今あたりの時候を、〈晩夏〉と呼ぶらしい (初秋とかさなるものの)……。
残り 15ゲーム。
勝ち以外は許されない、とホンキに考える向きもあるみたいで、
それは、まるで、二点間を結ぶ直線は一本しかひけない、みたいな絶対公理を求める姿勢。
純粋数学は、その公理で押しまくったから、学問として成功したのですが、
こと、サッカーという競技特性と、さらに、実力(=技量)ほぼどこいどっこいのリーグ編成からすると、
とても、そんな単純で、うわずった関心では、リアルな実相を見逃すに違いない。
どっちにころんでもおかしくない対戦の連続、
23回やって、2連勝がわづかに一度、
先制されたら勝利に届かないゲーム管理、
そういう我がチームの現実を踏まえれば、
勝ち点3を逃がすと、その分たしかに、今季末におけるチーム解体へのカウントダウンが進むわけで、
そうなれば、この晩夏は、挽歌への序章とも、なり得る。
……つまらん、コトバ遊びで恐縮ですが、
かといって、今を楽しめない理由などないのですから、
そうですね、
アルウィンで言ったら、バック自由席のアウェイ側あたりで、チームとサッカーへの愛着のココロで参戦している、そんな風情でいきたく思います。
現実的ゴールは、6位以内のできるだけ上位、ということで。
さて、鳥取戦。
根底には、前節琉球戦の良き点を踏まえつつ、ってことでしょうが、ポイントはふたつ。
ひとつめ。
ボールを率先して動かす(相手に、こっちの思惑どおりに持たせることも含む)ことで、ゲーム主導権を握りたいのならば、
スペースを拓くための、個による(ドリブルを絡めた)持ち上がりを増やして、
かつ、パスコースに顔を出す責務をまっとうすること。
攻撃のノックダウンで苦労したのが、琉球戦の前半でしたから、その反省と修正。
この局面では、俺が俺が、で貫きとおせ。
さらに、ゴール前でも、基本そうなんだろうが、
前節の、詰めにおける想来のひとり相撲を観ると、
シュートを撃つに最適ポジションなプレイヤーを、チームとして見逃さないことは重要。
現状、試合時間が進むにつれて、これができないので、逆転弾も生まれない。
かつては、小松 蓮の動きを、常に皆が頭に入れてプレイしていたんですがね。
ふたつめ。(ひとつめと関連します)
前節が、ターニングポイントとなり得る秘密は、
ボール保持52%の力量を持つ相手に対し、最終的に、52.4%の保有を叩き出したこと。
直近の5ゲームは、
いづれも、ボール保持戦略を採るサッカーとの対戦で、長野戦をのぞけば(53.6%)、すべては、相手に保持が傾いた。
僕は、ボール保持論者ではないけれど、
ゲームにおいてイニシアティブを握りたい、という欲求からすると、
けっこうな前進ではある、と評価しています。
鳥取が、現在、ボール保持51.2%、リーグで 6番目の高さであるならば、
そこらへんの進化を測れる、好適な対戦相手。
そこが、勝機であり、見どころでありましょう。
では。