新★手法で、がっかりさせないで。

遠い昔……。

運転免許証を取るため、教習所へ通った。

仮免許に受かり、いよいよ実技試験となった日。

路上、横断歩道に差しかかったら、自転車を押した婦人がひとりたたずんでいる。

みたところ、道路を渡りたい素振りもなかったので、そのまま通過。

ところが直後、教官がおもむろに

― はい、〇〇さ~ん、クルマを停止してね。
では、ここから、まっすぐに教習所へ戻ります。

つまりは、実技試験の一回目は、道路交通法第38条の、

横断歩道を渡ろうとする歩行者の通行を妨げてはならない、に違反したとみなされ、試験が、即中止、となった苦い思い出。

僕の名誉のために断っておくけれど、

これは、その後、萬年の伴侶となった或る女性に関する実話なんであります。

何故、いま頃、こんな話を蒸し返すのか?

先日の、午後4時過ぎ。

村井駅北の踏切に向かって、西の方面から進行していたら、

信号機のない6差路の手前に、渋滞が発生中。

どうしなのかな、と思う間もなく、すぐに滞りは解消。

交差点を通り過ぎようとして左を見ると、警察官がひとり、看板の裏に隠れるように、横断歩道付近に立っている。

そのまま走ると、100mくらい先の道路に面した駐車場には、軽自動車が停止していて、

その傍らには、別の警察官が、書類を抱えて、ひとり。

時は、まさしく小学生の下校時間。

渡るに困らないほどの歩行者がある機会と場所を狙っての、道交法違反の検挙に精出す司法警察……。

まぁ、まっとうなことを言わせてもらえば、

隠れて、反則金9,000円と減点2 をむしり取るようなことは止めて、

堂々、見えるところに立ち、停止違反をあらかじめ抑止するのがスジではありませんかねぇ?

シートベルトがほぼ完全着用となった今、(スピード違反を別にすれば)

スマフォいじり運転、一旦不停止、国道における(信号のない交差点の) 右折進入、

そして、遂に、今度は、横断歩道における不停止、か。

長野県警さんも、新種の取り締まりを開発することで、検挙実績向上の営業努力を惜しまない。

ゆめゆめ、あの日、違反切符をもらったドライヴァー殿にあてつけるつもりもありまんけれど。

ビートルズ御当人による〈Don’t Let Me Down〉は、You Tube上で、4.4億回も再生されている。

劇場用映画『Let It Be』の中、アップルビル屋上でのセッションの一部です。

ギター、ベース、ドラムにヴォーカル、といった簡素なバンド形式であるなら、

その感動は、本家本元のオリジナルには、敵わないということ。

では。

Don’t Let Me Down !!

来たる7/22 八戸戦に際し、グラム スパンキーが公演を打ってくれる、とのこと。

公式サイトでは、バンドメンバーが登場の、お楽しみ動画が見られるけれど、

ギター担当の彼は、2022年ユニフォームを着ていて、趣味の良さを感じさせる。

どうみたって、ユニフォームは、昨季用が、断然、美しかった。

職場のABEちゃんには、

― 次々節、アルウィンには、グリム スパンキーが登場するよ、と煽っているけれど、

彼の場合は、〈キングヌー〉(バンド名) のほうに、ぞっこんのようだから、

どうも、そのこころは、アルウィンには向かないようだ。

さて。

Don’t Let Me Down〉は、69年4月に発表された。

表が〈Get Back〉のシングルアルバムの、裏面の曲として。

極めてクラシカルな時代の、ロックンロール。

ビートルズが演っている原曲は、ビリー プレストンのエレクトリックピアノが絶品で、それだけでも聴く価値がある、と僕は思っている。

今回はカヴァーで、ブラスによるセッション。

各パート持ち回りのソロと、全体が揃うパートが、自在に絡み合って進行する様が、洒落ている。

……がっかりさせるゲームだけはご免だよ、というファン&サポーター心の叫びをこの曲に、乗せよう……。

では。

母さんなら知っている。

〈Your Mother Should Know〉は、1967年に放送されたテレビ映画(ビートルズ主演) の挿入歌として作られた。

ポール マッカートニーの作詞作曲。

……さあ、起き上がったら、曲に合わせて踊ろうか。

ずっとずっと昔に流行った曲さ、君の母さんが生まれる もっと前に。

でも、母さんなら、きっとしているはず。

君が思う以上のことをね……。

半世紀前のちょうど今頃って、どんな曲が流行ってたんだろう?

では。

それでも,公平を期す。

公平、という言葉を使おうとして、

いざ考えてみるに、もろもろの事象に向かった際、なにをもって公平、公正、平等とすべきか?、

このことでは、

僕の中で、価値の揺らぎが大きいことに、今さら驚いている。

齢を加えるにつれて、ジャッジがますます難しくなっているのは、マヅイなぁ。

でも、いいや。

ポール マッカートニーの曲を取り上げたんだから、相棒だった、

ジョン レノンにも言い及ばなければ、公平を欠く、とでもしておこう。

実は、この曲〈ジェラスガイ〉が、アルバム『Imajine』(1971年)に収められていたことさえ、忘れていた。

申し訳のないことです。

60年代の終わりころに、すでに出来上がっていたのに手を加えたらしいが、僕の評価は、かなり高い。

今回は、ジャズピアノによるカヴァーで。

どこぞのジャズ喫茶なんかで、どっぷりとこんな曲に浸っていたい!!

では。

今さら,今でさえも。

アルベール カミュ(1913~1960年) の小説『ペスト』(1947年刊) 。

ペストとは、自分たちの所業とは、まったくおかまいなしに襲ってくる厄災の象徴。

それに立ち向かうための人間の連帯が、多様な人物が絡んで描かれている……。

登場人物のひとりに、小説家志望の公務員がいて、

彼は、帰宅すると毎晩、小説を書き進めているらしく、ひとつの文章をいくども推敲していることを友人に熱心に語る場面が挟み込まれる。

独白に近いような会話が、人物の名前も、具体的なセリフも忘れてしまったのに、読後何十年も経って、ふと頭の中に蘇ってきた。

文学作品の不思議、あるいは、現実のなにかに触発されて起動する記憶の不思議さ。

そんな折、1970年代の楽曲をカヴァーしている動画を見つけ、ずいぶん懐かしくもあり、その上質さに驚いている。

もともとポール マッカートニーのアルバム『RAM』(1971年)、あれは、かなりの名盤だろう、と思っているので、それをこんな素敵なカヴァーで聴けるなんて、嬉しい限り。

それにしても、『ペスト』の発表から、『RAM』までに流れた歳月が、たったの20年とすこし……なのか。

今さらながら、でも、今でさえ、価値あるものは、僕の周りにけっこう多い。

では。