気分は上々『ガントレット』。

〈ガントレット〉(英語☞gauntlet ) とは、処刑のひとつで。

(おおくの場合は) 兵士が、2列に対面に並び、

罰を受ける者を歩かせて、両側から、こん棒や鞭でなぐる方法。

映画『ガントレット』(1977年公開)では、

そのクライマックス、

主人公が運転するバス(ハイジャックした)が、武装警官の列の間を走行、

バスがハチの巣のようになるほどの無数な銃弾を浴びるシーンがあって、

それを暗示するタイトルになった(と思う)。

もちろん。

こんな扱いをされれば、

それこそ、気分は滅滅、に違いないが、

この作品が、監督としての 6作目という余裕もあってか、

クリント イーストウッド(主演も彼) は、剛直、真っ向勝負の演出ぶりで魅せる。

ラスベガス(ネバダ州)からフェニックス(アリゾナ州)への、ロードムービー仕立ての物語で、

行く先々で、こっぴどい銃火をくぐりながら、

出世コースからスピンアウトした中年警官と、

彼が、その護送を命じられた売春婦との間に、

反目からはじまって、やがては、両者に共感が芽生えるストーリーは、

これぞ、紛れもない、ファンタジーですな。

さらに。

イーストウッドの趣味の良さは、

冒頭と、エンドロールに、

フェニックスらしき都会の、夕陽の残照が残る景色の中、

アート ペッパー(1925~1982 米サックス奏者) の演奏をかぶせるあたりに伺えて、

それを聴けるだけで、気分はもう上々。

では。