薩摩隼人の ココロ配り。

松本山雅の社長が、10年来キャンプ地としてお世話になっているとして、鹿児島市長を表敬訪問した、というニュースを読んだ。

一緒に写り込んでいらっしゃる市長氏、なんと、山雅のネクタイを締めているではありませんか。

職務柄、お通夜用のブラックタイ、それに、このダークグリンのふたつが、いつも執務室のロッカーに置かれてあるんだろうか?

そう思わせるくらいの、気配りとセンスを感じますね。

地元には鹿児島ユナイテッドを擁すにもかかわらず、これだけのご厚意を表明される姿勢、これには頭が下がります。

鹿児島(出身)の男性には、薩摩隼人(サツマハヤト)、という美称があるんですが、もともとは、南九州に住んでいた人々を、大和政権側から呼んだコトバであったらしい。

気風、行動が(獣のように)素早い者と、名に怖れを込めたんでしょうかねぇ。

ただし、この呼称が使用されたのは、8世紀を中心とした120年くらいの間のようです。

最終的には大和朝廷に服属するけれど、時として、反抗した記録が残る。

720(養老4)年には、大規模な、隼斗の反乱が起きていて、これを鎮圧するために、朝廷から派遣された〈征隼人将軍〉が、大伴 旅人(おおとも の たびと 665~731年)。

反乱鎮圧の功もあったのだろう、旅人は、最終的に、大納言従二位の官位まで上り詰めた

役人としては最高位に就き、天皇には、いつでも接見できる殿上人だ。

その息子が、歌人として名高い、大伴 家持(おおとも の やかもち 718~785年)。

隼人と旅人、かぁ。

1,200年の時が過ぎても、〈ハヤト〉のほうは、コトバとしていまだ現役。

使われる漢字は多様だけれども、男性の名として、一般的。

対し、旅人(タビト)のほうは忘れ去られている。

これも、なにかの因縁でしょうか。

では。

雪と ツツジと トレーニングマッチ。

けっこうな積雪となった、今朝。

日頃のおこないが良いのか、今年は、何度かの雪の朝が非番であることが多い。

井の中の蛙を自認するならばとにかく、この程度の降雪を〈大雪〉と呼んだとしたら、雪国の人々に対して申し訳ないだろう。

先日、青森県在の親戚と、電話でやりとりした際、
積雪が、遂に、物干し台のてっぺんまでになった、と聞いた。

青森では、9年ぶりの大雪だそうで、車庫の雪下ろしを業者に頼まざるを得なくなり、その費用は、70,000円ほど、とか。

たしか、自家用車が2台入る、フラットな作りなんだが、えらい出費だよなぁ。

というわけで、たいしたことのない雪の日、ソファーにひっくり返って、山雅公式サイトを開く。

トレーニングマッチを匂わせておいて、シラっと、FC今治さんとやったのか。

許される環境では、最上級のご相手であること、それと、FW登録のプレイヤーが得点していること、そんなところが収穫。

こうなったら、キャンプの仕上げあたりで、愛媛さんとはマッチメイキングできないかしらん?、とか欲にはキリがありません。

ところで、画像をみるに、エンジの上下に、グリーンの3本線のユニフォームがなかなか渋いではありませんか。

なんだか、ヨーロッパ風のたたずまいで。

上胸部に入った背番号も、お洒落。

練習試合専用には、少々もったいない気もします。

ところで、あのエンジ色、レンゲツツジ (松本市花) に由来するんでしょうけれど、たまたま先日、ジャガー氏から、レンゲツツジは有毒植物であることを教わった。

― 花をむしって、根元の密を吸っていたんじゃあないですか?、子供の頃は。

とか言われて、いやぁ、図星ですわ。

ゆえに、今夏忘れずに、幼児に、その遊びを禁ずるようにしなければ。

では。

ソネさんの期待 (2022トップリーグ開幕)

同じように、2部リーグも本日からスタート。

発足してから、満30年目のプロサッカーなのだな、今季は。

それまで、スタジアムには閑古鳥が鳴いていた実業団サッカーリーグ。

そいつに、新しい衣装を着させるためには、地名(ホームタウン)にプラスして、ヘンチクリンで面妖な、和製造語のスパニッシュやら、フレンチやらが続くクラブ名でなけりゃダメだったのかしらん?

なにかにつけて西欧の後追いをしてきた日本が、ここにもあったわけです。

それからワンジェネレーション分の時間が経過してみて、フト、立ち止まってみると、まるでよそよそしく、不思議に思えるクラブ名の数々。

見直しを、なんて議論は起きていなさそうです。

ま、わけもわからん球団名が地域に定着したのかどうか?なんてのは、うちらのチームと街にとっては他人事か。

職場でソネさん (アルウィン南ゴール裏の中旗紳士、レッズサポーター兼任) とすれ違いざま、

― レッズ、今季は、けっこうやりそうだよね。

― はぁ。3年くらい前のフロンターレは、メンツが良すぎましたからね。

と、今の川崎ならばそれほど怖れるに足りず、と言外にいってみせるこのが、ソネさんらしいや。(註:そのフロンターレは昨夜、元東京ガスに勝利)

監督交代(昨季)あたりから、チーム創りに、なにか明確な意思が感じられるようになっていて、強化(チーム編成)と、現場におけるサッカースタイルの創造といったものが、巧く噛みあっているのを感じます、トップリーグにおいてはもっとも。

2年をかけて、色を根本から変えてきた、という印象。
もちろん、完成形は承知していませんが。

色、とは言い得ていて、クラブなりチームに他とは一線を画す特長、そんなものが不動であればあるほど、サッカーチームは活きが良い。

それがどんな色であろうとも、3部リーグから抬頭を図るのならば、思いっきり自分カラーに染め上げよ、山雅。

では。

居残り感の 不思議 (鹿児島キャンプ イン)

いろいろと一段落する日の入り頃に、山雅公式ページを確認したりしているけれど、

リリースされて数分後の動画に、すでに数百人がアプローチしている。

こういう熱量、誰が誰に誇ることでもないが、開幕前の期待感が高まっているんでしょうね。

昨日から、鹿児島キャンプがスタート、来月6日まで、3週間の長丁場。

チームとスタイルが巧く仕上がることを望むわけだけれど、明後日にはトップチームが開幕するなか、どうしても、独り居残り、の印象が強くてやり切れない部分がある。

だいたいが、仕上げに向かっての確認作業であるテストマッチは、どことやるのか?、とか要らぬ心配が頭をよぎってしまったりして。

せめて、鹿屋体育大学さんクラスとやらせてもらえるんだろうか?、とかね。

3部に居て開幕に備えるというのは、こういうことなんだ、とはじめて知る、これも学習なんだろう。

こうなったら、三遊亭 圓生 (六代目 1900~1979年) の『居残り佐平治』でも聴いてみようか。

古今亭 志ん朝 (三代目 1938~2001年) のやつもいいが、あれは巧過ぎて、むしろ心地良い軽妙さに流されてしまっていけません。

と、ここまで来たら、居残り佐平治のスジを取り込んだ、映画『幕末太陽傳』(1952年 川島 雄三 監督)へと、ひとっ跳びしたくなる。

南田 洋子の秀麗さが懐かしくなる春の雪……、とか言いながら。

では。

臨戦 2022 ❿ (いくつもの春……この項終り)

30歳で、中美 慶哉が選手生活から引退か……。

2018年、アウェイ大宮戦(逆転勝ち)では、レッドカードで退場、散々だった彼。

帰途のパーキングエリアでたまたま逢った際、励ますつもりで声をかけさせてもらったが、その時の、茫洋とした趣きが、今も、思い出される。

山雅にとって、流経大卒の系譜の、重要なプレイヤーだった。

次なる人生航路の無事を祈ろう。

ヴェルディでは、阪野 豊史が練習試合で、アキレス腱を断裂してしまった。
全治6箇月。
10月でシーズンが終わる2部リーグでは、シーズンのほとんどを棒に振ったに等しく、言葉も出てこない。

Kリーグ2部へレンタル移籍のゴ ドンミン。
母国で名を挙げてから日本に凱旋、ってもんでしょう。

これで、案の定、ゴールキーパーは、4人体制になった。
3部リーグでは、従来以上にGKのパフォーマンスが問われると思うから、レギュラー争いが、ますます熾烈なることを期待する。

今季のチームを見回してみると、1993年生れ前後のタレントたちが、もっと存在感を増してこそ、ヴェテランと(準)新卒組両方に、ある意味、喝! が入りそうな予感。
そんな視点でゲームを追ってみたい。

さてと、リーグ開幕まで、ほぼ一箇月。

ご贔屓のチームを昇格圏内にすえておいて、残りのチームを適当に並べるような、厚顔な順位予想。

いままで、こういうのとは一線を画するつもりで、それなりの基準を採用しながら毎年遊んできましたが、未知のリーグということもあって、今季は止めにします。

まぁ、クラブもファン&サポーターも、悲観的に、つまり、相当の覚悟を持って準備し、始まったら楽観的に打って出る、これでいきましょうや。

では。