ふたつの注文 (栃木C戦プレビュウ❶)

戦力の出し惜しみはするな、といってツートップをお奨めするのが、萬年式。

すると。

特に、シャドウのところ。

そこを担えるタレントに豊富な山雅であるから、その人選に苦労するだろう、

事実、前田を投入してもなお、佐相はピッチに立たないのが八戸戦でしたから。

それと。

#10の存在感を、フィニッシャーに絞らない、というのが基軸。

……さて。

4月のホーム栃木C戦は、こっちのボール保持が 64%ほどで、

対等にやれていて、ただ、ディフェンス陣の若さを、田中パウロに衝かれた。

(実は、このゲームが、0 – 5 で屈した高知戦の次のホームゲームであったところにメンツ選抜の綾があったのだが、これについては、またどこかで。)

あれから、4箇月が経って、

今の我がチームの深化ぐあいからすれば、そこそこの勝負には持ち込めよう。

して、その要件は……。

❶ドリブル回数を増せ。

八戸戦の出来の良さは、ドリブル回数が 14で、今季の最高を記録したことに支えられた。
(リーグ平均は 10.9回、山雅は、下から2番目にドリブルが少なく 7.5回)

山雅の今季第2位は、ホーム福島戦 13回。

ちなみに、先のホーム栃木C戦は 10回。この時の栃木のほうは、12回。

ドリブル、と聞くと、ボールを持って長い距離を突貫するイメージをしやすい。

たとえば、横山 歩夢、田中パウロ、鈴木 国友とかね。

けれど、ドリブルの真髄はひたすら、

ボールを動かすことで、ピッチ上の配置を変え、最適位置の場所とプレイヤーにボールを供給(=パス)すること、と思う。

この考えを山雅流に落とし込めば

こちらがボールを持って押し上げる、相手ゴールに向かう、その時、

駆け上がりのドリブルを使って、

持ち手が、どうやって効果的にパスコースを切り拓き、受け手は、どうやって、そのパスコースに顔を出せるか、そういうことです。

それが、ファン&サポーターには、積極性の表現、と映るに違いない。

守備にまわった時の、栃木Cの腕っぷしは、八戸ほどではないし、

前線に3人を並べる攻撃性の代償として、

4バックの前が、ワンアンカーならば、

その周りのスぺ―スを活かすことは、まさに、前節と同様ではありませんか。

❷セットプレイは狡く、かつ、隙を見せずに。
栃木は、総得点のうち、28%をセットプレイから獲っている(対し、山雅は23%)。

ゴール前に飛び込んでくる迫力は大、さらに、クリアボールが中途半端になれば、たたみかけてくるということ。

さらに、コーナーキックは、リーグ第2位、これはシュート数第2位とリンクしていると思われる。(参考に、CKとシュート数が、ともに1位が、鹿児島)

山雅、コーナーキック時の、ゾーンとマンツーマンの混合システムはまぁまぁ上手く機能しているとは言え、油断禁物ですぞ。

他方、反則数は、栃木は、FC大阪とともに、断然のツートップ。

つまり、こっちのコーナーキック数は相手の半分、とは言え、

削られるのは痛いとは言え、

こっちのセットプレイのチャンスはおのずから増すわけだから、

それを、活かさない手はありません。

前回エクスキューズのとおり、無念のDAZN観戦になりますが、

フォルツァ、 山雅!!

白生地にゴールドの勇姿で躍動だ。

では。