
(註、アーモンドの開花)
ゲーム前に、チノ氏と、
山雅の〈真価〉を測れるゲームになる、と話をしていた。
大宮、藤枝、磐田、札幌。
2部のチームと、何度か対戦していたのにもかかわらず、なぜかそう思ったが、
ゲーム開始してしばらくすると、ははぁ、と見えてきたものがあって……。
〈いわきサッカーの粗描〉
ガタイのいいプレイヤーを、適宜に配しておいて、
中盤の俊敏性で、ボールを回収。
サイドから侵入すると、
逆サイドのペナルティエリア角には、かならず誰かが入ってくる約束事。
相手守備を、立て続けに左右に振る波状攻撃で、ゴールに殺到する。
あるいは。
ロングスロウを執拗に繰り返して、守り手の損耗を期す。
山雅の 1失点目は、そんなで、最後はアタマで決められた。
ただし、セットプレイ、クロスは、かならずしも高精度にあらず、
このゲームでもイージーなミスで、こっちは、4度、5度と、助けられた。
山雅の走力は、ほぼ90分落ちなかったが、
いわきも消耗を見せずに対応してきたので、どちらかがへばる、という状況は生じない。
言わば、
規格外/屈強なプレイヤー、敏捷性を装備した〈装置〉の中、
ロングスロウ一辺倒の単調さも、蹴り出し一辺倒もいとわない、外連味には目もくれぬサッカー。
この実現には、それだけの時間と労力を要しているに違いない。
〈やっかいの克服〉
いちばん顕著だったのが、いわき右サイドバック#30。
対峙する樋口からすると、相手の肩口に、自分の頭がある、という体格差。
リーチ長もあるから、相手との間合いの詰め方にも、戸惑いがあったか。
前半は、そこでの格闘で遅れを取ったので、山雅の左が機能せず、
右サイドの〈片肺飛行〉に。
それでも、左サイドを使おうと、サイドチャンジのロングボールを入れたが、残念ながら、それを回収できず。
ゲームの入りがかなり良かっただけに、そこが、一層目立ちましたね。
意思疎通と、位置取りとボールのミスマッチを是正して、
#30を前に出しておくかして、その後方を襲いたい、次回対戦での課題だ。
後半には、思い切って距離を詰めて自由度を奪うことができて、#30の脅威を、ロングスロウにほぼ限定することに成功。(もちろんロングスロウは、厄介)
その修正は、評価します。
〈小田にはじまり 小田に終わる〉
したがって、右サイドが、もっぱら、山雅の攻撃突破口になった。
#43金子から、#2小田 逸稀へのロングフィードは定番化。
特筆すべきは、後半68分。
小田が広く駆けまわって、相手ディフェンダー、そしてキーパーへと猛チャージをかけたシーン。
あきらかに、あの突貫で、こっちの攻撃にひとつのスイッチが入ったことはたしか。
その後、ロングフィードを織り込んで最前線で勝負することの繰り返しが、
結果、藤枝の逆転ゴールとして実ったわけで、
チームにひとつの〈喝〉を入れることができるああいうプレイは、かなり貴重。
相手の不要なつっかけに対する猛然抗議も、流れを持ってこられるならば、有効でしょう。
で。
被同点弾となってしまったクリア未遂(不運にも味方?の身体にあたって撥ね返った)ね。
手まで伸ばしてシュートストップしようとする小田の必死さをみたら、なんにも言えなくなる。
緩い寄せでクロスをゆるしたことも、ミスに近い。
……以上。
相当の年月をかけて出来たサッカーに対し、
駆け出しのサッカーが、それほど見劣りを感じさせず、かつ、当方の時間帯をかなり創れたのだから、
上等な出来高のゲームでした。
では。

