やるからには,シのゴの言うな。

昨日、職場のクレ君が近づいてきて、やおら言うには、

― スペインやドイツのファン&サポーターはもう、楽なグループに入った、と喜んでいるそうですよ。
彼ら、決勝トーナメント進出を、ほとんど確実視しているらしい。

確かにな。

予選4ゲームやって、ジャパンと、コスタリカorニュージーランドの勝者、この二者から、手堅く2勝と、見込んでいるんだろう。

でも、なにが起こるかやってみないとわからないのも、サッカー。

そのドイツにしたって、2018ロシア大会では、メキシコ、韓国に敗れてグループリーグで姿を消しているのだ。(註: たとえ、2014年大会の優勝国であっても)

そうだな、日本としては、あと6箇月の時間をかけて……、

❶前回大会でメキシコが魅せたような、鋭いカウンター攻撃に磨きをかける。
つまり、それが出来るプレイヤー選考と、メカニカルなまでに、いくつかの手法を確立する。
こちらの攻撃回数はきっと多くないので、必殺的なレヴェルでないとならぬ。

❷より優秀なゴールキーパーを選任する。
おそらくは、シュートを休みなく20本以上は打ち込まれるのだから、キーパーばかりでなく、身体を張れるディフェンスの確保。

参考までに、メキシコがやって魅せた得点シーンがこれ。(38秒あたりから)

まったく惚れ惚れしますが、これくらいのクオリティがなけりゃ崩せません。
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あれから4年経ってみたら、当時の開催国露西亜は、今やほとんどすべての国際大会から排除されていて、時代の変化というものこそ予想がつかないけれど、

果たして、入場アンセムには、どんな曲が採用されるんだろう?

あの時は、『Seven Nation Army』(by ホワイトストライプス 2003年発表) が使われたが、このタイトル、なんともご時勢に似合い過ぎていて、具合がいいのか悪いのか。
七つの国の軍隊、とはね……。

今回はそれを、2 CELLOS によるカヴァーで。

2018年、キエフで開催されたUEFAチャンピオンズリーグ決勝、スタジアムでこの曲を演奏したのが、彼らだった。

ピチカートで演奏されているリフレインはユニークで耳に残るから、この曲は、スタンダードナンバーになった。

では。

変貌を力強くあらわに (SC相模原戦プレビュウ)

数箇月前に対戦したけれど、相模原については、どうも印象が薄い。

高低差のない芝生のアウェイ席から観たゲームのようで、なんとも、平板かつ遠目でピンとこない。

その後、チームも変わって、船山、圍、水本といった名前も聞こえてくるが、どうなんだろうか。

高木監督は続投しているから、なんとなくだが、守備重視の、スタイルにこだわったサッカー、といった印象。

結局は、強敵で在ることには間違いない、といったマヌケなプレビュウになってしまい、面目もありません。

対して、山雅。

こちらは観るべきポイントは、ふたつ。

そのひとつ。
2019年からずっと続く大きな問題点は、背番号#10 が上手くチームにはまらないことにある、というのが、僕の持論。

もちろん、セルジ―ニョは秀逸なタレントであったし、その功労には感謝しかないけれど、チームのスタイルと合致していたか?、というと疑問符。

なかでも、昨季の不調は、#10を背負うタレントをかなり擁しながらも、今シーズンになってみたら、あれだけ居た候補者のうち誰も、その背番号を背負っていない。

まぁ、どうこう言っても始まらない現実であるけれど、では、これからは、誰が、実質的な#10の役割を担うか?

チームとして出来る限り早い時期に、チーム戦術の中でそれを明確にすべき。

だから、これまでの3ゲームはそのための試運転ぐらいに考えて、いよいよ、ここからアクセルオン、と思って見守ろう。

ふたつめ。
攻撃的に前を向く、という格好はできつつある、と思っている。

これには、佐藤 和弘を2列目に配したことと、横山 歩夢が好調であることが大きく寄与しているが、どの位置からであっても、ボールを奪ったら素早く前へ、という共通意思は徹底されてきた。

あとは、4バックにした際に、サイドバック陣がもっと高い位置を採ることか。

3バックとの併用、あるいは、守備における5バックの意識が残ってしまう所為なのか、まだまだ、上がり足りないように思われる。

サイドバックの攻撃性の強化、これを注文したいなぁ。

どこからでもクロスを入れる態勢を採れることによって、相手のクロスの洗礼を浴びる回数も減るでしょうから、これは特に、対相模原では肝要な部分だと思います。

セットプレイのデザインとか、スローインからマイボールにもっていく確率とか、細部にわたって配慮が浸透してきている。

そういう点が押さえられてきているを観つにつけ、攻撃へのこだわり、これをもっと期待しようではありませんか!

では。

狭き門より入れ (ワールドカップの堕落)

一昨日、娘から、日本代表が、ヴェトナムとやってドローがやっとだった、と聞いた。

ホーム(日本国内)でやる、ってことはどこかで読んだが、ゲーム結果を追いかけることもしていなかった。

大会出場は決まっているし、ヴェトナム戦は、いわば消化試合なんだから、よけいに関心もない。

観戦は暇つぶしにもなるまいし、それならば、睡眠を採ったほうがいいや。

山雅に執心しているので、ナショナルチームはどうでもいいのか?、それとも、32か国の出場枠である現在、ジャパンの本戦出場はアタリ前に思ってしまっているからなのか?

おそらくは、その両方が無関心になる理由だ。

FIFAランキングでは、たしか、30位以内の日本なんだから、よほどの下手を打たない限り出場可だろうから、大会になってはじめて、国民的な関心が生じるのがむしろ健全、と思っている。

さらに、2026年大会からは、出場枠が、48か国に拡大して、アジアからは、8つの国が出場できるようになる。

個人的には、これほど大会への関門が広く、緩くなれば、ますます興味は失せるし、大会のクオリティも、どうしたって低下するに違いない。

今日、サッカーそのもののクオリティが保たれているのは、各国リーグがそれなりに盛況であるからであって、ワールドカップはその上に浮かぶ、ひとつのお祭り。

マタイ伝(新約聖書)第7章のコトバではないけれど、困難な道を踏破しないと、天国へは行けない。

広くて楽な道の先には、たいてい滅び(地獄)がある、というのが道理ではあるまいか?

だから、日本サッカー協会は、大義名分を編み出してでも、アジアサッカー連盟から丁重に脱退する。

そして、財力を正しくかつ賢く使うことによって、南米サッカー連盟に加入させてもらって、その中で切磋琢磨する、というのが萬年式の青写真。

そうすれば、Jリーグには、南米出身プレイヤーの関心がもっと注がれるようになって、より高度なゲームを提供できますよ。

ただし、関心が薄れている、とは言うものの、週日のナイトゲームであっても、ヴェトナム戦の入場者が、44,600人であったことには、かなり驚かされました。

では。

けれど 誤解は禁物。

なので、鹿児島戦レビュウその❷で述べた、チーム平均年齢について補足しておきます。

サッカーはなにも、年齢だけでやるものでもないでしょうが、我がチームの向かう方向を、ハッキリさせたかったつもりでした。

さて、ここで(在籍全員の)平均年齢を、他チームと比較してみるのも、なにかの参考になるか、と。(2022年2月1日現在)

山雅(登録37名)の平均は  ☞  25.6 歳。

これは、3部リーグでは、若い方から、9番目だから、ちょうど中間値。

山雅より若いのは、若い順に、讃岐(23.6歳)、いわき、福島、鳥取、北Q、沼津、長野、今治(25.04歳)。

乱暴な言い方をすれば、これら8チームと交戦する16ゲームは、こちらの若さを理由に言い訳はできない。

ゆえに、勝ち点48を、ここで〈固め打ち〉するくらいを目指して、練度豊富なゲーム戦略を採るのはどうだろうか?

では次に、2部リーグと、山雅のそれを比較すると……、

山雅は、第12位なんですな。

つまり、ここでもほぼ中位であって、特段、若いわけでもない。

上は、1位から、熊本(23.8歳)、栃木、水戸、徳島、金沢、ヴェルディ、盛岡、山形、甲府、新潟(25.42歳)……の11チーム。

これが、トップリーグになると、山雅の上には、7チームとなるが、決して少なくもない。

1位から、鹿島(24.5歳)、柏、清水、Fマリノス、湘南、浦和、鳥栖(25.4歳)。

回顧趣味の方々からは誹りをいただくかも知れませんが、山雅もここへ来て、出来上がったプレイヤーを採って投げ、のチーム編成から足を洗える季節がめぐってきた、と信じたい。

こうみてくると、チームにも、まるで一個人のように、意識的に若返りと成長を組み込んでいかないと、やがては、他の後塵を拝するだろう、ということでしょうかね。

神戸あたりにある、資金を武器に、高知名度でかき集めてこられるクラブでない限りは。

では。

強化と育成の シッポ (2022.3.26鹿児島戦レビュウ❷)

6歳児に向かって、バルタン星人のことを教えようとしたら、なんと!彼、もう知っているのには驚いた。

なんということだ。

クラシックを大切にするのはいいが、その分野ではいまだに、先人の遺産を食いつぶしている。

60年かかって、次世代は、それを越えるヒーローを生みだせていない!!!

さて、山雅ファン&サポーターの世代、その年齢構成は、どう変わっているのか、ってのは、たいして愉快な話題でもないから、議論の外に追いやるとして、

これが、チーム山雅のことになると、そうもいかない。

鹿児島戦の、フィールドプレイヤ10人について、年齢(2022年マイナス 生れ年で) を調べたら……、

先発 ☞ 23 ∔ 28 ∔ 32 ∔ 20 ∔ 29 ∔ 25 ∔ 24 ∔ 27 ∔ 33 ∔ 24 = 265
平均年齢は、26.5

5人交代後 ☞ 35 + 25 + 24 + 27 + 33 + 25 + 24 + 23 + 19 + 24 = 259
平均年齢は、25.9     

……、であった。

トップリーグから3部リーグまで突っ走った? 3年弱の年月を使って、ようやく、ここまで、世代の交代をした。

ちなみに、2016年頃の山雅は、在籍平均で、28歳超でした。

ま、正確に言えば、若返り、を余儀なくされたということ。

そいつを活かしつつ、いろいろな工夫を織り込みながら、明日に向かって布石を打つ、今は、そんな指揮采配が浮かびあがって来ている。

ですから、その現実を外して今のチームを観てしまうと、マヅイ。

勝ったら全部良し、負けたらダメ、といった、ALL OR NOTHING の思考では、今シーズンは、とてもとても 2位以内へは滑り込めない、と診ます。

いつかどこかで聴いたことのある、強化と育成、という課題ですが、今になって、やっとそれに追いついた、と言えばいいのか、

そのシッポを捕まえるところまで来た、と言うべきか。

これくらいのメンツを揃えておいてから、現場責任者にチームを託さないで、なにが、強化と育成をお願いする、なもんか。

こう考えれば、3部リーグで戦うことこそが、千載一遇のチャンスになる。

逸材の前評価高いルーキーをたんと獲りながら、彼らを、自分のところで開花させられなかった負の歴史を、今こそ、変える時。

要は、強化と育成を、別物と錯覚してしまうようなクラブ内外の環境が、今は、取っ払われた。

(もちろん、ユース年代の育成が実を結んできた事実も見逃せません)

かと言って、2022年に昇格を逃すと、若手有望株をば、根こそぎ持っていかれる怖ろしさも忘れてはならない。

歴史、ということで付け加えると、山雅が成功をみたシーズンを振り返れば、
そこにはかならず、優秀な、空中戦に強い犠牲的なセンターフォワード、それと、俊敏なシャドウ(2列目)が存在した。

単なる歴史返りには賛成できませぬが、そこの部分、どうやって新世代の中に創り出すか?に着手できる、しなくちゃあならない、そういうシーズン。

回帰ではなく、回起、ということはそういうこと。

まぁ、僕自身は、昔は良かったと追慕し、ただただ回帰を願うだけのファンにはなるまい、と思っています。

では。