の立ち位置を希薄にした、つまり、役割りをあいまいにした。

対峙する 宮崎#20の丹念な寄せの前に、それを突破するチャレンジが皆無だったこととあわせ、菊井をオーバーラップして突進する動きに乏しい。

さらに、13分頃、村越が左サイド前方に斜めに走り込んだ際、そこへボールを出さず、後方に下げてしまうには、大いに不満。

サイドで優位性を獲れなかったことで、宮崎のクロス投入を助長した、と言って良い。

で、國分は、本来ボールを左右に捌くボランチタイプであると思うので、最前線に配置するなら、前田、田中でしょう。

となれば、菊井は、2列目の中央トップで、基底に安永、山本 康浩と、正三角形を形成するのがよく、

前線は、山口、浅川、村越 (左右はどっちでも良い)で、が僕のご推奨。

では。