笑っているのは 誰? (讃岐戦レビュウ❷おしまい)

勘違いされたくないので、繰り返します。

勝ち負けなど、コインの裏表のようで、どっちにも転がるもの。

だから、そこにガツガツと拘泥はせぬが、

僕が、問題視するのは、山雅が今やってるサッカーの中身。

すなおに観ている、おおかたのファン&サポーターは、すでに感じていて、

それを、たとえば、一体なにをやろうとしているのかわからんサッカー、ととらえるのでは?

ゴール裏における観戦口調とか、ふと漏らす声援に、

手ごたえなしの、救いがたい気持ちが潜むのを、僕は、南長野で強く感じた。

闘っているチームはともかく、こういう現象が、マヅイ。

観ている者が、手加減してしまう没頭こそが。

(アリバイ作りのためにも)都度、家人にはメールを入れる。

ゲーム前ピッチ練習のさなか、スタジアムに着いた際の、

― 10分前にスタジアム到着。相変わらずの定例的先発。〈たまたまゴール〉を 期待します。コールリーダー(北の)が、今季の積み重ね云々との話、それが無いというのが萬年説。もちろん、鼓舞します、幸運を!! (13:44)

これだけのタレントを擁していながら、その運用が、およそ迷走めく。

若いチームになった、だけでは解明できない、なにか。

思うに。

早川さんは、最近のサッカーを、現実的、実戦的であると考えている。

でなけりゃ、ロングフィード一辺倒にすることで、売りだった、リジットな陣形を、あれだけ緩めることによって攻守一体を棄てることもなかろう。

昨季とほぼ同様な編成とは、

ボールを率先して(能動的に)動かすことで相手ゴールに迫り、

しかも、多彩な攻撃ができる才能を集めた意思だったはず。

パスで崩してもよし、カウンターできて、ロングボールをも駆使する、といった。

それがどうだ、讃岐戦。

投入したボールは、大柄な相手ディフェンダーに多く阻止され、

運よく手に入ったボールを活かすにも、お互いが孤立し、距離が遠いから、

どうしても無理なフィードをして、ひっかかる、受け手が、そこにいない。

ペナルティエリア外縁まで持ち込んでも、

動きに連動性が乏しいから、パスワークが逡巡し、攻撃がノックダウン。

切り裂くようなドリブルは、小川が、中に絞ったシーンくらい。

要は。

すべて逃げで繋ぐパス、個の、せいぜい2人の仕事になっていて、相手守備網に穴も開かず。

やっとのこと、サイドに出してクロスを入れる態勢を作れば、

相手ディフェンダーに詰められ、よくて相手に当ててゴールラインを割らせ、コーナーキックを獲るくらい。

ま、戦術として唯一ハッキリしているのが、コーナーからの野々村の〈アタマ〉狙いだから、それも、ありだがね。

加えて、脅威となるようなクロスが入らず。

この局面では、あきらかに讃岐に分があって、

同点弾は、豪胆なクロスを、樋口のところで阻止できずに喫した。

讃岐サッカーは、パス、ドリブルに、余裕と鋭敏とを有し、勝者にふさわしかった。

山雅のほうは、勝っていたら(もちろん)嬉しかっただろうが、

果たして、心から喜べる一万尺だったか?

公式記録で、シュート 4本は、もう末期的(讃岐は 8本)。

ミドルシュートは撃つな、のオキテでもあるのか、訊きたいわ。

唯一の救いは、宮部が、縦に駆け上がってボールをペナルティエリアまで持ち込んだドリブル。

サイドバックをアテにしてても、気の効いたクロスはないのを察知した、と信じる。

チマチマとパス多用のサッカーではなくて、

縦に速く、シンプルなサッカーを目指したゆえに、こうなった?とするならば、

このサッカーを、我が意を得たり、と笑っているのは、

自称、堅守速攻派、つまり、守旧派な皆様だけ。

― 残念でした。(僕から 17:25)

― えッ、勝ったと思ってたのに。山雅ちょっとまずいですよ (18:14)

― 前からまずい、が萬年説。無事に帰宅。(19:21)

では。