これぞ『らしさ』満載の (2022.5.29今治戦レビュウ ❶)

空には雲ひとつもありゃしない、炎天下。

一度は同点にされたものの、追加点を奪っての勝利は、2 – 1 。

もともとが萬年、〈山雅らしさ〉とやらには辟易していて。

なぜなら、その本質(=規定)は、かなり怪しい、いい加減なものだから。

けれどこの際、一万歩を譲ってですよ、もしも、 ~らしさを言いたい御仁であれば、今節の中にこそ、それを、見い出すべきでありましょう。

互いのミスを衝くような、じりじりしたゲーム展開の中、ひたすら地道に手を抜かず仕事をした、ということにおいて。

GKからのシンプルな、ロングパス一本の危うい処理を見逃さなかった、裏抜けの、1点目(by 榎本 樹) 。

サンドイッチで強圧をかけ続け、ボールを奪った挙句の、2点目(by 菊井 悠介)。

両方とも、一見簡単に見えたけれど、けっこう難度の高いシュート、よく決めました。

3 – 4 – 3 とおぼしき初期布陣を採用。

そして、ボランチ(インサイドハーフ)には、住田 将と前 貴之のセットを配したやりくり。

確かに、要所要所に顔を出しては、ゲームの流れをこちらに引き寄せたり、相手の出鼻を遮断するプレイに徹した #5前は、MVPに値する稼働ぶり。

とにかく前後からふたりでプレスして絡め獲る、執拗で強い球際。

虎視眈々と狙い続けた、相手の最終ラインの裏側。

― これらは、注文どおりのやり方であったから、おおいに納得。

これに対し、FC今治はアーリーなクロスをどんどん入れて来て、やっぱり今治流を貫き通した。

その大ざっぱな攻撃におおいに助けられた、とは言え、クロスのクリアなどで与えたコーナーキックは、計10本。
よく凌いだと思いますよ。

他方、こちらのコーナーキックはゼロだったから、緻密にデザインしたプレイは、今回はお預け。
けっこう惜しいセットプレイもあったんですがね。

みづからボールを動かしながら前へ進む、これには進化も観られるものの、締めた守備からの奪取反転が、まだまだお似合いなんでしょうかね、チームの容貌として。

……さてと。

これで、負けなしの5月を締めることが出来て、上から 3番目の順位につけた。

何度も言いますが、とにかく、ゲームあたり勝ち点2 、これをクリアし続ければ、今はオーライ。

では、レビュウ❷に続きます。

案外,慧眼かも (FC今治戦 おまけのプレビュウ)

今日のゲーム。

地上波(民放)によるテレビ中継があることは前から知っていたけれど、このカードを選んだお方、なかなかいい仕事をしたな、という感を最近になって強くしている。

FC今治というチーム、知れば知るほど、3部リーグに典型的なサッカーを実践していることがわかってきた。

ひたすら機敏に、攻撃的に、というスタイル。

精度はともかく、クロスの雨を降らせて、シュートを打つ、という信念です。

いままで対戦したチームでは、テゲバジャーロ宮崎がよく似た風貌を持っていた。

ボールを持ったら、とにかくドリブルで突っ込んでくる、って感じ。

今季、このリーグで勝ち抜くためには、こういうチームをいかにねじ伏せるか、がけっこうな課題。

だから、山雅にとってはシンボリックなゲームをチョイスしてみせた番組編成者の慧眼には、大いに敬意を払おうではないか。

つまり、この対戦、山雅にとってこのリーグを制するためには、相当に重要な関門に違いない、のであります。

さらに、いろんな事情があるにせよ、結果として、真夏日の予報下、ゲーム開始を早めた運営もまた、良い仕事、とは言えまいか。

では。

ゆっくりしてもいられない (FC今治戦プレビュウ 後編)

ひとつは、自分への戒めとして。

明日のゲーム開始は、12:00 で、けっこう早い。
いつもの調子でやっていると、ギリギリにアルウィン到着、なんてことになりそう。
心して準備しよう。

ふたつめは、対戦相手、FC今治の特質と、それへの戦略として。

あえて乱暴に単純化すれば、このチーム……、

ボールを手中にして、ひたすら攻撃に時間をかけたい、そうすることによって、相手の攻撃回数をも減じたい、そんな思想でサッカーやっている。

シュート、クロス、ドリブル、これらの回数が、リーグ第1位。
相手の陣地の、ペナルティエリア周辺への侵入回数も、リーグ第2位。

5/15対鹿児島戦では、クロスを 32本も叩き込んだんですな。

ここから浮かび上がってくるのは、とにかく休まず、手を緩めることなく、手早くボールをゴール前に入れてシュートまで行く、そういうサッカー。

そうです、うかうかしてはいられないのだ。

要は、こういう相手に対して、どうやって胸を合わせていくのか?、あるいは、胸を合わせないでやるのか?

今治さんの時間軸に対し、どうやって時間を使いながら、こっちに優位なサッカーに持ち込むか?

❶相手の攻撃圧を、真正面から強く潰すことで、より速く反転攻撃に傾注する。

❷ひとつ飛ばしとか、相手ディフェンス裏へのボールを多用して、その陣形を押し下げることによって、ペースをこっちへ手繰り寄せる。

❸目には目を、でサイド攻撃に賭けて、相手を上まわるクロスを入れ続ける。

❶~❸、これに、巧妙なセットプレイ(含むCK)を絡ませてながらやっている山雅を観たい!、というのが萬年の、虫のいい考え。

とは言え、ボランチのセットをどうするのか?、できれば、住田 将はインサイドハーフ(ボランチ)起用がいいなぁ、とか、田中パウロの突破力をサイドで活かしてもらいたい、とか。

一番の敵は、気温30℃の暑さかも知れませんが、ひょっとしたら。

(FC今治戦の向こうの、ジュビロ磐田戦も見据えて戦っておくれ、と思います)

とにもくにも、地上波で長野県サッカーファンにお見せするに値するゲームを目指しましょう。

では、アルウィンで。

ちょっと寄り道 (FC今治戦プレビュウ 前編)

(時候の憶え、5/26 アネモネ カナデンシスが白く開花)

山雅が北陸大学とやっていたと同じ、21日。

FC今治は愛媛県代表として、沖縄SV (おきなわエスファウ 、とドイツ語式の発音で呼びたい) (沖縄県代表)と、天皇杯一回戦を戦っていた。

COVID-19感染者が複数名発生したため、愛媛FCが天皇杯参戦を辞退したので、不戦勝で県大会決勝を通過したのが、FC今治。

しかも、この日は、愛媛のホーム、ニンジニアスタジアムでのゲームだった。

結果は、4 – 1 で、沖縄SVが勝利。

(二回戦では、アビスパと対戦(6/1)する)

Jリーグ3部に属するプロクラブとして、そのふたつ下のカテゴリーにいるチーム(九州リーグ)に、けっこうな得点差で敗れたのは、少なからずプライドを損ねることだろう。

けれど、沖縄の得点のうち3点は、セットプレイ直接、あるいは、セットプレイから、のものであるから、あまり、どうこう言ってもなぁ、とは思う。

ハイライト映像を観たら、後半18分、沖縄の3点目。

これ、ゴール正面30mくらいからフリーキックが直接入ったものなんだが、なんと、キッカーは、安在 和樹ではありませんか!

彼、一昨年は鳥栖でやっていた(レンタル)が、今年、ヴェルディから移籍していたんですね。

その正確な左足は、健在で、まだ27歳。

沖縄は、他に、元Jリーガーを8人保有しているのだから、カテゴリーだけで判断できないわ、これ。
(クラブ創設者の、元日本代表 高原 直泰が、いまだ#10で出場していたり)

FC今治は、データ上では、相手に攻撃するシーンをなかなか作らせないチーム。

けれど、プレイが一旦切れるセットプレイだけは、どうも別物のようだ。

なので、これと対戦する時には、時間が止まるセットプレイは、工夫して有効に使おう!、と山雅首脳陣にインプットできたことが、なにより良かった。

プレビュウとして、こっちの攻撃に関する、ポイントのひとつとして指摘しておきます。

上のゲームで言うと、FC今治の反省点はあくまで、1点しか獲れなかった攻撃にあるが、これについては、プレビュウ 後編で。

では。

千載一遇の好機,とまでは言わないが。

月曜日に、職場で、

― 萬年さんは、この前の天皇杯、アルウィンに行った?、と訊かれ、

― いや、所用が他に有りましてね、あの日は。不義理しました。

― サッカーでさ、外からボールを渡す役目を何て言うんだったっけ?

― ボールボーイ。女性もやるから、ボールパーソンとも言います。

― そう、それ。孫がさ、天皇杯で、ボールボーイをやってね。

なんでも、お孫さんが所属するチームへの割当てだったらしい。
数箇月ばかり前、山雅とやって初めて勝った、と教えてもらった覚えがある。

おかげ様で勝ち上がれて、2回戦では、ジュビロ磐田と対戦(6/1)。

で、ジュビロさんはどうなのか?、とトップリーグ順位表をみてみると、

14節を消化して、勝ち点14の、15位 なのか今……。

過去の実績からすると、ゲーム当り勝ち点1、つまり、年間勝ち点が34以下だと降格する可能性が、断然高い。

20ゲームを残す、とは言え、このままで推移すれば、大変な憂き目をみる。

ちなみに、現在勝ち点14以下のチームは、浦和(14点、14位)、磐田(14)、清水(13)、湘南(10)、神戸(7)の、5つ。

しばらく確かめてもいなんだが、スゴイことになっている。

ヴィッセルさまに至っては、これから1勝1敗のペースで行ったとしても、合計勝ち点は、37止まり。

果たして上のどこと、来季、2部でまみえるんでしょう?

そして、ジュビロ磐田。

なかなか厳しいリーグ戦をやりくりしながら、
5/25 アウェイ神戸戦、5/29 ホーム横浜FM戦、6/1ホームで天皇杯 山雅戦と、中3日、中2日の 3連戦が続く。

その後、2週間強ゲームが無いとはいうものの、一体、6/1 は、どういうメンツで 来るんでしょう?

山雅にしてみても、リーグ第10節今治戦から、中2日、移動日を考えると、実質、中1日。

それぞれの事情、それぞれの思わく、なんとも切羽詰まった天皇杯ではありませんか。

では。